Overseas
BABYSHAMBLES
2013年09月号掲載
Writer 山口 智男
生来のむらっけやドラッグの濫用。そしてそれに起因する愚行の数々を決して容認するわけではない。しかし、Pete Dohertyのようなアーティストにとっては生きづらい世の中なんだとも思う。いや、ナイーヴでセンシティヴなタイプの人間にとって生きやすい世の中などあったためしはないのかもしれない。"放蕩者(=THE LIBERTINES)"であることを掲げ、シーンに現れたボヘミアン気質のアーティストだ。
そもそも覚悟と根性を持っていたわけではない。音楽は世に出る手段と言うよりもむしろ生きづらい世の中から逃避する手段の1つだったのかもしれない。だからこそ、常にいつキャリアが終わっても不思議ではないギリギリのところで音楽を作りつづけてきた。そんな危うさと脆さは、生粋のロックンローラーの証とロマンチックに考えることもできるが、ともあれ、そんなことを考えれば、彼が本気でオサラバしてしまわずにこうしてまた新作をリリースしたことを我々はまず喜ぶべきなのだろう。
Pete Doherty率いるBABYSHAMBLESが前作『Shotter's Nation』から6年ぶりとなる新作『Sequel To The Prequel』をリリースした。6年ぶりと言ってしまうと、ずいぶん間が空いたように感じられるかもしれないが、2007年には『Live! OH! What A Lovely Tour』というライヴCD/DVDをリリースしているし、2009年にはソロ・アルバム『Grace / Wastelands』もリリースしている。そして、2010年にはTHE LIBERTINESのリユニオンも実現――と、彼の活動を振り返ってみると、思いの外、精力的に活動を続けていたことがわかるはず。そして、BABYSHAMBLESは解散か?!と報じられながら、Peteが書きためていた曲の数々がついに陽の目を見る日がやってきたのである。
"BABYSHAMBLESが戻ってきたわけじゃない。いつだってBABYSHAMBLESはそこにあり続けたのさ。中途半端なものにするつもりなんかない。俺は全精力を注ぎ込んで、こいつを世に叩きつけてやるのさ"
そんなふうにPete自ら自信の程を語る3作目のアルバムはかき鳴らすギターが痛快なロックンロール・ナンバーの「Fireman」で幕を開け、Peteの鼻息の荒さもナルホドと頷かせるものの、キラキラと鳴るギターのアルペジオが美しいフォーク・ロック調のTrack.2「Nothing Comes To Nothing」以降は、それぞれに趣向を凝らした多彩な曲の数々が、吟遊詩人と謳われるPete持ち前のロマンチシズムやロックンロールだけに止まらないバックグラウンドを物語っている。
Nikki Sudden(って誰?なんて言いっこなしだぜ)を連想させるアシッド・フォーキーな「New Pair」、バック・ビートが心地いいフォーク・ロックの「Fall From Grace」、ソウルフルなロックンロールの「Maybelline」、酒場で奏でられているようなリズム&ブルースのアルバム表題曲、リズム&ブルースとレゲエをミックスした「Dr. No」、フィドルが鳴るフォーク・ロックンロールの「Picture Me In A Hospital」、THE CLASHとT-REXを組み合わせたようなロックンロールの「Seven Shades」......新作はソロ・アルバムの延長上で、ロックンローラーとシンガー・ソングライター両方の資質を巧みにまとめあげた作品なんて言えるかもしれない。
もちろん、その一方では混沌のみならず、狂気さえも垣間見える「Penguins」のような大作志向の曲が作品全体にスリルを生んでいるわけだが、プロデューサーは前作とソロでも組んだStephen Streetということで、今回はじっくりと制作に打ち込める環境だったに違いない。そのせいかピースフルなヴァイブや成熟というこれまでのPeteにはちょっと考えられなかった魅力が新たに加わっているのである。
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