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INTERVIEW

Overseas

TAHITI 80

TAHITI 80

Member:Xavier Boyer(Gt&Vo)

Interviewer:佐々木 健治


?何度も来日をされていますし、日本のアーティストが楽曲をリミックスしたり、いろいろな意味で日本との関係性というのは強いと思うんです。そういう関係性を通じて、日本についてはどういうイメージをもたれていますか。

それについては、言いたいことが凄くたくさんあるんだ。こうして僕達が日本で成功できているのは、一つには日本の人達は音楽に対して聴く耳を持っているというか、いい趣味をしているということがあると思うよ。自分で言うのもおかしいけどね(笑)。僕達のやろうとしていることを、僕達が受け取ってほしい形で受け取ってくれる。僕達の音楽は、ある意味でコマーシャルな要素もあるだろう。だけど、そういう分かりやすいキャッチーな部分だけではなくて、実験的なことをやっていたりする。そういう部分も含めて、僕達の曲を理解してくれている。そういう意味でも日本はスペシャルだし、いい関係性を作れているよね。フランスだと、例えばこういうインタビューを受けていても、自分達が参考にしているバンドの名前すら、インタビュアーが知らなかったり、そういうこともよくあるんだ。だけど、日本ならジャーナリストも音楽的知識があるし、僕達の音楽をよく理解してくれて話をしてくれる。レコード屋さんに行っても、本当に多種多様な音楽があって、いろいろなものを受け入れる土壌があるんだろうね。フランスに限らず、他の国の文化に対して、日本人は凄く興味を持っているんだと思う。僕はフランス人だけど、非フランス的な音楽をやっているでしょ。だから、そういう意味でも、日本で受け入れてもらえていると思うな。

-フランスと日本では状況が違うということなんですが、フランスのそういう他国の文化との交流というのは、どういう状況なんでしょうか?また、そこで日本の音楽や文化はどう受け入れられているんでしょう。例えば日本でのTAHITI80のように受け入れられているアーティストなどはいますか?

フランスには、実は他国の文化に対する凄く大きなマーケットがあるんだよ。例えば、映画や食べ物については、フランスは凄く大きなマーケットがあるよね。日本食レストランもたくさんあるしね。まあ、中国人がやっているところがほとんどだけど(笑)。あと、ファッションも渋谷的なファッション、ガーリーで、それこそディズニーみたいなテイストの女の子っぽい服装が流行っているのも、日本の影響じゃないかな。ただ、音楽に関しては、やっぱりこの人は有名だとか、知られているという人は正直いないんだ。それは、フランスが音楽に関して閉鎖的ということでは全くなくて、日本のアーティストで、海外でライヴをやっているような人がほとんどいないんじゃないかな。輸出に値する、もしくは輸出して根付かせることをできているような人がまだいないとも言えるよね。僕はCORNELIUSが大好きなんだけど、彼に続くようなアーティストはパッと思い浮かばないかな。

?今年で10周年をむかえるSUMMER SONICに今回出演されますが、皆さんは2000年に行われた第1回、第2回のSUMMER SONICにも出演してます。その時の思い出はありますか?

最初のSUMMER SONICは、実は僕達にとって日本での初めてのライヴだったんだ。だから、ああいう大きなステージでたくさんのお客さんの前でやれたことは凄く嬉しかった。35分持ち時間があったんだけど、全然時間の感覚がつかめなくて、腕時計を見ながらやっていたのを覚えているよ(笑)。ライヴ自体は「Heartbeat」を皆が大合唱してくれたり、凄く楽しかったな。2回目に出演した時には、インドアのステージだったんだ。その時、実は早く日本に来て、京都や奈良で観光旅行していたんだ。その間にカラオケにたくさん行ってね。いざ、前日に会場に着いてリハーサルとなった時に、風邪をひいちゃって、声が全くでなかったんだ。それで大変だってことになって、病院に行ったんだよ。キャンセルしなくちゃいけないかもしれないと焦ったな。普通、ライヴ前は緊迫したり、イライラしたりはしないんだけど、その時ばかりは緊迫した雰囲気になったよね。何とかライヴを全うできたから、よかったけどね(笑)。