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DISC REVIEW

Japanese

2021年11月号掲載

降伏論

宮下 遊

『降伏論』

Release Date : 2021-11-17
Label : ポニーキャニオン

タイアップ作品との"ハマる"出会いによって、ミュージシャンの持ち味が最大限に発揮されることがある。人気アニメ"プラチナエンド"のエンディング・テーマとなった宮下 遊の最新曲「降伏論」はまさにそういう1曲だ。作詞はhotaru、作曲はTom-H@ck、アレンジはKanadeYUKが担当。神や悪魔が登場するアニメの世界観からインスパイアされたゴシックなサウンド・アプローチに乗せて、"降伏"から"幸福"に転じる心境を宮下 遊のハイトーン・ヴォーカルが力強く歌い上げる。カップリングには、真骨頂とも言えるダーク・ファンタジーのような音像に乗せて狂気的なヴォーカルが乱高下するオリジナル曲「bystander」を収録。命の意味、本当の自分、正義の価値。宮下 遊の鋭い言葉が胸を刺す。(秦 理絵)


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白雨の下

ネット・シーンを中心に活動するマルチ・クリエイター 宮下 遊。シンガー、イラストレーターとして、また作詞作曲/編曲のほか、ミックス、マスタリング、またアニメーションMVの制作などの裏方として、その活動は多岐にわたる。今回リリースされる5thアルバムも、シンプルに"音楽"という箱に収まり切らない表現に誘われる、壮大な作品になっている。それを形作るべく、入口となる1曲目の、ばぶちゃん作詞作曲による「夜の積み木部屋」から、多彩なクリエイターが参加。皮肉やユーモアを交えつつ、死生観が覗く歌詞の世界も聴きどころで、自身が作詞作曲/編曲を手掛けた、様々な声色と曲調で物語を紡ぎながら"私 ここが死に場所だった"と締めくくる「白炎」は、物語に潜む本音が見えるようだ。(高橋 美穂)


見つけた扉は

愛に飢えた妖(あやかし)、ピアノに寄生する生き物、操られるだけの屍、アンドロイドの虚無感。作品の中には、人ならざるものが人間のように、あるいは人間が人ならざるもののような比喩でこれでもかと描かれる。全10曲から浮かび上がるのは生きづらさに苦悩する悲痛な叫びだ。クリエイター陣にはTom-H@ck、SLAVE.V-V-R、瑛太五月、卯花ロク、Somari、ツミキら、インターネット・シーンで注目を集める気鋭の作家陣が名を連ねた。そういう意味で作り手はバラバラだが、徹底して退廃的な色が貫かれるのが宮下 遊らしい。唯一、本人が手掛けた「Ayka」はハイライト。透明な音像の中で"見つけた扉"の解釈を聴き手に委ねる。アルバム4枚目にして宮下 遊の世界観は混沌を極めた。(秦 理絵)


降伏論

タイアップ作品との"ハマる"出会いによって、ミュージシャンの持ち味が最大限に発揮されることがある。人気アニメ"プラチナエンド"のエンディング・テーマとなった宮下 遊の最新曲「降伏論」はまさにそういう1曲だ。作詞はhotaru、作曲はTom-H@ck、アレンジはKanadeYUKが担当。神や悪魔が登場するアニメの世界観からインスパイアされたゴシックなサウンド・アプローチに乗せて、"降伏"から"幸福"に転じる心境を宮下 遊のハイトーン・ヴォーカルが力強く歌い上げる。カップリングには、真骨頂とも言えるダーク・ファンタジーのような音像に乗せて狂気的なヴォーカルが乱高下するオリジナル曲「bystander」を収録。命の意味、本当の自分、正義の価値。宮下 遊の鋭い言葉が胸を刺す。(秦 理絵)


青に歩く

前作『紡ぎの樹』から約2年ぶりとなる、歌い手 宮下 遊のメジャー2ndアルバム。ダンサブルなサウンドに言葉遊びのメロディを乗せた「テレストテレス」(作詞作曲:かいりきベア)、予測不能に展開する軽やかなポップ・ミュージック「青年よ、疑問を抱け」(作詞作曲:てにをは)、オリエンタルな曲調に妖艶で刹那的な絶唱を聴かせる「舞台性ナニカ」(作詞作曲:きくお)など、5人のボカロPが"旅立ち"をテーマに提供した楽曲の中で、宮下が独自の世界観を作り上げていく。中でも、冷ややかなウィスパー・ヴォイスで紡ぐシューゲイザー「炎」は唯一無二。カバー曲は「アンノウン・マザーグース」や「ロキ」などの人気曲を収録し、インターネットが生んだ歌い手としての宮下 遊の自負も感じる1枚。(秦 理絵)



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