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INTERVIEW

Japanese

ジャムトハイボール

2025年04月号掲載

ジャムトハイボール

Member:真白(Gt/Vo) 朱里(Ba/Vo) 栞(Dr/Cho)

2024年から下北沢のライヴハウスを中心にライヴ活動を開始した、美術学校卒業生と現役女子校生による"ツインボーカル新感覚スリーピースガールズバンド"ジャムトハイボールが、初の全国流通盤『Ding Dong Journey』をリリース。"おもちゃ箱をひっくり返したようなサウンド"を掲げる彼女たちのことを探るべく、メール・インタビューを実施した。

-Skream!初登場ということで、自己紹介をお願いいたします。

一同:ちらかったおもちゃ箱の世界へようこそ! "ツインボーカル新感覚スリーピースガールズバンド"ジャムトハイボールです!

-メンバーは美術学校卒業生と現役女子校生ということですが、どんな経緯でバンドを結成されたのでしょうか? またジャムトハイボールというバンド名は特徴的で、ジャムハイと略してつい声に出したくなります。名前の由来を伺えますか?

真白:私は上京したら東京で絶対バンドをやりたいと思っていました。美術学校で出会ったあかりん(朱里)が昔軽音部に入っていたことを聞いて、バンドを組まない? と猛プッシュしていましたが、ずっと断られていたんです。でも、2023年の"JAPAN JAM"に2人で行ったとき、あかりんがバンドをやりたいと言ってくれて、その場でバンド名を考えたときに、"JAPAN JAM"に出られるようなバンドになりたいと思い"ジャム"を、あかりんがフェスでハイボールを持っている人を見て"ハイボール"を提案し、合わせてジャムトハイボールができました。そこから初代ドラマーの脱退を経て、SNSでメンバー募集を掛けたときDMをくれたのがしおりん(栞)でした。

-栞さんは今年の2月に正式加入されたばかりということですが、加入時のバンドの印象や今の想い等をお訊きしたいです。

栞:まず曲を聴いたときに、曲のキャッチーさやポップな感じがすごく好みでした。まさに私がやりたかったバンドで、すごく活動するのが楽しみでした。3人で初めて会ったのは、下北沢の駅ビルのカフェだったと思います......。そのときは、本当に心臓が飛び出ちゃうんじゃないかってくらい、緊張していたのを今でも鮮明に覚えています。サポートとして活動するのが決まった後も、年齢差があったこともありスタジオでも毎回すごく緊張していましたが、今はいい意味で年齢差を感じないくらいすっごく仲良くなって、優しい2人のおかげで毎回のスタジオがすっごく楽しいです。最近は1週間以上2人に会わないと、寂しく感じてしまったりしてます。よくよく考えたら、家族の次に会っているのが2人ですね。それくらいたくさん会っているので、まだ出会って半年ですが私にとって2人はかけがえのない大事な存在です。

-メンバーそれぞれのルーツとなるアーティストやよく聴いている音楽等を教えてください。

真白:マカロニえんぴつ、andymori。

朱里:SEKAI NO OWARI。

栞:サザンオールスターズ、berry meet。

-そういったアーティストや音楽と出会ったきっかけはなんだったのでしょうか。

真白:マカロニえんぴつは私が高校1年生のときに、一番仲が良かったお友達に「レモンパイ」をおすすめされて出会い、その子と人生で初めて行ったライヴハウスもマカロニえんぴつで、バンドを始めたきっかけです。andymoriはYouTubeで「すごい速さ」の映像を観て一瞬で好きになり、何このかっこ良すぎる3ピースは! と衝撃を受けました。全曲大好きなバンドです。

朱里:小学生のとき、給食の時間に流れていた音楽が頭から離れなくて。あやふやな歌詞を頼りに検索して出てきた音楽が、SEKAI NO OWARIの「炎と森のカーニバル」でした。そこからずっと彼等の作り出す世界観の虜で、セカオワ(SEKAI NO OWARI)の音楽だけはずっと傍にいました。

栞:まず、サザンオールスターズさんは私の"栞"という名前を、サザンオールスターズさんの「栞のテーマ」という曲から取るくらい、母が大ファンだったので、小さい頃から車の中や家の中で流れていて好きになりました。 そして、berry meetさんは、私がインディーズ・バンドを好きになって、自分がバンドを始めるきっかけになったバンドです。2023年の年末頃からYouTubeのおすすめや、SNS等でインディーズ・バンドを聴く機会が増え、ライヴハウスに行きたいなと思ってたところ、チケット代無料のライヴがあることを知りました。私がずっと憧れているドラマーの女性の方が出るということで、興味本位で人生で初めてのライヴハウスに足を運んだところberry meetと出会いました。等身大で素敵な歌詞だけでなく、明るく楽しいライヴ・パフォーマンス、音楽を楽しみながら奏でられる様子がすごく心に響いたのを今でも覚えています。このライヴがきっかけで、私はライヴハウスにたくさん通うようになり、私もバンドをしてみたいと思うようになりました。

-"おもちゃ箱をひっくり返したようなサウンド"とありますが、ジャムトハイボールの音楽性について伺ってもよろしいでしょうか?

