Japanese
鯨木
Writer : 高橋 美穂
"ひとり"が重なって、離れて、また重なって生きていく
神秘的な鳴き声を持つ動物、クジラ。彼等にとって鳴き声は、仲間たちとコミュニケーションを取る手段である。そして人間にとっても、その声は"癒される"、"悲しい"、"怖い"等、聞き手によって印象は様々ながら、確実に耳の奥まで届く。
"鯨木"という名前の歌い手を知ったとき、そのことを思い出した。そのクリア・ヴォイスは、聴いた人の耳の奥に確実に届くと確信できたから。
鯨木は当初"超貧弱なクジラ"という名前で始動。働く歌い手(元会社員)として、2018年よりカバー歌唱動画の投稿を始める。YouTube、ニコニコ動画、ツイキャス等を主戦場とした活動は、近い境遇の同世代の"夜の楽しみ"として受け入れられた。
2021年の春に開催されたボカロ文化の祭典"The VOCALOID Collection"では「シークシークシーク」(作詞作曲:一筆かもめ)をカバー歌唱し、歌ってみたランキング9位を獲得する等、その界隈で名前と歌声を広めていく。さらに2023年10月には自身1作目となる、ボカロP FLG4書き下ろしによるオリジナル楽曲「花になって」を、11月にはオリジナル2作目の、ナナホシ管弦楽団書き下ろしによる「パノラマ」をデジタル・リリースし、歌い手としての階段を上っていった。
シークシークシーク 歌ってみた【鯨木】
花になって / 鯨木【Official Music Video】
パノラマ / 鯨木【Official Music Video】
その動きが加速したのは2024年。1月にアルバム・リード曲「TOXY!」(作詞作曲:煮ル果実)を先行配信し、4月3日には1stアルバム『黎明』をリリース。収録曲「赫赫」(作詞作曲:伊根)はテレビ東京系の木ドラ24"25時、赤坂で"の主題歌となり、お茶の間にも進出した。
TOXY! / 鯨木【Official Music Video】
赫赫 / 鯨木【Official Music Video】
『黎明』のコンセプトは"夜の時間"。先述したように、鯨木の活動を夜の楽しみとしているファンに向き合ったコンセプトは、名刺代わりの1stアルバムにピッタリだった。仕事を終える人が多い19時に聴きたい1曲目「パノラマ」から、朝の始まりを告げる30時(早朝6時)に聴きたい「序章」(作詞作曲:堀江晶太)まで、一晩の様々な時間に寄り添う全12曲が収められたコンセプト・アルバムに仕上がった。
序章 / 鯨木【Official Music Video】
そして、さらなるステップアップを予感させる1stシングル『波浪』が、11月27日にリリースされる。収録曲「ハローとグッバイ」は、すでにTVアニメ"ひとりぼっちの異世界攻略"のエンディング主題歌として流れ始めており、まだ鯨木を知らなかった人たちが"この声の持ち主は誰だ!?"とザワザワしている――という現状。まだ遅くはない。ぜひ、この機会に鯨木の魅力をより知ってほしいと思う。
ハローとグッバイ / 鯨木【Official Music Video】
「ハローとグッバイ」は、廃墟系ポップ・ユニット cadodeのメンバーであるebaが作曲、hotaruが作詞。"いつだってそうさ僕らは ひとり同士/すれ違うたび交わす ハローとグッバイ"と明るくリアルを歌い上げている。さらに"ひとり"と歌いながらも、"シャナナナナ"とシンガロングしたくなるフレーズや、"そうだってみんな孤独じゃいられない"というフレーズも。"ひとり"が重なって、離れて、また重なって生きていく......という私たちの日々を、鯨木の歌声が優しく支えてくれるポップ・チューンになっている。
また『波浪』には、もう2曲が収録されている。2005年生まれの10代ボカロP shikisaiが作詞作曲を担当した「ワンダープロローグ」は、緩急を交えながらグッと来るメロディで"さぁ!新しい世界にはじめまして!"と誘い出すような勢いのある曲調で、鯨木の今の立ち位置にも似合う。さらに、鯨木と同世代だけではなく、shikisaiと同世代の10代も引き込みそうなフレッシュな感覚も持ち合わせている。
そして、Van de Shopに所属しているボカロP 栗山夕璃が作詞作曲した「ハングアウト」は、イントロから口ずさみたくなる"ラララ"が印象的。"土砂降りになったなら/雨が奏でている音楽でも聴こう"と、どんな状況でも生き抜ける強さ、そして音楽の大切さを教えてくれるナンバーである。
『波浪』を聴いて思うのは、"夜"だけではなく、"昼"にも泳いでいけるアーティストに鯨木が成長したのではないか、ということ。素晴らしい作家たちに後押しされて、鯨木は未知なる大海原に果敢に飛び出している。
さらに先日、12月28日に初のワンマン・ライヴ"KUJIRAGI 1st ONEMAN LIVE - 52Hz -"を行うことも発表された。クジラの鳴き声を人間がキャッチできる周波数帯は、一般的に20ヘルツ程度。しかし、52ヘルツという、仲間のクジラがキャッチできない特殊な周波数帯で鳴く孤独なクジラがいるという。ライヴのタイトルは、恐らくそこから取られたものだろう。「ハローとグッバイ」で歌われているように、みんな"ひとり"だ。鯨木なんて特別な才能を持っているのだから、特に"ひとり"と感じることが多いかもしれない。しかし、そんな"ひとり"たちが集まって、共に歌う。これこそがライヴの醍醐味だし、生きるということなんじゃないだろうか――大げさかもしれないけれど、私はそんな意味に受け取った。
オリジナル曲はもちろん、鯨木がこれまで発表してきたカバー曲の数々もバンドと共に披露するという。鯨木のクジラのように印象的なクリア・ヴォイスに、生で触れられるチャンス。逃さず足を運んでほしい。
RELEASE INFORMATION
鯨木
