Japanese
クラムボン
Writer 石角 友香
クラムボンがシングルで2015年の広汎なミュージック・シーンに大きな投げかけをしてきた、そう思った。そのことに嬉しさを隠せない、「yet」はそんな曲だ。
2010年リリースのオリジナル・アルバム、その名も『2010』から5年。原田郁子の自然発生的なメロディに、ロジックと瞬発力を兼ね備えたミトと伊藤大助のリズム隊が呼応しつつ、もはやジャズ・ロックとか人力テクノとか言うのも当てはまらないぐらい音楽を体感する原始的な喜びに満ちた、そして少し内省的でもあった『2010』。この間、デビュー時のレーベルであるWARNER MUSIC JAPANと、現在のレーベルである日本コロムビアからおのおのベスト・アルバムをリリースした他、ライヴ・アルバム『3peace2』、2作目のカヴァー・アルバム『LOVER ALBUM 2』も発表。そして何よりメンバー個々の活動も過去最高に充実を見た時期でもある。ミトはソロ作品のリリースや、木村カエラやSEBASTIAN Xらのプロデュース、そして"アイカツ!2015"シリーズの作編曲など、引き続きアニソンの持つ情報力の多さやアプローチの面白さに彼なりのリアクションで化学反応を起こしてきたと言っていいだろう。原田郁子は盟友・ハナレグミのライヴ・サポートやクラムボンの『Rough & Laugh』のリミックスが縁でリミキサーであるlivetuneの『「と」』にゲスト・ヴォーカルで参加したり、この2月には来日するアルゼンチンの音響派SSW、Juana Molinaと2マン・ライヴも行う予定だ。伊藤大助は高野寛とのユニットで制作やライヴを行うほか、ナレーションの仕事や日本の近代文学の朗読ライヴにも出演。
3人それぞれが、そもそも高い音楽的な反射能力と音楽的な筋力をバンド以外の場所で磨きつつ、毎年のライヴでは、それらのフィードバックをクラムボンのオリジナルで、その時々の具体として鳴らしてきたと言えるだろう。彼らの演奏に触れること、それは"根拠のある魔法"(語義矛盾も甚だしいが)に触れているようなもので、それを体感する至福がかけがえのない時間として存在しているファンも少なくないだろう。そして結成20周年イヤーの昨年は初のトリビュート・アルバムもリリースされ、初めて彼らの音楽への入口が拓けた若いリスナーもいただろう。
そしていよいよ2015年2月11日、アニバーサリー・イヤー初のオリジナル作品として、このシングル『yet』がリリースされる。何に驚くって、メロディだけを抽出すれば合唱曲として誰もが歌いたくなるポピュラリティ、もっといえば分かりやすさ。何より、冒頭から原田の声に翼を与えて高く飛翔するようなストリングスの、ジェットコースター級の躍動感が素晴らしい。ある種、ミュージカル的にめくるめく展開を見せるその体感はまさに大空を飛ぶ鳥の視点やパースペクティヴを想起させる。バンド・サウンドと融合/拮抗するストリングス・アレンジは今やCM、アニメ、ゲームなど日本のポピュラーミュージックを語る上で欠かせない菅野よう子が担当しているのだ。このコラボレーションをシングルの表題曲で実現したことは、クラムボンからのひとつの提示に違いない。
すでに菅野は昨夏、「サラウンド」に大胆なオーケストラ・アレンジを施し話題になったが新曲で再びタッグを組んだ意味合いは大きい。アレンジと演奏、そして"いっせーのせ って 声 きこえる? のこされた 僕ら つづけなくちゃ"と歌われる、私たちにはまだできていない、いや、やりたいことがある、人としての未来のために......勝手な解釈だが、そんな思いをクラムボンはめくるめく体験めいたこの"曲という具体"で、体験に変換し得たんじゃないだろうか。新しい代表曲であり、2015年を象徴する1曲になりそうな予感しかない、それぐらい強く言い切りたい聴いたことのない音楽がここにある。なおカップリングには前述の「サラウンド-出戻-」と題したリミックスが収録されている。
▼リリース情報
ニュー・シングル
『yet』
![]()
[日本コロムビア]
【CD】
COCA-16978 ¥1、000(税別)
2015.02.11 ON SALE
amazon | TOWER RECORDS | HMV
1. yet
2. サラウンド-出戻Re-mix-
3. yet-instrumental
![]()
【限定 7inchアナログ】
HRS0007 ¥1,500(税別)
HMV
2015.02.04 HMV record shop 渋谷 先行リリース
2015.02.11 全国のHMV店舗/HMV ONLINEおよび、一部レコード取扱店にて販売
Side A:yet
Side B:茜色の夕日(フジファブリック カヴァー)
- 1
LIVE INFO
- 2025.10.29
-
吉澤嘉代子
Damiano David(MÅNESKIN)
amazarashi
キュウソネコカミ
moon drop
怒髪天
- 2025.10.30
-
超☆社会的サンダル
LONGMAN
YOASOBI
凛として時雨
夜の本気ダンス
キュウソネコカミ
SIX LOUNGE
打首獄門同好会
Nikoん × Apes
挫・人間
- 2025.10.31
-
すなお
ExWHYZ
吉澤嘉代子
東京スカパラダイスオーケストラ
LONGMAN
YOASOBI
ガガガSP
フリージアン
FINLANDS
Newspeak
夜の本気ダンス
go!go!vanillas
超能力戦士ドリアン
インナージャーニー
岸田教団&THE明星ロケッツ
ポップしなないで
RAY
アイナ・ジ・エンド
- 2025.11.01
-
東京スカパラダイスオーケストラ
怒髪天
PIGGS
超☆社会的サンダル
ポルカドットスティングレイ
MONOEYES
シド
LACCO TOWER
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
LiSA
Omoinotake
"ボロフェスタ2025"
ドミコ
TOKYOてふてふ
Dannie May
SIX LOUNGE
hockrockb
go!go!vanillas
osage
WurtS
RADWIMPS
The Biscats
brainchild's
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
chilldspot
moon drop
インナージャーニー
KANA-BOON
AFTER SQUALL
松永天馬(アーバンギャルド)
NANIMONO
愛美
CYNHN
DeNeel
kobore
the cabs
離婚伝説
[Alexandros] / WANIMA / UNISON SQUARE GARDEN / くるり ほか
- 2025.11.02
-
osage
OKAMOTO'S
PIGGS
HEP BURN
秋山黄色
吉澤嘉代子
MONOEYES
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
離婚伝説
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
"ボロフェスタ2025"
KING BROTHERS
wacci
Laura day romance
PIXIES
WurtS
Devil ANTHEM.