真白:単刀直入に言うと、1つのバンドでなんでもできる! ですかね。私はこんなバンドが欲しかった! がジャムトハイボールなんです。ポップもロックもアコースティックもやる。どのバンドにもない世界観を作り上げていきたいんです。それを表現した言葉が"おもちゃ箱をひっくり返したようなサウンド"に繋がっていると思います。

朱里:おもちゃ箱っていろんなものが入っているじゃないですか。うさぎのぬいぐるみ、おままごとのセット、車のおもちゃ、恐竜の絵本。何が出てくるか分からないんですよね。ジャムハイの音楽を聴いていると、おもちゃ箱の中を冒険している気分になるんです。ほんとにどんな音楽が出てくるか分からないんですよ(笑)。どんな曲を作りたいのかって聞かれることはあるけれど、正直私は答えられないし、答えを見つけるつもりもありません。一見良くないことに聞こえるかもしれませんが、明確な答えがないからこそ、思いつく世界観の幅は無限大だなって思うし、私はそれを大事にしたいです。着せ替え人形と恐竜のおもちゃを平気な顔して並べられるのが、私たちの強みだなって思っています。

-現在は真白さんと朱里さんが中心となり作詞作曲を手掛けているとのことですが、楽曲制作のスタイルについて教えてほしいです。

真白:私は、曲を作ろう! としてデスクに向かうと全くできないタイプなんです。だから本当に降ってくるのをひたすら待つか、日常で面白いことが起こったときに、曲が生まれることが多いです。なんとなくこんな感じの曲を作りたいとかはあります。歌詞もももちろん重要なのですが、私はメロディがはまらないとダメなタイプなので、ボツになった曲たちは結構あります(笑)。

朱里:弾き語りのデモを送って、それぞれのパートを各々作ってスタジオで合わせるのが決まったスタイルにはなっています。弾き語りのデモを送るまでが楽曲によって様々で、鼻歌から気付いたら完成していた曲もあれば、歌詞をじっくり考えて生まれる曲もあるので、次はどんなふうに曲が生まれるのか、自分のことだけど実は毎回ワクワクしています(笑)。ちなみに私はシャワーを浴びているときにメロディが降ってくることが多いので、いつでも録音できるようにスマホの持ち込み必須です!

-初の全国流通盤となる今作『Ding Dong Journey』制作時に意識したことや、テーマ等はありますか?

真白:アルバム名は最後に、できあがった曲を聴いたときに決まったので、テーマはありませんでした。意識したことも特になくのびのびと作れました。最初は違う曲をRECしようとしていたのですが、なんかジャムハイっぽくないなと感じ、急遽曲を変更したのでジャムハイっぽさ、面白さを意識していたのかなと思います。

朱里:テーマとかが決まっていたわけではないんですけど、作りたい曲が大集合したら結果的にすごいジャムハイらしいアルバムに仕上がったかなって思います。初めてジャムハイの音楽を聴く人にも、一発で私たちの作る音楽を知ってもらえるはずです。自信を持ってそう言えるくらい、ロックからポップまでジャムハイの音楽を旅できるアルバムになっています。

-「君はまるでダークマター」のMVが先日公開されましたが、撮影中のエピソードや印象に残っていることをお聞きしたいです。

真白:泣いても笑ってもワンカット撮影だったので、自由に衝動で動く感じがとても楽しかったです。ワンカットのMVということで、すごく緊張しながらの撮影でした。念入りに何回もチェックをして、ミスがあったらどうしようと不安になりながらも撮影はすごく楽しかったです。

朱里:ワンカットの撮影が初めてだったので、緊張して動きとかをみんなで何度も確認していました。お互いの格好とか動きが面白くて、最初は目が合うだけで笑っていました(笑)。スタジオもキラキラでかわいくて、すごく楽しい撮影だったなって思います!

栞:私たちのライヴは、今まで他のバンドで見たことがないような動きをたくさんするのですが、今回の「君はまるでダークマター」は特にすごいと思います。MVを観ていただけたら分かると思うのですが、2人の動きがほんとに面白くて笑いを堪えるのが大変でした。

-ライヴやツアー等、これから予定されている活動はありますか?

一同:こちらは未解禁の情報になっていますが、 夏に初めての自主企画を行います。

-この先ライヴをしてみたい場所はありますか? 具体的な場所や、音楽シーンでも構いません。

一同:一番の目標は"JAPAN JAM"に出ることです! "見放題"や"TOKYO CALLING"等のサーキットにも出演したいです。

-最後にSkream!読者にメッセージをお願いします。

真白:ジャムトハイボールのことを少しでも知っていただけたら嬉しいです。自分たちのライヴに行って、お客さんとして楽しみたいと思えるくらいジャムトハイボールの音楽が好きです。読んでくれたあなた(笑)! ライヴハウスで待っています!

朱里:読んでくださってありがとうございます! ジャムハイならではの世界観が詰まった楽曲を、ぜひ聴いてみてもらえたら嬉しいです。ライヴだとよりいっそう楽しめると思うので、いつかライヴハウスに遊びに来てください!

栞:読んでくださりありがとうございます。私たちジャムハイは、他のバンドにない私たちにしか作れない世界観、観ていて飽きないライヴ・パフォーマンス等、魅力がたくさん詰まったバンドなので、ぜひライヴハウスに足を運んでくださったら嬉しいです。絶対後悔させません!

RELEASE INFORMATION

ジャムトハイボール
1st MINI ALBUM
『Ding Dong Journey』

KOGA-250/¥1,980(税込)
[KOGA RECORDS]
NOW ON SALE

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