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INTERVIEW

Japanese

FES☆TIVE

FES☆TIVE

メンバー:青葉 ひなり 南 茉莉花

インタビュアー:宮﨑 大樹

日本を元気にすることをコンセプトに活動している"お祭り系アイドルユニット"FES☆TIVEがSkream!に初登場。大型アイドル・フェスにおいては、常連どころか名前がないと違和感すらあるほどに、シーンにおいては抜群の知名度を誇る6人組だ。サウンドや歌詞にお祭り要素を散りばめた"お祭り系EDM"のイメージの強い彼女たちだが、今回完成させたニュー・シングル表題曲「心拍白昼夢(シンパクデイドリーム)」では新たな顔を見せている。お祭り要素をあえて取りのぞいたバンド・サウンドと切ない恋心を歌った歌詞、エモーショナルな歌声は、きっと新たなファンを獲得していくことだろう。本作と彼女たち自身について、メンバーの青葉ひなり、南 茉莉花に訊いた。


7年やってきて少しずつ認めてもらえている


-Skream!初登場ですので、まずはユニットについて紹介をお願いします。

青葉:FES☆TIVEは、日本を元気にすることをコンセプトに活動しています。ユニット名の由来は"フェスティバル"、"ポジティヴ"、"アクティヴ"を組み合わせた造語です。

-FES☆TIVEというと、音楽的には"お祭り系EDM"のイメージが強いですよね。今回はSkream!に初登場ということで、おふたりは普段ロック・ミュージックを聴くんですか?

南:私、めちゃくちゃロック・バンドが好きなんですよ。(Skream!9月号を眺めながら)今月のSkream!だとBLUE ENCOUNTさんとかよく聴くきます。

青葉:何がロック・バンドで何がロック・バンドじゃないかはあまりよくわからないんですけど......(笑)、私はフォーリミ(04 Limited Sazabys)さん、I Don't Like Mondays.さん、フレデリックさん、クリープハイプさん、ヒゲダン(Official髭男dism)さんとかは聴きますね。この中にロック・バンドってあります?

-確実にありますよ(笑)。ところでFES☆TIVEって、ユニットとして掲げている具体的な目標を外に向けて発信しているイメージがないんですけど、実際のところはどうなんですか?

青葉:ライヴハウスとかコンサート会場を詳しく知らないからっていうのもあるんですけど、自分の知っている会場とかで最終地点を決めちゃうと、そこに行ったときに気持ちが終わっちゃいそうで。自分の中でやりたいことはいっぱいありつつも、1個に決めるのが嫌なんです。そこまで行くためにやっているわけではなくて、やれることをいっぱいやりたい。

-なるほど。

青葉:まぁ、1個決めたいなっていう気持ちもなくはないんですけどね。例えばアイドルのみなさんが目標にすることの多い武道館って、FES☆TIVEのライヴに合わないっていうか......(笑)。武道館って着席じゃないですか? FES☆TIVEのお客さんって、騒ぎたい、動きたいタイプの人が多くて。私たちも、みんながライヴで動くのがあってこそFES☆TIVEのライヴだと思っているので、ここだっていう目標の会場を決めるのがなかなか難しいのはありますね。ただ、個人的には野外の大きいところでやりたい気持ちはあります。

南:青葉さんも言っていた通りグループ的な目標はないんですけど、個人的には私も野外でライヴしたいですし、バンドが好きなので、生バンドでライヴをやってみたいなっていうのはあります。

-なぜ目標の話を聞いたかというと、FES☆TIVEってもう7年も活動していて歴史が長いですし、活動を続けるモチベーションはどんなところにあるのか聞いてみたかったんです。

青葉:1年に1回の大型アイドル・フェスってあるじゃないですか? そういう大きいイベントって、1年ごとにいろいろ変わるんですよ。その前の1年の頑張りや成長でメイン・ステージに出られたり、メイン・ステージの中でもトリの近くだったりとか、そういうふうに変わっていって。たくさんアイドルさんがいる中で、FES☆TIVEが今どれくらいの位置なのかってなんとなくわかるんですよね。FES☆TIVEは7年やってきて、停滞っていうよりも毎回いい場所に出させていただいているので、少しずつ認めてもらえているのかなと思っていて。そういうところで、"もっと頑張ろう"って感じます。