1st SINGLE
『波浪』
[PONY CANYON]
2024.11.27 ON SALE
鯨木1st SINGLE『波浪』特設サイトはこちら
【初回限定盤】CD+グッズ
PCCA-06355/¥3,630(税込)
初回限定盤付属グッズ:オリジナルICパスケース
【通常盤】CD
PCCA-06356/¥1,650(税込)
Jacket Illustration:みつきさなぎ
1. ハングアウト
2. ワンダープロローグ
3. ハローとグッバイ
LIVE INFORMATION
"KUJIRAGI 1st ONEMAN LIVE - 52Hz -"
12月28日(土)新宿FACE
OPEN 17:00 / START 18:00
[チケット]
特典付きチケット ¥8,800(税込/D代別)※複製メッセージ入り招待状/優先入場がセット
通常チケット ¥6,600(税込/D代別)
■1次先行:~10月30日(水)23:59
詳細はこちら
- 1
LIVE INFO
- 2025.02.22
-
ビレッジマンズストア
おいしくるメロンパン
四星球
kobore
Vaundy
リアクション ザ ブッタ
OKAMOTO'S
ラックライフ
SILENT SIREN
osage
くるり
WtB
大原櫻子
MYTH & ROID
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
映秀。
THE BACK HORN
tacica
Aimer
MAN WITH A MISSION
ザ・ダービーズ
"ブクロック!フェスティバル2025"
4s4ki
go!go!vanillas
Appare!
さとうもか
THREE1989
eastern youth
片平里菜
DENIMS / 大黒摩季 / Ryu Matsuyama(O.A.)ほか
藍坊主
Czecho No Republic / YONA YONA WEEKENDERS / CHIANZ ほか
LEGO BIG MORL
wacci
アーバンギャルド
9mm Parabellum Bullet
- 2025.02.23
-
リアクション ザ ブッタ
Vaundy
ビレッジマンズストア
OKAMOTO'S
THE YELLOW MONKEY
Hedigan's
RAY×BELLRING少女ハート
w.o.d.
SCOOBIE DO
AIRFLIP
WtB
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
DIALOGUE+
moon drop
BIGMAMA
Czecho No Republic
GREEN DAY
tacica
Appare!
⾬模様のソラリス
阿部真央 / wacci / アルカラ ほか
コレサワ
片平里菜
- 2025.02.24
-
4s4ki
OKAMOTO'S
アイナ・ジ・エンド
ラックライフ
くるり
w.o.d.
SCOOBIE DO
Panorama Panama Town
女王蜂
moon drop
THE BACK HORN
kobore
WANIMA × MONGOL800
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
東京初期衝動
go!go!vanillas
Appare!
ZEDD
大原櫻子
SAKANAMON / 藍坊主 / SPRINGMAN / omeme tenten
KiSS KiSS × 豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL
SpecialThanks
フレデリック
"ブクロック!フェスティバル2025"
Nothing's Carved In Stone
indigo la End
tricot
- 2025.02.25
-
NEW ORDER
This is LAST / the shes gone / reGretGirl
THE ORAL CIGARETTES
GREEN DAY
サカナクション
秀吉
the paddles
- 2025.02.26
-
ZEDD
This is LAST / the shes gone / reGretGirl
UNISON SQUARE GARDEN
anewhite / 3markets[ ] / ガラクタ
TOOBOE × Chevon
ザ・シスターズハイ
GREEN DAY
米津玄師
サカナクション
- 2025.02.27
-
WANIMA × MONGOL800
片平里菜
マカロニえんぴつ
ザ・ダービーズ / THE NOiSE
UNISON SQUARE GARDEN
NOT WONK
SILENT SIREN
NEW ORDER
米津玄師
- 2025.02.28
-
miwa
WANIMA × MONGOL800
打首獄門同好会
FUNKIST
マカロニえんぴつ
GLIM SPANKY
そこに鳴る
ANABANTFULLS
ラックライフ
女王蜂
オレンジスパイニクラブ
Dear Chambers
礼賛
RAY
カズミナナ / Lay / sEina / 栞寧
- 2025.03.01
-
ストレイテナー
サカナクション
Vaundy
moon drop
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
片平里菜
THE BACK HORN
Czecho No Republic
4s4ki
FUNKIST
リアクション ザ ブッタ
tacica
miwa
藍坊主
TENDOUJI
This is LAST
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
w.o.d.