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
Dannie May
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
キタニタツヤ
moon drop
KANA-BOON
AIRFLIP
ハンブレッダーズ×秀吉×囲碁将棋
羊文学 / sumika / クリープハイプ / マルシィ ほか
私立恵比寿中学
The Biscats
WtB
:[Alexandros] / 10-FEET / go!go!vanillas / マカロニえんぴつ ほか
bokula.
- 2025.11.03
-
irienchy × no more
NANIMONO
秋山黄色
フレデリック
怒髪天
OKAMOTO'S
東京スカパラダイスオーケストラ
Devil ANTHEM.
ポルカドットスティングレイ
セックスマシーン!!
キタニタツヤ
シド
LiSA
"ボロフェスタ2025"
yama
キュウソネコカミ
愛美
brainchild's
藤巻亮太
AIRFLIP
私立恵比寿中学
Bye-Bye-Handの方程式
moon drop
SPRISE
SCOOBIE DO
the telephones
フラワーカンパニーズ
清 竜人25
THE BACK HORN
凛として時雨
Age Factory
hockrockb
LACCO TOWER
阿部真央
- 2025.11.06
-
RADWIMPS
古墳シスターズ
ねぐせ。
超能力戦士ドリアン
吉澤嘉代子
TENDOUJI
東京スカパラダイスオーケストラ
THE SPELLBOUND
LEGO BIG MORL
LONGMAN
キュウソネコカミ
フィロソフィーのダンス
夜の本気ダンス
GLIM SPANKY / 神はサイコロを振らない / レトロリロン
礼賛
ブランデー戦記
- 2025.11.07
-
YONA YONA WEEKENDERS
コレサワ
Rei
SIX LOUNGE
古墳シスターズ
あたらよ
Chimothy→
NANIMONO
超能力戦士ドリアン
崎山蒼志
ザ・シスターズハイ
MONOEYES
インナージャーニー
PompadollS
LEGO BIG MORL
androp
reGretGirl
終活クラブ
フレデリック
DOES
brainchild's
LUCKY TAPES
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
- 2025.11.08
-
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
ねぐせ。
FINLANDS
フラワーカンパニーズ
NANIMONO
Rei
SCOOBIE DO
打首獄門同好会
離婚伝説
PIGGS
終活クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
moon drop
キュウソネコカミ
eastern youth
wacci
Cody・Lee(李)
フレデリック
osage
怒髪天
優里
ASH DA HERO
irienchy × no more
パスピエ
MONO NO AWARE / ウルフルズ / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
向井秀徳 / the band apart / ラブリーサマーちゃん / サニーデイ・サービス / 石野卓球 ほか
ザ・シスターズハイ
藤巻亮太 / SHE'S / SOIL&"PIMP"SESSIONS / 寺中友将(KEYTALK) / CENT ほか
ビレッジマンズストア
- 2025.11.09
-
コレサワ
Mrs. GREEN APPLE
Laura day romance
ねぐせ。
NANIMONO
SUPER BEAVER
フラワーカンパニーズ
あたらよ
ズーカラデル
osage
FINLANDS
SCOOBIE DO
MONOEYES
SPRISE
Devil ANTHEM.
崎山蒼志
打首獄門同好会
キタニタツヤ
リュックと添い寝ごはん
LUCY
水平線
KANA-BOON
ラックライフ
暴動クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
chilldspot
インナージャーニー
ドミコ
森 翼
PompadollS
Appare!
キュウソネコカミ
eastern youth
Cody・Lee(李)
BLUE ENCOUNT
優里
岸田教団&THE明星ロケッツ
Rhythmic Toy World / BIGMAMA / LACCO TOWER / kobore ほか
ASIAN KUNG-FU GENERATION / SHISHAMO / 水曜日のカンパネラ / TENDRE ほか
シド
"四星球放送局FESTIVAL"
Dannie May
a flood of circle
センチミリメンタル
怒髪天
- 2025.11.11
-
PEDRO
Age Factory×ジ・エンプティ
BIGMAMA
Laughing Hick
SAKANAMON
僕には通じない
Ado
RELEASE INFO
- 2025.10.29
- 2025.10.30
- 2025.10.31
- 2025.11.01
- 2025.11.05
- 2025.11.07
- 2025.11.09
- 2025.11.10
- 2025.11.11
- 2025.11.12
- 2025.11.14
- 2025.11.17
- 2025.11.18
- 2025.11.19
- 2025.11.21
- 2025.11.26
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
暴動クラブ
Skream! 2025年10月号