南:大型フェスもそうなんですけど、FES☆TIVEはツアーとか海外遠征とかに行く機会がすごく多いんです。前回のツアーから各地でどれだけFES☆TIVEのファンが増えているのかなっていう期待とか、パフォーマンス面での成長を見てもらいたいなっていう気持ちで、私は頑張ってます。

-毎年更新できているところがモチベーションになっているんですね。

青葉:ただ、"FES☆TIVEのライヴを観たい"って大型フェスで思ってくれる人はめっちゃ多いんですけど、ライヴであまりやっていない曲のことは知らない人が多いので、単独で来てくれる方は少なくて......。そこは今の悩みどころなので、正直そっちの面ではモチベーションで苦労してるんです。でも、大型フェスの面では毎年"頑張ろう!"って思わせていただいてます。

-FES☆TIVEといえば夏フェスとかのイベントに強いグループっていうイメージですからね。それで言うと、今年の大型アイドル・フェスは無観客の配信ライヴへ軒並み変更になっている現状があります。

青葉:自分はお客さんがいるときのほうがキラキラしてるなって感じるので、こういう状況が続くと、なかなかしんどいなぁと。FES☆TIVEのライヴはお客さんありきだなって改めて感じますし、自分だけが楽しんでいても意味がないと思って。お客さんに左右されないようにはしていますけど、お客さんが一番楽しんでいるなって感じるときが、自分も楽しいんですよ。やっぱりお客さんを見ることができないとさみしいなって思います。

南:ファンの人たちが来てくれていても、コールとかMIXとか声を出すことはまだ禁止されているので、そういうのが聞こえないとさみしい気持ちにはなりますね。でも、例えばこれまでコールとかをしていた人たちが、声を出せなくてもライヴを楽しむためにサイリュームを持ってくれたりして、禁止されていることが多いなかでも最大限楽しもうとしてくれているのが嬉しいです。あと、配信だと遠くの人とか海外の人から"今日のライヴ楽しかったよ"って言ってもらえることがあるので、画面越しでも伝えられたらいいなと思って今はやっています。


「心拍白昼夢(シンパクデイドリーム)」はサウンドも歌詞もどこを探してもお祭り要素が見当たらない、めちゃくちゃ王道な恋愛ソング


-さて、ここからはニュー・シングル『心拍白昼夢(シンパクデイドリーム)』について聞いていきたいのですが、その前に、本作は新メンバーとして八木ひなたさん(ex-ぷちぱすぽ☆/ex-なんきんペッパー)が加入してからの初作品ですよね。このシーンにおいてはある意味ベテランとも言える八木さんが加入したことで、FES☆TIVEに何か変化はありましたか?

青葉:なんだろう? 本当に歴が長いし、個人でいろいろやってきた子なんです。自分から発信できるベテランなので、新メンバー感がなかったというか。

-変化があったというより、FES☆TIVEに馴染んでいったんですね。

青葉:もともとみんなが知っていたということもあって、スッと馴染んだ気がします。

-なるほど。では改めてシングルの話について。FES☆TIVEとSkream!の両方を知っている人からすると、FES☆TIVEがインタビューに登場するのが意外に思う人もいるかもしれないんですけど、今回のシングル表題曲「心拍白昼夢(シンパクデイドリーム)」がロックなバンド・サウンドになっているんですよね。

青葉:ロックっぽい曲って、ライヴであまりやらない曲としては今までにも何曲かあるんです。だけど、表題曲でロックっぽい曲といえばこの曲なのかなって。シングルとしては今までの雰囲気と違いますね。

-こういう曲調がシングル表題曲になると知ったときはどう感じてました?

