Japanese
BLUEVINE
Member:生熊 耕治(Vo/Gt) 赤松 芳朋(Dr) AKI(Ba)
Interviewer:山口 哲生
-先ほどお話されていて気になったんですが、生熊さんが思う90年代ってどんな時代だったと思いますか?
生熊:80年代の後期ぐらいにアメリカン・ハード・ロックがバーっときたけど、僕はUKサウンドが好きだったんですよ。90年代になってからはわりとイギリスの音楽が日本でも結構評価され出したというか。例えば、ニュー・ウェーヴを取り入れた音楽とか、影響を受けた人たちがお茶の間にも出てきた時代なんじゃないかなと思うんです。
-あとはブリット・ポップとかもありましたよね。
生熊:そうですよね。OASISとか、あとはまぁ、RADIOHEADとかは、オカンは知らへんやろうけど(笑)、そういうものに影響されたミュージシャンたちが、たくさん花開いていった時代なのかなと思いますね。
赤松:ふふふふふ(笑)。
-どうされました?
赤松:いや(笑)、今の話を聞いていてちょっといろんな想像をしてしまって。僕たちにはずっと追いかけていたミュージシャンたちがいるわけですよ。90年代の初期ぐらいに活躍していた諸先輩方も、今の自分たちと同じようなことを考えていたのかなとか。僕としては、当時その言葉はなかったけど、ヴィジュアル系が好きだったんですよね。歌詞もちょっとダークめで、見た目も華やかでっていう。その先輩たちが今の時代に新曲を出して、急にラップし出したらどうしようっていうのを想像したら"いや、それは違うな"って思うんやろうなとか、いろいろ想像してたらちょっと笑ってしまいまして(笑)。
-なるほど(笑)。
赤松:だから、さっき生熊も話してましたけど、自分らしさというか、自分が一番受け入れられたものを崩したり、挑戦したりするのって難しいよなって。例えば、僕はライヴでもすごくしゃべるキャラなのに、急にしゃべらなくなったり、怒るキャラになったりしたら、たぶんみんな引くんやろうなとか(笑)。だから、自分の認知度を与えてくれた母体のバンドがあって、そこから離れることって本当に難しいんやろうな......っていうのをちょっと想像して笑ってしまったんです。新しいものへの挑戦の仕方っていうのは本当にデリケートなんやろうなって。
生熊:そうやねんなぁ。
赤松:僕はそこを大事にしてますけどね。
-そこを大事にしながらどうやって新しいものをうまく咀嚼していくのかという。
赤松:そうそう。もちろんどのミュージシャンも新しいものを追求するんですよ。ただ、今までの自分を壊して成功した人ってたぶんほぼいないと思うんです。例えば、僕の好きだった氷室京介が"また活動します"って言っていきなり演歌を歌い出したら、たぶん誰もついていかないやろうなとか(笑)。
生熊:めっちゃ興味はあるけどな(笑)。
赤松:そう、めっちゃ興味はあるんやけど、その当時の人気はきっと超えられないんやろうなって。だから、僕らって有利でもあって不利でもあるんですよ。僕らが20代のポっと出やったら何をやっても怖くなかったんでしょうけど、名刺が1回できてしまっているから、今は挑戦というものが楽しみでもあり怖さでもあるというか。そういうところとこれから戦っていかなきゃいけないと感じるんですよね。やっぱり自分が最高だと思ってやっていたものを超えたいというのは、誰しもが考えていることだと思うので。
-昨年からライヴ活動をスタートされて、そこからまた見えてきたものがたくさんあったと思うんですが、振り返ってみるといかがですか?
生熊:やっぱり思い描いていたものとは違っていたなっていうところはありましたね。僕自身はもっとゴリゴリのロック・バンドというか、リーゼントが似合うぐらいの感じでもいいのかなと思っていたんですよ。だけど、お客さんのニーズはそれだけでもなくて。"いい音楽"という言い方は語弊があるかもしれないけど、いいメロディとメッセージ性のあるものを求められたのかなっていうのは、ライヴをしていくなかで思いました。メンバーからもそういうほうがいいという意見も出てきたので、作る楽曲の方向性も、もうちょっと歌がグっとくるほうがいいのかなって。もちろん僕らには暴れる曲もあるし、面白い曲がたくさんあってもいいと思うんですけど、"あのバンドって暴れられるよね"が軸になるんじゃなくて、"メロディとメッセージがきちんとある"というのを軸にしたほうがいいなというのは、ライヴを重ねていくことで思いました。
-赤松さんはライヴを重ねていくことでどんなことを感じました?
