Japanese
2026年03月号掲載
sammy. /REVERSIES
"ワンマンオルタナロックバンド(?)"というスタイルを掲げ活動するsammy. /REVERSIES。悩み、苦しみ、怒り、そうした内から沸き上がる感情に1人向き合った末に生み落とされた、まさに入魂の一枚が2ndアルバム『WHITEOUT?』だ。今回Skream!では、彼のルーツや本作の制作の過程に迫るメール・インタビューを実施した。
-Skream!初登場ということで、自己紹介をお願いいたします。
sammy. /REVERSIESと申します。"ワンマンオルタナロックバンド(?)"というスタイルを掲げて、グランジ/オルタナティヴ・ロックを基盤に、パンク、エモ、ロックンロール等の洋楽を根底のルーツに持つ音楽を作っています。学生時代から読んでいたSkream!さんに掲載いただくことができて、とても嬉しいです!
-アーティスト名に込められた意味や由来はありますか?
"sammy"は自分の名前をもじりつつ、国内外に伝わりやすいニックネームのようなものにしたいと思い、思い付いた名前で、"."は付けた理由をあまり覚えていないです(笑)。"REVERSIES"はもともと学生時代に一時期だけ組んでいたバンド名で、高校生のとき授業中に思い付きました。リバーシ・ゲームのように、"状況をひっくり返して、最後は自分の色に染めたい"、そんな意味を込めた造語でした。この名前をまだ捨てたくない気持ちと、"sammy."だけだと検索に乗りづらいな......という現実的な理由で、名前の後半にくっ付けました(笑)。
-"ワンマンオルタナロックバンド(?)"というコンセプトに至った経緯や背景について教えてください。
簡単に言ってしまえばただのシンガー・ソングライターなのですが、何かキャッチコピー的なものが欲しいと思い、言い始めました。自分がもともとバンド音楽を中心に好んで聴いていたことや、そこへの憧れがあり、楽曲もバンド・サウンドで作っていたので、"ひとりバンド"と言って、無理やりバンドの仲間入りをしようとしていました(笑)。バンド好きの人にも聴いてほしいなという思いもありましたね。
-ルーツとなるアーティストやよく聴いている音楽等を教えてください。
小学生後半の頃Miley Cyrus(Hannnah Montana)やAvril Lavigneから洋楽を知って聴き始めていて、SUM 41、SIMPLE PLANに出会い一気にロック・バンドのかっこ良さに撃ち抜かれました。その後特にTHE WHOとNIRVANA等にハマり、自分の音楽に大きく影響を与えてくれたと思います。中学生の頃学祭用にバンドを組んだりして、そのあたりから邦ロックのかっこ良さも知りました。その他国や時代を問わずよく聴いていたのはDR FEELGOOD、THE VINES、THE KOOKS、ARCTIC MONKEYS、ROYAL BLOOD、YUNGBLUD、MGK、[Alexandros]、キュウソネコカミ、w.o.d.等ですかね。リアルでグッとくるロックが好きでした。
-そういったアーティストや音楽と出会ったきっかけはなんだったのでしょうか?
小学生の頃は実家で観ていたディズニー・チャンネルやMTVでほとんどの音楽を知っていました。特に音楽好きの家庭等でもなかったため、それまで音楽といえばTVで適当に流れているもの、くらいにしか思っておらず、有名な主題歌やJ-POPくらいしか知らなかった自分に、ある日たまたま回したディズニー・チャンネルで流れていたMiley Cyrusの歌声やサウンドがあまりにもかっこ良く響き、そこから洋楽の沼にハマっていきました。その後は小学校から急いで帰るとMTVを付け、"US Top20"を観る日々が始まりました。
音楽をどんどん好きになり、特にバンド音楽にハマっていくようになった後は、ネットで調べていろんな音楽を聴いたり、CDショップの試聴コーナーを彷徨ったり、ライヴを観に行ったり、好きになったバンドの好きなアーティスト等のルーツを調べたりするのも好きで、どんどん広く聴くようになっていきました。
-『WHITEOUT?』のリリースおめでとうございます。どんな作品になったと感じていますか?
