Japanese
FoZZtone
2014.07.26 @下北沢GARDEN
Writer 沖 さやこ
7月から月1で半年間行われるFoZZtoneの"追加公演!"。なんの追加公演か?というと、これは過去にリリースしたアルバム・ツアーのそれなのだ。第1回目は2008年にリリースされた1stフル・アルバムの『カントリークラブ』。メジャー・デビュー作でもある2007年5月にリリースされたミニ・アルバム『景色の都市』の楽曲も取り入れたセットリストだ。ここでポイントなのが、このライヴはあくまで"アルバム・ツアーの追加公演"であって"アルバム完全再現ライヴ"ではないということ。アルバムとは曲順も違うし、寧ろ最新型の新曲だって演奏してしまう。そういう自由さや遊び心は、型破りで前代未聞の試みを続け、精力的な前進をやめないFoZZtoneらしい。
映画"バック・トゥ・ザ・フューチャー"のテーマ・ソングをSEに登場すると、『カントリークラブ』の1曲目「大脱走のテーマ」でやわらかく第1回目の"追加公演!"のスタートを告げると「フラッシュワープ」へ。瑞々しいメジャー・コードが煌びやかに弾ける。続いての「Elevator」ではステージに携帯電話のカメラを向け、写真や動画を撮影する観客の姿がちらほら。FoZZtoneはしばしばライヴでの録音や録画、アップロードを一定の範囲内で許可している。それは新曲も例外ではなく、まだリリースをしていない曲を、ライヴに行けなかった人間もインターネットを通じて知ることができるのだ。改めて考えると非常に太っ腹な試みである。
今回の企画を"6年前のツアーの追体験"と語るフロントマンの渡會将士。メンバーは回顧ではなく、そのツアー・ファイナルを当時の楽曲でもって更新してゆく。音の粒がしっかり立った「マーブルクランチ」ではパワー・プレイだけではないアンサンブルで魅せ、かと思えば"ステージのエアコンを全開にしてください!"と鳴らした「BRUTUS(Et tu,Brute!)」では男気溢れるぶっといロックンロールをかましフロアを大いに盛り上げた。
FoZZtoneがデビューした2007年といえば、ダンス・ロック・ブームの渦中でありながら、洋楽界ではARCTIC MONKEYSが猛威を振るい、日本では9mm Parabellum Bulletがデビューし、そのアグレッシヴなパフォーマンスに度肝を抜かれた年でもある。リスナーの間では夏フェスも定着し、CDの売り上げは減っているがライヴの動員数は増えている、なんてことが語られることも多くなっていた時期だった。そんなことを思い返していると"当時はまだOiパンク・ブームが残ってて。(自分たちは)そういうのは興味なかったんですけど、そういうことをやんなきゃいけないのかなーとか、モッシュが起きないと売れないのかなーとか(そんなことを考えていた)"と渡會がジョーク混じりに明け透けに語りだすと観客からも笑いが零れる。"そんな激しいライヴが流行っていた時期に、まったくノセる気ゼロのシングル曲を作りました。ひねくれ者なんです"と、そのシングル曲である「平らな世界」へ。流行に乗ることも大事だが、それを一過性のものではなく残し続けることも大事である。そして残り続けるということは、人の想いを引きつけて離さないことでもある。それが成し遂げられるものは、強い意志が込められているものだ。それは時に技術的なクオリティや理屈をも凌駕する。"ひねくれ者"のFoZZtoneは、自分たちの感情に対して素直に音楽を作り、共鳴する人を少しずつ増やしている。パーソナルな世界を持った『景色の都市』や『カントリークラブ』の楽曲たちを、現在の彼らが演奏することで開放感を帯びた。そのあとに"夜中に考えごとをするんじゃないよ"と告げ披露した新曲「Morning Glory」では、渡會は目の前にいる人々の強張った肩を優しく叩くように、詞と歌でもって真摯に語り掛ける。この6年間で、バンドの許容力が格段に大きくなったことを象徴するシーンでもあった。
"この追加公演は回を重ねるごとに演奏できる曲が増えていくんです"と語る渡會。アルバム・ツアーの追加公演だから、歴史を重ねるごとに楽曲が増えてゆくということだ。"ビルド・アップしていくFoZZtoneをお楽しみに"とシングル『黒点』のc/w曲「Shuni-Hum-Yoro-Kobiwo」、『景色の都市』から「in the sky」「春と鉛」と畳み掛け、本編の締めは朝を歌う「TWILIGHT」。ラストに"はじまり"を持ってくるところもニクい。静かに回るミラー・ボールが場内を照らし、その祝祭感を更に高めた。
アンコールは、新曲「Stomp the Earth」や「LOVE」でフロアがストンプ&クラップに、コール&レスポンス。ステージから退場するも鳴り止まぬ拍手に"やり忘れていた曲がありました"とダブル・アンコールで『景色の都市』のラストを飾る「ベイビーゴーホーム」を演奏し、6年越しの『カントリークラブ』のツアーを大団円へと導いた。このあと計6回開催される追加公演にはそれぞれフル・アルバムのタイトルがついているが、ラストの12月はいまだ"???"のまま。追加公演だけではない、8月6日からは『FoZZtone E.P.』がTSUTAYA限定で無料レンタル・スタート、9月にはミニ・アルバム 『Stomp the Earth』がリリース。ちなみに追加公演にはスタンプ・カードが配られており、それをためるとびっくりするくらいお得なことがたくさん!......と、相変わらずものすごい情報量だ(笑)。それがすべてリスナーである我々をわくわくさせるものなのだから恐れ入る。"追加公演!"残すところ5回、この目でしかと見届けたい。
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