赤松:ライヴをするようになってから1年経ちましたけど、その前に助走の1年があったので、トータルで言うと2年にはなるんですよ。最初の頃は演奏面でのお互いの癖とかを探っていたけど、バンドになってからはもうちょっと自分を出せるようになって、その前の1年が一瞬リセットされたというか。自分のやりたいようにやったらみんなはどういうノリになるのか? っていう方向になっていきました。例えば、同じ8ビートでも、それぞれにやってきたバンドのノリと変わってくるんですよね。だから、この1年はサウンドの中でトークをすごくいっぱいしている感じがあったし、未だにそういうところは落ち着いていないんですよ。それはまだみんなの呼吸が合っていないとかではなくて、みんなまだ試し合っているというか。どこまで自分を壊して歩み寄るのか、それとも自分を貫いてうまくブレンドさせるのかっていうところは、まだ模索中なのかなって。ただ、それが楽しかったりもするんですよね(笑)。しかも、僕自身は3ピースでやるのは初めてで、最低でも4人ぐらいのバンドしか今までやったことがなかったので、余計に自分の音が目立ってくるわけじゃないですか。それもあって刺激のある1年でしたね。
-赤松さんとしても歌やメッセージを届けることを軸にしたほうがいいと思いました?
赤松:そうですね。基本的に僕のドラムは"俺が俺が!"っていう感じのドラムではないんですよ。昔はいかに自分が派手に見えるかっていうことしか考えていなかったんですけど、本格的にプロとしてやっていくなかでドラマーってふたつに分かれると思うんです。パフォーマンスに特化した人になるのか、歌モノに特化した人になるのかっていう。そこで考えると、僕はいかに歌を生かせられるかっていうところに楽しさを見つけたドラマーというか。どんなヴォーカリストのバックになっても、"あの人のドラムは歌いやすいよね"、"周りを邪魔しないよね"っていうところを目指すようになったんですよね。メンバーの組み合わせによってアプローチの仕方が変わってくるので、この人は突っ込む人だな、この人は後乗りの人だなっていうところで、自分はどういう8ビートを叩くのか研究していくっていう。だから、大事にしているのはグルーヴであり、歌いやすさであり、お客さんが聴きやすいものっていう。そこを考えて叩くドラマーなんですよね。
-ご自身の特性的にもそのほうがいいんじゃないかと。AKIさんとしてはライヴをしていくことで感じたもの、見えてきたものというとどんなものがあります?
AKI:僕はいわゆるヘヴィ、ラウド系の音楽をやってきた人間なんですが、激しいライヴをやったときのオーディエンスの表情と、全部が歌モノなわけではないけど、メロディを軸にしたライヴをしたときのオーディエンスの表情って、どっちも一緒なんだなって。やっぱりみんないい顔してるんですよ。僕の中では身体を使って暴れて、翌日に筋肉痛が残るのがライヴであって、僕のソロではそれをやっているんですけど、別に身体に残さなくても心に残ればいいんだなって。だから、筋肉痛の心版っていうのがなんていうのかはわかんないけど(笑)。
赤松:ほんまやな(笑)。
AKI:お客さんが痛みを受けるわけではないけど、心でたくさん吸収してもらったら結局いい表情になるんです。僕としても、最初は硬派な3ピース・ロックバンドになるのかなっていう想像もあったんですよ。でも、この3人でやるからにはそれぞれが持っている武器というか──さっき朋さんが話していたメリットにもデメリットにもなるものではあるんですけど──その武器を手放さないほうがいいんじゃないかなと思ってはいて。僕としては、耕治さんの歌がすごく好きなんですよ。バンドの中での歌い方と、アコースティックの歌い方は違うって耕治さんはよくおっしゃるんですけど、ライヴでもそれを感じるんです。音数が少ないときはアコースティックの歌い方になって、バンド・サウンドがドン! って入ったときはバンドの声になるんですよ。
赤松:うん。
AKI:それを真横で聴いていたときに、やっぱり歌がまず第一の武器なんだろうなっていうのは、ライヴをすることによってどんどん思うようになったし、再確認したというか。だから、暴れるのは僕の得意分野で、そういうバンドも大好きですけど、別にBLUEVINEでは、僕は極論暴れなくてもいいと思っているんですよ。もちろん暴れてもいいんですけど(笑)、暴れなくてもちゃんと成立するストーリーを、ワンマンで見せられることができるんじゃないかなって。
-そこはAKIさんとしては挑戦の部分ですね。
AKI:そうですね。僕としては自分自身を100パーセント出すものはソロでやればいいし、僕自身がブレない限りそこはブレないと思うんですよ。でも、これは3ピースという団体であり、チームであって、この3人でどういうものを生み出せるのかをやっていきたいし、それが僕のソロと一緒だったらそれはメンバーじゃなくなってしまうような気もします。だから、耕治さんのソロでもなく、朋さんのソロでも、僕のソロでもないもの......まぁ、耕治さんの場合はソロでもいいと思うんですけどね。
-というと?
AKI:僕の中でヴォーカルさんの歌って一番変えづらいものだと思うんです。例えば、"この人が歌ったら別のアーティストの曲もこの人の曲になるよね"っていうのがヴォーカルだと思うんですよ。
赤松:あぁ。
AKI:だから、バンドで歌おうがソロで歌おうが、結局はその人の歌になるわけじゃないですか。ベースにもそういうところはもちろんあるけど、僕の場合は電気が通っているので、変化をつけやすいし。その中でも癖や好みは出ると思うんですけどね。だから、耕治さんのソロとBLUEVINEが"似てるね"って言われても、僕個人としてはあまり気にならなくて。
赤松:そらそうやろってことやもんな(笑)。
AKI:そうです。同じ人が歌ってるからっていう。
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