前作『LANDFILL』(2024年リリースの1stアルバム)に比べて、サウンド面、楽曲のクオリティ、制作に至った精神面的にも、成長できた作品になったかなと思います。前作はオルタナ、グランジ、ブルース色が強かったかなと思うのですが、今作はそこに加えて、僕のルーツ・ミュージックの一つでもあるポップ・バンクやエモも大きく影響しました。歌詞の面では以前は内側に向きすぎていた部分も、少しずつ外側を向けられるように変わってきたかなと思います。
制作中の精神面的にも、前作のときはまだ自分の躁鬱病が治りかけで、少しずつ自分自身と向き合い始められたような、まだ不安定な時期にありました。それがいい意味で影響した曲もありますが......制作中は躁鬱の波にいっそう揺られていた記憶があります。
今作は、まだ病気が治ったわけではないですが、以前より安定した状態で、まっすぐに音楽に向き合ったり、外の景色や人も見ながら、歌詞に取り入れたりすることができたと思います。自主音楽レーベル兼事務所のようなものとして立ち上げている"THAT'S ON RECORDS"(ザツオンレコーズ)で少人数ながら支えてくれる仲間もできて、制作中に意見を聞いたりできるようになったこと、手伝ってもらえることが増えて、逆に僕のできることや安心が増えたことも大きく、感謝しています。
-今作『WHITEOUT?』はどのような制作環境/精神状態の中で生まれた作品だったのでしょうか?
制作環境は特に前回から変わらず、1Kの部屋に無理やり入れている防音室の中で、全ての楽曲を制作、録音しました。ミックスも同じ部屋で行い、今回初めてマスタリングは、"ザツオンレコーズ"のエンジニア仲間に頼みました。違う人の耳も入れたかったのと、作業が諸々間に合わなくなったためという理由もありますが......(笑)
制作中の精神状態は、前作よりは落ち着いていたと言ったものの、今もまだ躁鬱やいろんな問題を抱えながら日々生活し、音楽を作っています。そんな中での悩みや、日々感じた苦しみや自己嫌悪、誰かに対する怒り等、自分の中に溜まった感情がそのまま音楽に表れていると思います。
-アルバム・タイトルに付けられた"?"には様々な意味が込められているとのことですが、その意図について教えてください。
僕にとって音楽を作ることは、自分自身との対話やカウンセリングのためでもあると思っています。そして描く主なテーマとしては、自己嫌悪や苦しさ、痛み、矛盾等が挙げられます。タイトル・トラックとなる「whiteout?」の中でも、"ひとりのまま/がいい"と言いながら、それが偽善かもしれないと自己批判したり、それでも"この壊れた声が聞こえる?(Can you hear my broken voice ?)"と問い、"もう一度言ってくれたら、その言葉で生きられる(Please say it again,/'Cause I can live with those words then)"と縋ったりしています。
他の曲にも共通しますが、一貫したテーマとして、このような矛盾や、それを抱えることへの疑問、不安定に揺れる気持ち。視界が見えなくなってしまったように見えるけど、本当は自分で塗り潰してしまっただけかもしれない。全ての物事は多面的なものだと思っているので、あえて言い切らない形にしたい、そしていろんな感情が混ざったところをそのまま表現したいと思い、"?"を付けました。
-収録曲の中で特に思い入れのある楽曲や気に入っている楽曲はありますか。理由も含め教えてください。
選ぶのがとても難しいですが......強いて言うならば、「Dead of Night」です。アルバムの1曲目であり、前作『LANDFILL」後にリリースした1曲目の配信シングルでもあります。
歌い出しの歌詞、"目を瞑ると、暗く高い崖から飛び降りる自分自身の姿を見た(When I closed my eyes/in the dead of night/I saw myself/diving from a dark and high cliff)"というのは実体験から書きました。そんな眠れない日に一気に書き上げたのがこの曲で、今回のアルバムの方向性を決めてくれたのと同時に、やはり音楽制作が自分にとって、救いにはならなくても、苦しいときに一緒に寄り添ってくれる大きな支えであることを認識した、大切な曲です。
-今後の展望や目標とする場所はありますか?
そうですね......今はまだ精神的にも技術的にも厳しく、弾いてくれる友達もいないので、ライヴもできていないですが、いつかしてみたい気持ちもこっそり持っています。
今、主な活動の場は動画や楽曲配信になりますが、こんな音楽に共感してくれる仲間が、国内外にもっと増えていったら、そして僕の音楽がその人たちの心に少しでも寄り添って、一緒に叫ぶことができたら、とても嬉しいです。
-最後にSkream!読者にメッセージをお願いします。
僕の名前を目にするのも初めての方がほとんどと思いますが、最後まで読んでくださってありがとうございました! 今の流行からは逸脱した音楽ばかり作っているかもしれない僕ですが、最新アルバムも締切期間ギリギリまでなんとか必死で作った大切な作品なので、ぜひ聴いてもらえたら、そして少しでも気に入ってもらえたら嬉しいです。
RELEASE INFORMATION
sammy. /REVERSIES
2nd ALBUM
『WHITEOUT?』
NOW ON SALE

¥1,800(税込)
[THAT'S ON RECORDS]
- 1
RELEASE INFO
- 2026.03.10
- 2026.03.11
- 2026.03.13
- 2026.03.14
- 2026.03.17
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