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DISC REVIEW

Japanese

For All The Innocense

LITE

『For All The Innocense』

Release Date : 2011-07-06
Label : ジャパンミュージックシステム

「人間と動物の関係性」――なんとも壮大なコンセプトのもとに形となったLITEの3rdアルバム『For All The Innocense』。次第に音の増えていく「Another World」は、音の積み重なりを越えた広義な意味での広がりとパターンを変えながらの反復が、重みのある緊張感を構築している。基軸にロックが据えられているが、随所にオリエンタルなサウンドやアフリカンな要素が散りばめられ、一方でジャズや70年代プログレが被さり、トライバルで無国籍な厚みが目立つ。非常に有機的に融合された音はいきいきと蠢き、螺旋を描くように立体的な音像を結ぶ。生物同士がしのぎを削りながらも、対峙しあう姿そのものだ。私たちもこの音の中に含まれていることを思う。(山田 美央)