Japanese
2026年03月号掲載
ざらばんし
UKロックもエレクトロ要素のあるポップ・チューンも、ソロならではの柔軟さでアウトプットする次世代アーティスト ざらばんし。2022年に活動をスタートしてからコンスタントに楽曲を配信し、昨年はsanetiiの「デッドエンド」にLavtと共に客演参加を果たす等、同世代とのコラボ・ワークも注目を集める。先日行われた東京初ワンマン・ライヴもソールド・アウトと2026年の活動に期待が募るなか、2月25日に今年第1弾のリリース「トローチ」をリリースしたばかりだ。
気付かなかったことを後になって後悔する性格なので そういうことは自然に歌詞に書いちゃいます
-ざらばんしさんはシンガー・ソングライターでありつつ、バンド・サウンドであることが一つの特徴だと思うんですが、もともとどういうきっかけで音楽を始められたんですか?
もともとは兄から貰ってギターを始めたんですけど、当時Galileo Galileiが大好きで"こんなことをしたいな"と思ったのが音楽を始めたきっかけでした。当時"未確認フェスティバル"になる前の"閃光ライオット"のライヴの映像を観るのが好きで。なのでバンド・サウンドはその憧れから来てるのかなと思います。
-でもバンドをやろうとは思わなかった?
いや、すぐにでもやりたかったんですけど、周りに楽器をやってる友達がいなくて。スポーツ少年しかいない感じの地域だったので、とりあえず自分1人でやってみた感じですね。
-じゃあ早い段階で打ち込みも始めたんですか?
打ち込み自体は大学に入ってからなので全然遅かったんです。なので最初はギターを弾いてただただ歌っているだけっていう(笑)、本当に自己満足な感じでした。でもバンド自体に強い憧れがあったし、バンド・サウンドが自分に根付いてることもあって、それ以外やることがあまり想像付かなかった感じではあります。
-曲の作り方としては、先に言いたいことがあってなのか、コードから作ってみるのか、どういう感じですか?
今出してる楽曲の8~9割は歌詞から考えるというか、曲を作ろうと思って歌詞を書くんじゃなくて日常で思い付いた言葉を小説みたいに書いて、それを並べて曲にすることが多いですね。ほとんど歌詞から先にっていう感じです。
-2022年7月リリースの「どうしても」や「b擬」の頃って思いが溢れている歌詞が多い気がしたんですけど、その頃と今では書いていることの変化を感じますか?
変化はめちゃくちゃあるなと自分で思っていて。一番大きいのが以前は自分の部屋を自分の世界として、そこにいる自分として歌詞を書いていたんですけど、最近はその部屋を客観的に見ているので、視点の違いはすごくあったりしますね。
-視点の変化はありつつ、人との関係、特に恋愛のことが多いのかなと思って。
そうですね。自分自身の性格がすごいさびしがり屋で、それが歌詞に出ているのかなっていうのはあります。
-表現方法は違うんですけど、ざらばんしさんの「心がくたばるよ」(2024年リリース)の歌詞はGalileo Galileiの「色彩」にも通じるものを感じたんです。
あー、「色彩」はめちゃくちゃ好きで、大学生の頃はずっと聴いてたりもしてましたね。
-人との関係を書くときに、楽しい感情よりやり切れなさを書くことが多いのはなぜなんでしょう。
過去が変えられないのがすごい悔しいみたいなことが、どうしても割り切れない気持ちになってしまって、良かったで済まされないものが多いんですよね。だからそうなってしまうのかなと。やっぱりあのときこうすれば良かったというのはいっぱいあります。
-"こうだったら良かったのに"とか?
そうですね。なんかもう後悔の連続なので。逆に今はそれが歌詞になるのでいいなと思うんですけど、やっぱりあのときこうすれば良かったというのはいっぱいあります。
-それは音楽をやってみたいと思う以前から?
めちゃめちゃありますね。ただ、音楽をやり始めてからは自分のやりたいことはもう音楽が大部分を占めているので、音楽をやめてまでやろうみたいなのはないんですけど、恋愛的な部分以外でたまにあったりする感じです。気付かなかったことを後になって後悔するみたいな性格なので、そういうことは自然に書いちゃう部分があったり。あとは未来に対してもこうなってほしくないなぁっていう臆病な気持ちが多いので、後悔が多くなってしまうかなっていう感じです。
-今より良くしたいという気持ちがなかったらそうは書かないんじゃないですかね?
そうですね。それもあるし、曲によっては後悔が僕の中ではいいことなんじゃないかって解釈したりもしてるんです。後悔がなければ逆にさびしいんじゃないか? みたいな。いい方向になればいいなっていうのと、そのままだからなんかあったかいのかなという部分と半々な感じですね。
-この3~4年、コンスタントに曲をリリースされていて、その中でも変化があったように思うんですけど、例えば「about」(2025年10月リリース)はエレクトロニックなサウンドも導入しています。これはどういう意図で選んだサウンドですか?
特に恋愛観を歌いたい曲ではなかったので、エモいギター・サウンドというよりいろいろ音を詰め合わせてます。歌詞が目立つというよりも気持ちが表れた音にしたかったり、他の曲との差異で感情の波みたいなのを表現できたらと思っていたので、デモのときは結構ロックなサウンドだったんですけど、変えてみました。
-音楽的にも聴くものって広がっていってますか?
広がってますね。もともとはUKロックと邦ロックだけしか聴かなかったんですけど、ポップスを聴くようになったり、最近はヒップホップもめちゃくちゃ聴くようになりました。
-特にどういうアーティストですか?
一番参考にしてるというか、影響を今一番受けて聴いてるのは星野源さんですね。
-好きな曲でいうと?
難しいですけど(笑)、ポップスの頂点っていうか、「SUN」はみんなが耳にしたことがあるメロディやサウンドという意味で"こういう楽曲を作りたいな"と強く思います。
-ところで、今話していらっしゃるトーンと歌声が全くの別人なくらいに思うんですけど。
はい(笑)。
-歌い方はどう見つけていったんですか?
いやもう、もともとは歌う気すらなくて。トラックメイキングをだけをやっていたので。それで歌に自信がなかったときにOASISのLiam Gallagherの歌を聴いて、全然ピッチが合ってない瞬間とかもあって、それにめちゃくちゃ影響を受けて。正しく歌うこと以外の歌い方が自分に合ってるんじゃないかって、徐々に模索したなかで今の歌い方になった感じなんです。最初に歌おうと思ったときとも全然声が違ったりしてて、今の歌い方に辿り着いたのは、暗中模索じゃないですけどいろいろ試してみた結果という感じですね。
-OASISはLiamの歌い方以外にもいろいろ参照したのでは?
そうですね。コード進行もだし、ドラムのちょっと雑というか、めっちゃシンバルが鳴っててみたいな感じとかも最初真似してたり、あとは服装とかも"アンブロ"を着るとか(笑)。OASISは本当に言葉で表せないぐらい心に残るし、かといって他に類を見ない感じでもあって、すごい影響を受けました。
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