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INTERVIEW

Overseas

NADA SURF

2009年07月号掲載

NADA SURF

Member:Matthew Caws (Vo&Gt)

Interviewer:佐々木 健治


-アルバムのジャケットにもなっている星空を見上げる時のような、穏やかさと切なさが同時にある、瑞々しい空気感を持ったアルバムだと思います。このアルバムのテーマを教えて下さい。

あまりアルバムのテーマは考えないんだよね。むしろ1曲ずつに力を入れることが多いんだ。といいながらレコーディングを進めて行くとレコーディングが終わるころに、テーマが浮上してくるんだよね。この作品は確かに、人の過去と現在をじっくり検討して、すべてのよいことに感謝することがテーマなんだよ。そういうわけで、このアルバムを「LUCKY」と名付けたんんだ。多くの人々、まさしく僕もだけど、しばしば幸運であることを気付かされないと忘れてしまう傾向があるよね。だからこのタイトルが良いなって思ったんだ。これを見る度に謝意を表すきっかけになるからね。

-「I Like What You Say」が、個人的にとてもお気に入りです。とても瑞々しいポップ・ナンバーですね。どういう時にできた曲なのでしょうか?

ありがとう。この曲はガールフレンドに会ったときに書いた曲なんだ。でも実は、映画("john tucker must die")のために書いたものなんだ。僕にとって少しも「リアルな」感じがしなくて。それはむしろ、誰かとつながっていて、相手が言うすべてが好きだと確信する内容の曲になっています。

-アルバム・ラストの「The Film Did Not Go Round」は、とても静かな、どこか子守唄のようなメロディを持つ曲ですね。このアルバムのラストにふさわしい曲だと思います。この曲もそうですが、とてもシンプルで普遍的なメッセージと、詩的な表現を組み合わせて、ストーリーが出来ていきます。とても想像力を刺激する歌詞だと思いますが、歌詞は、どういう風に書かれているのでしょうか?

その歌は実はGreg Petersenが書いたものなんだ。彼は頻繁に、lianne smithとプレイしていて、旧友でありお隣りさんでもある。一緒に歌ったこともあるんだ。かなり音楽を変えたんだよね。広範囲で気味の悪い感覚があって欲しかったから。歌詞が本当に素晴らしいよね。まあ、僕が書かなかったからこんなことが言えるんだけどね!

-このアルバムのポイントになるような曲や、お気に入りの曲があれば、教えて下さい。

象徴的なのは、アルバムカバーに描かれている世界で一番好きな2つ星、そして、木が含まれていること。とても美しく、そして、至る所にあり、さらに見るのはただだよね。

大好きな曲は:beautiful beat (気分良くしてくれるレコードの話だから)
see these bones (アルバムの集大成的な役割を持つから)
making the most of your life 
(一般的な感情でありながらも人生に適用するのが難しい)

-『LUCKY』製作時に、一番、苦労した点は何ですか?

アルバム製作は常に簡単で難しいです。音楽を製作することは僕には普通なことなんだけど、良い作品を作るということに重圧を感じるから難しい。しかし、それはバンドを特別にするもののうちの1つで全員が好きである何かを創り出すために団結するんだよね。

-曲のインスピレーションは、どういう時に沸いてきますか?

色々な時間に刺激を受けるよ。通りを歩いていたり、映画を見たり、友人と会話をしたり、全くランダムな時間。歌の内容は通常僕の実生活から来るんだ。

-あなた方が音楽を通して表現しようとしているメッセージは、どういうものでしょうか?

僕らが音楽を通して伝えようと思うメッセージは困難または落ち込んだときに積極的になるということです。曲には通常深いところで、よりうまくやりたいという何らかの実現されていない願望や願いがあるんだ。でも最後には何らかの方法でハッピーな結末になるんだ。そうなることによって音楽を表現する行為そのものが幸せに感じるんだ。

-NADA SURFというバンド名には、漂流する無、しかも、ただ漂うだけでなく、どこかへ向かおうとしているというような意味もあるそうですね。これまでのキャリアの中で、自分達が向かうべきところは見えてきましたか?そういう何かがあるとすれば、それは、どんなことでしょう?

まずそこに気付いてくれてありがとう!曲を聴いている時や曲を作っているとき、僕はいつもどこかに浮遊していることを想像するんだ。まさにバンド名の由来でもあることなんだけどね。どこに向かっているかはまだ分からないけど、常により良い場所に向かっていたいと思うよね。今までを振り返ると、僕が予想していた以上にとても遠く来れたと思っているよ。正直言って日本でプレイすることが残された唯一のゴールなんだ。そして僕らはすでに日本に行くことが決まったんだ!とても幸せだよ。あともう残されていることは僕らが好きな良いアルバムをもっと作ることだけだね。

-最後に、あなた方の来日を待ち望んでいたファンと、これからNADA SURFの音楽に出会うであろう日本のファンに、何かメッセージをお願いします。

最後に僕たちを待っていてくれて本当に有難う。出演することをとても楽しみにしているよ。スペシャルなライヴにする為にも是非みんな協力して遊びにきてね。