南:方向性をガラッと変えたなぁって思いました。FES☆TIVEって、祭囃子とかのお祭り要素が曲の中に入ってきていたんですけど、今回はサウンドも歌詞もどこを探してもお祭り要素が見当たらない、めちゃくちゃ王道な恋愛ソングだなって。

青葉:カップリングの「サカサマサマー」(タイプA収録)も表題曲の候補だったんですけど、いつもみたいなFES☆TIVEでいくか、あえて違うFES☆TIVEでいくかってなったときに、違う面をあえて表題にしたほうがいいんじゃないかということで今回「心拍白昼夢(シンパクデイドリーム)」が表題曲になったみたいです。今までと方向転換するっていうのは、求められていることと違うかもしれないから心配だったんですけど、ほとんどの方が"いい"って言ってくれてますし、"今までで一番好き"って言ってくれる人も多かったので、新しいファン層も増えたんじゃないかなって思います。

-資料には新生FES☆TIVEに相応しい珠玉のアイドル・ソングと書いてありますね。ご自身としては、どんなところが新生FES☆TIVEに相応しいと感じていますか?

青葉:今までのFES☆TIVEはもちろんFES☆TIVEだし、次のシングルとかも今までのFES☆TIVEっぽい曲になるような気がするんですけど、今回は新メンバーが入るタイミングなので、ちょっと違うFES☆TIVEを見せようみたいな感じですね。

-今後バンド・サウンドがメインになっていくとか、そういうわけではないと。

青葉:そうですね。FES☆TIVEはカップリングとかで意外な曲が多いんですよ。FES☆TIVEらしいなっていう曲が全部じゃなくて、全然違うなっていうバラードっぽい曲があったりします。これからもいろんな面は見せていく感じなんですけど、今回は表題曲で新しい一面をみなさんにお見せしたいなって。

-歌としては、FES☆TIVEらしい"ポジティヴ"、"元気"みたいな印象の歌唱ではなくて、曲調と歌詞に合わせた切なげでエモーショナルなものに仕上がっています。

青葉:私、もともとふざけた声なんですよ(笑)。人間じゃない、キャラクターの声っぽいって言われることが多くて。でも、この曲では絶対それを出してはいけないって思ったので、自分の中ではそれを抑えるというか、大人っぽい歌声で歌ったつもりではあります。完成した曲を聴いたら、私の味がちょっとは出ちゃったんですけどね(笑)。

南:この曲に限らずなんですけど、滑舌が悪いんです。だから歌詞を見たときに滑舌が大丈夫かなと思って......(笑)。特にラ行が弱いのはわかっていて、今回の「心拍白昼夢(シンパクデイドリーム)」でア行も弱いことが発覚しました(笑)。自分のパートで"僕の鼓動は止まらない"っていうところがあるんですけど、レコーディングするときに"コドウ"が言えなくて"コドホ"になっちゃったんです。最初は"ウ"を言えるように頑張っていたんですけど、"コドホ"のほうがいいじゃん、みたいになって、最終的には"コドホ"になりました。だからそこを聴いてもらいたいというか、滑舌が悪いことでいい感じに歌えたと思ってます(笑)。

-歌詞については、お祭り要素がないなんて話も出ましたけど、どんな印象を持ちました?

青葉:昔は、恋の曲とかでもお祭り要素をどこかに絶対入れようとする気持ちがあったので、ここで"青のり"とかいらなくない? みたいなこともあって(笑)。それはFES☆TIVEらしさの結果なんですけど、今回は"おっ、お祭りがないストレートな恋の曲だ"ってなりました。純粋な恋の歌は今までになかったので、新しい一面ということもあってちょっと嬉しかったです。

南:今までも「ゆらゆらゆらり恋心」(2019年リリースのシングル表題曲)とかはわりと恋愛ソングではあるんですけど、曲調は和風でお祭り要素があったりしたんです。でも「心拍白昼夢(シンパクデイドリーム)」は本当に1文字もお祭り要素がなくて――

青葉:"青のり"も入ってないからね。

南:(笑)そう、"青のり"も入ってなくて。今まではファンの人もお祭り要素が好きで応援してくれている人も多いから、私たちがこの曲を歌って、逆に笑われないかなとか思ったんです。だけど、"新しい一面を見ることができた"って喜んでもらえたので、新たなことに挑戦するのっていいことだと思いましたね。対バンしてくれるアイドルさんも"「心拍白昼夢(シンパクデイドリーム)」聴きたいな"って言ってくれる人が多いんです。FES☆TIVEでエゴサすると、"FES☆TIVEってこういう曲も歌うんだ"って声も見かけるので、良かったなって。