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INTERVIEW

Japanese

TRY TRY NIICHE

2017年07月号掲載

TRY TRY NIICHE

TRY TRY NIICHE

Official Site

メンバー:ヲクヤマ(Pf/Vo) 柴山 大樹(Gt) たなべあきら(Ba) ゆーみん(Dr/Cho)

インタビュアー:蜂須賀 ちなみ

デビュー盤『FLOWERING』のリリースから1年。TRY TRY NIICHEが1stフル・アルバムを完成させた。"新しい基準"という意味が込められた造語が冠された本作は、リード・トラック「溺れるなら青」を始め、チャイナ風のイントロが耳に残る「ATO NO MATSURI」、珠玉のバラード「釘」、ラップに挑戦した「はなしのつづき」など、同じ色をしているものが1曲たりともない。それでも散らかっているように感じないのは、この作品に表れている進化を求め変化し続ける姿勢こそが、彼らが結成当初より謳ってきた"新しいピアノ・ロック"の核心であるからだ。新機軸であり、何よりも本質的。そんな作品を生み出したばかりの4人に、手応えを語ってもらった。

-早速ですけど、今回のアルバムはテーマやコンセプトありきで作られた作品ですか?

ヲクヤマ:いや、違いますね。先に5、6曲ぐらい曲ができてる段階で、"これをアルバムにしよう"っていう話になって。そこから"この曲を入れるんだったら全体のテーマはこういうのがしっくりくるよね"っていうのを考え始めて、そのあとさらに、"そのコンセプトでいくならこういう曲も欲しいよね"みたいな感じで足りない曲を補充していきました。まだ音源化してない曲もたくさんあるので、どの曲を収録するかどうかで最後の最後まで悩みましたね。

たなべ:とにかく候補曲を増やしたくて、曲をずっと作りまくっていたので。

ヲクヤマ:20曲ぐらいあったんじゃないですか?

-それだけ候補があったのに残ったのが9曲だけなんですね。フル・アルバムにしてはかなりコンパクトかと思いますが。

ヲクヤマ:そうですね。でも、今僕らがちゃんと満足してベストの状態で発表できるのはこの9曲だと思ったので。フル・アルバムという意識もそんなになくて、とにかくこの9曲を世に出したいという気持ちでした。

-順を追って聞いていきたいんですけど、まず、アルバムのコンセプトが定まる前から収録しようと決めていた曲は?

ヲクヤマ:「ATO NO MATSURI」(Track.4)、「ドレスコード」(Track.5)ですね。「backlight」(Track.9)はワンコーラスだけあったんですけど、このふたり(ヲクヤマと柴山)で書いた曲で、バンドではやってなかったです。

たなべ:それで言うと、「釘」(Track.6)もそんな感じだよね。

ヲクヤマ:そうだね。「釘」はもともと僕の弾き語りの曲なんですけど、"DayDreamBeliever -vol.4-"の準決勝ライヴで初めてTRY TRY NIICHE名義として、僕が弾き語りで歌ったんです。

-え? バンドとして出演したのに弾き語りだったんですか?

柴山:実はそのとき、俺がどうしても出演できなくて――

ヲクヤマ:コンテストなのに僕が弾き語りするっていう(笑)。

-異例ですね(笑)。全体的に、もとからアルバムに入れる予定だった曲は、収録のタイミングを窺ってた曲が多い感じでしょうか。そのあとにアルバムのコンセプトが定まっていったとのことですが......。

ヲクヤマ:コンセプトに関しては、"NEWTRAL"っていうタイトルにすべて込められてますね。ニュートラルって、正しい綴りだと"NEUTRAL"で、"何かの平均"、"一番真ん中にあるもの"、それから"基準"っていう意味があるんですね。なので、そこに"NEW"を掛け合わせて"新しい基準"にして。いろいろな音楽が日本でも結構出てきてますけど、 "これがこれからの日本の音楽史のニュートラルですよ"っていう想いを込めてこの9曲を出したんです。

-単刀直入に言っちゃいますけど、それってとてつもない野望というか、ものすごく大きなものを背負ってますよね。

ヲクヤマ:そもそもTRY TRY NIICHEは、リーダー(たなべ)が"このバンドは売れるから"っていうふうに宣言したところから始まったバンドで。ちゃんと音楽的に売れることを目標としたバンドだっていうのがまず最初にあるんですよ。僕は当時、その宣言を聞いた時点で"おぉっ!"と思ってたんですけど、そのうえで、口で言うだけじゃなくて、それに向かって"じゃあ何をどうしようか"っていうのをみんなで筋道立てて話し合うことができたし、実際にスタジオに入って音を出してみたら、みんなわりと音楽に対するセンスが似ているところがあるなってこともわかったし。やりやすいなぁと思ったし、このバンドならいけるんじゃないかなっていうふうにも思ってました。

ゆーみん:私の場合は自分に自信を持てないような性格をしてるので、"大丈夫かな?"って不安な気持ちはいつも持ってるんですけど、この3人が自信たっぷりでどんどん進んでくれるから、もう悩んでる場合じゃないというか。必死でついていってたら"DayDreamBeliever -vol.4-"のグランプリをいただいて、ちょっとずつ自分に自信を持てるようにもなってきて......っていう感じですね。3人よりかは自分に全然自信がないタイプなんですけど、バンド自体に対しては自信があるっていうふうに思ってます。

たなべ:......そんな自信満々じゃないんですけどね(笑)。

柴山:うん、全然そんなことない(笑)。沈んでばっかだよね?

ゆーみん:そこでちょっと闇見せてくるのやめてもらっていいですか(笑)?

-(笑)でもリーダーは、メンバーが揃った時点で手応えがあったからこそ、そういう宣言をしたわけで。

たなべ:そうですね。理想のメンバーを集めることができたし、最初にスタジオに入ったその時点でもう、目指してた音楽の形がある程度見えてるなと思ったので、"これはいけるな"と。

ヲクヤマ:だから、大きなことを掲げている意識はぶっちゃけなかったです。最初にそういう宣言があったからこそ、たぶん、みんな日常的にそういう意識を持っていて。だからこそこのタイミングでポンと("NEWTRAL"というタイトルが)出てきたのかもしれないですね。

-具体的に、前作とはどう違いますか?

ヲクヤマ:前回のアルバムはTRY TRY NIICHEらしさをドン! と出していったので、今回は一方向じゃなくて、いろいろな幅でそれを表現してみました。