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DISC REVIEW

Japanese

2021年12月号掲載

vanitas

やりたい音楽はヒップホップなのかロックなのか。そんな問いを投げ掛けることはおそらく愚問だ。トラップ、オルタナティヴ・ロック、ハードコア、R&B。あらゆる音楽を垣根なく咀嚼する新世代ラッパー、(sic)boyの音楽は自由だ。"ジャンル東京"と称された衝撃のデビュー・アルバムから1年ぶりとなる今作は、"空虚"を意味するタイトルの通り、そのカオティックな世界観がさらに耽美且つ退廃的に拡張された。米国のエモ・ラップのパイオニア、LIL AARONやオルタナティヴ・ポップ・シンガー、PHEMといった海外アーティストと共に制作された楽曲に加え、AAAMYYY(Tempalay)やGottz(KANDYTOWN)、釈迦坊主らを客演に迎えた全10曲は、前作以上に彼が紡ぐメロディの美しさが際立つ。(秦 理絵)


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vanitas

やりたい音楽はヒップホップなのかロックなのか。そんな問いを投げ掛けることはおそらく愚問だ。トラップ、オルタナティヴ・ロック、ハードコア、R&B。あらゆる音楽を垣根なく咀嚼する新世代ラッパー、(sic)boyの音楽は自由だ。"ジャンル東京"と称された衝撃のデビュー・アルバムから1年ぶりとなる今作は、"空虚"を意味するタイトルの通り、そのカオティックな世界観がさらに耽美且つ退廃的に拡張された。米国のエモ・ラップのパイオニア、LIL AARONやオルタナティヴ・ポップ・シンガー、PHEMといった海外アーティストと共に制作された楽曲に加え、AAAMYYY(Tempalay)やGottz(KANDYTOWN)、釈迦坊主らを客演に迎えた全10曲は、前作以上に彼が紡ぐメロディの美しさが際立つ。(秦 理絵)


CHAOS TAPE

ヒップホップとJ-ROCKを融合するトラックメーカー (sic)boyと、ヒップホップに根差しながら多ジャンルとのクロスオーバーを試みるプロデューサー KMが"ジャンル東京"をテーマに作り上げた1stアルバム。JUBEE(Creative Drug Store)、vividboooy、LEX、Only Uら、東京のヒップホップ・シーンの次世代を担うゲストを迎えた楽曲群が印象づけるのは、新たなミクスチャー・ロック・サウンドと彼らが求める魂の解放だ。その意味では、90年代以降のラウドロックとドープなヒップホップに加え、そのふたつを繋ぐゴスペルの要素も聴き逃せない。すでに書いたように彼らが求めているのは魂の救済ではなく、あくまでも解放。そこには彼らなりのアンチテーゼもあるようだ。(山口 智男)