さとうもか
MAN WITH A MISSION
ザ・ダービーズ
osage
フラワーカンパニーズ
9mm Parabellum Bullet
PIGGS
Lym
YOGEE NEW WAVES
大原櫻子
"見放題東京2025"
映秀。
くるり
kobore
shallm
- 2025.03.02
-
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
Vaundy
サカナクション
moon drop
片平里菜
GLIM SPANKY
FUNKIST
猪狩翔一(tacica)
go!go!vanillas
秀吉
ゲスの極み乙女×ブランデー戦記
かすみん(おこさまぷれ~と。)
9mm Parabellum Bullet
さとうもか
MAN WITH A MISSION
藍坊主
WONK
w.o.d.
空白ごっこ × クレナズム × Hakubi
佐々木亮介(a flood of circle)/ 荒井岳史(the band apart)/ hotspring ほか
BRADIO
眉村ちあき
LACCO TOWER
Hedigan's
くるり
I Don't Like Mondays.
Halujio
フラワーカンパニーズ
センチミリメンタル
- 2025.03.04
-
片平里菜
三四少女
礼賛
輪廻 / マリンブルーデージー / CARAMEL CANDiD / サブマリンオルカ号
ZOCX
This is LAST / the shes gone / reGretGirl
サティフォ(ONIGAWARA)
- 2025.03.05
-
Apes
アイナ・ジ・エンド
Yogee New Waves
マカロニえんぴつ
Cody・Lee(李) / 浪漫革命 / SKRYU
SIX LOUNGE
UNISON SQUARE GARDEN
- 2025.03.06
-
片平里菜
Yogee New Waves
マリンブルーデージー
三浦透子
アイナ・ジ・エンド
a flood of circle
マカロニえんぴつ
荒谷翔大 × 鈴木真海子(chelmico)
SAKANAMON
UNISON SQUARE GARDEN
- 2025.03.07
-
フラワーカンパニーズ
四星球
THE YELLOW MONKEY
ビレッジマンズストア
kobore
礼賛
カメレオン・ライム・ウーピーパイ
SCANDAL
THE BACK HORN
OKAMOTO'S
w.o.d.
ズーカラデル
ザ・ダービーズ
YAJICO GIRL
リュックと添い寝ごはん
レイラ
- 2025.03.08
-
Lucky Kilimanjaro
never young beach
四星球
リアクション ザ ブッタ
a flood of circle
サカナクション
GRAPEVINE
SUPER BEAVER / 東京スカパラダイスオーケストラ / WurtS ほか
片平里菜
WONK
MAN WITH A MISSION
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
moon drop
礼賛
osage
GLIM SPANKY
秀吉
SCANDAL
おいしくるメロンパン
OKAMOTO'S
w.o.d.
mzsrz
BLUE ENCOUNT / 崎山蒼志 / CHiCO ほか
PIGGS
FINLANDS
sumika
緑黄色社会
Nornis
go!go!vanillas
Aimer
- 2025.03.09
-
さとうもか
四星球
a flood of circle
サカナクション
マカロニえんぴつ / Saucy Dog / ヤングスキニー ほか
osage
君島大空
yama
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
moon drop
KALMA
kobore
リアクション ザ ブッタ
4s4ki
THE BACK HORN
GLIM SPANKY
OKAMOTO'S
ズーカラデル
FUNKIST
Co shu Nie / 七海うらら ほか
FINLANDS
SCOOBIE DO
Base Ball Bear / 橋本絵莉子
miwa
藤巻亮太
go!go!vanillas
Aimer
RELEASE INFO
- 2025.02.25
- 2025.02.26
- 2025.02.27
- 2025.02.28
- 2025.03.01
- 2025.03.04
- 2025.03.05
- 2025.03.07
- 2025.03.12
- 2025.03.14
- 2025.03.19
- 2025.03.26
- 2025.03.28
- 2025.04.01
- 2025.04.02
- 2025.04.04
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
フラワーカンパニーズ
Skream! 2025年02月号