Japanese
THIS IS JAPAN
2019年12月号掲載
Member:杉森ジャック(Vo/Gt) 小山 祐樹(Gt/Vo) 水元 太郎(Ba) かわむら(Dr/Cho)
Interviewer:TAISHI IWAMI
THIS IS JAPANがニューEP『WEEKENDER』で劇的な進化を遂げた。NIRVANAを大きな象徴とする、1990年代初頭に世界を席巻した"オルタナティヴ・ロック"が、独自性の高いサウンド・スタイルやアティテュードをもって主流を塗り替えた熱量に由来する、前作『FROM ALTERNATIVE』にあった気概は感じさせながらも、音楽的なリファレンスの幅が大きく広がったことに比例して、それらを融合するうえでのダイナミクスやオリジナリティも上昇。そのグラフこそがロックンロールの、バンド音楽の夢とまで言っていいレベルの素晴らしい作品だ。では、なぜ彼らはこれほどまでに大きな成長を遂げることができたのだろうか。
-前作『FROM ALTERNATIVE』(2018年リリースのミニ・アルバム)は、"オルタナティヴ"というバンドのマインドや音楽的なルーツを、明確なタイトルとして打ち出したアルバムでした。それに対して今作『WEEKENDER』は、そのオルタナティヴ・ロックの系譜にあるものだとは思うんですけど、バンドとしての新しいスタイル/価値観を提案する作品だと感じました。
杉森:そうですね。これまで以上に、新しいTHIS IS JAPANの音を探しながら作っていった作品だと思います。
-そもそもみなさんにとって"オルタナティヴ"とはなんなのか。"やりたいことを貫く"という気概なのか、象徴としては、1991年にNIRVANAが『Nevermind』で世界に対して大きな狼煙を上げた前後のオルタナティヴ・ロックや、それ以前のパンク・ロックなどに対する憧れなのか。
杉森:両方ですね。『FROM ALTERNATIVE』の前(2017年)にリリースした、俺ら主宰のコンピレーション・アルバム『NOT FORMAL ~NEW ALTERNATIVE~』は、おっしゃったような"オルタナティヴ"という概念のもとに、様々なジャンルのバンドの曲を収録して、"こういう新しい音楽があるんだぞ"って、メインストリームの音楽を聴いている人たちに提示するようなイメージでした。そして、その延長線上に『FROM ALTERNATIVE』というアルバムがあったんです。自分たちのやりたいことをやるってことは大前提として、意匠としてのおっしゃったような90年代のオルタナティヴ・ロックやパンクを、参考にしていた部分はあります。
-"メインストリームに対して"という言葉が出てきましたが、現在世界の潮流において、ロック・バンドがその真ん中にいるとは言い難い状況です。そこに対する意識はありましたか?
杉森:今回は、メインストリームに対するカウンター的な意識はなかったです。時代がどうこうというより、自分たちがやりたいことをやってるってことを知ってほしい。"こういう音楽があるぞ"っていう純粋な気持ちで作りましたね。
小山:前回は、良くも悪くもメインストリームとか何かに対して、自分たちの音楽をぶつけたいっていう気持ちに縛られてたところがあって。今回はそれを経て、"そもそもやりたかったことはなんなんだ"って悩み出したことがスタートでした。
かわむら:前作は、ジャンルやスタイルを示す言葉をタイトルに掲げた以上、メインストリームに対してのオルタナティヴとか、それに伴う自分たちの発言とかをいろいろ考えてたんですけど、結局"自分たちのやり方で時代をひっくり返したい"みたいなオルタナティヴの精神は、我々のようなバンドにはそもそも染みついているものだと思うんです。だから、そこは過剰に意識することなく、自分たちが音楽をやってる意味を突き詰めていったような感覚ですね。
-"音楽をやる意味"を突き詰めて何が見えましたか?
かわむら:"オルタナティヴ"という指標を見つけてがむしゃらにやってひと区切りしたところで、"あれ? そもそも何がやりたんだっけ?"って、漠然とした疑問が自分たちの間に出てきたんです。
杉森:結構もめたというか、めっちゃ話したよね。
かわむら:そこに明確な答えなんて誰も持ってないなかで、ああでもない、こうでもないって。
小山:例えば、ライヴで踊ってもらいたいと思って作った曲があったとして、そもそもなんで踊ってもらいたいと思ってるのかって話になって、じゃあそう思ったのはなんでなのか......みたいな。
-果てしない自問自答が4人分。
かわむら:だから、無限にもめてましたね(笑)。杉森に"お前は何がやりたいんだ"って聞いて、返ってきた言葉に"それは本当にそうなのか"みたいな感じで。そして、そこで出た最終的な答えが、このアルバムには詰まっていると思います。
-その答えとは?
かわむら:一連の禅問答みたいなやりとりって、ものづくりの楽しさでもあると思うんです。結局僕らは音楽が好きで、いろんな音楽を聴いてインプットしたことを、自分たちなりの音や言葉でアウトプットするだけ。そのなかで、本当にバンドをやる目的をずっと探し続けるんだと思います。
水元:"やりたいことをやる"って簡単なようで、そこにはいろいろあるじゃないですか。"THIS IS JAPANはこう思われてるからこうでなきゃいけない"とか、そういうことに捉われていた部分を乗り越えて、本当に今やりたいことをパッケージにできたと思います。
-メンタル的に開放されたことで、逆に大変なこともあるんじゃないですか? "オルタナティヴ"というテーマがあったぶん、作品としてまとめあげるうえでは前作のほうが楽だったとか、そういうことはなかったですか?
かわむら:そうはならなかったですね。やり方としては、"THIS IS JAPANらしさ"とか、テーマとかを考えずに、とにかく各々がやりたいことをやったデモを持ち寄るところから始めたんです。そうすると、サウンドメイクの中心にいる小山をはじめ、みんな普段から個人的にいろんな音楽をインプットしてるし、それらを自分の表現として形にしようとする意識はあるから、思った以上にいろんなタイプの曲が出揃ったんですよ。
-むしろ贅沢な悩みが生まれた。
小山:今までだと、"こういう曲はTHIS IS JAPANっぽくないな"とか、"この音はギターじゃ出せないな"とか思うと自分の中に閉まってたんですけど、もうバンバン出していって。すごく楽しかったです。
杉森:"これ大丈夫かな?"って思った曲もどんどん出しました。それで変にぐちゃぐちゃになるんじゃないかとか、そういう不安は一切なかったです。最終的にこの4人で作り上げれば、どうやってもTHIS IS JAPANになるでしょって、長いことバンドやってるから、メンバーに対する信頼感も上がってきていることを実感するきっかけにもなりましたし、檻から出たような気分でしたね。
-その変化は、実際に完成したサウンドにどう作用しましたか?
小山:例えば、テクノとかハウスといった打ち込みのビートに特化した音楽への関心を、アウトプットできたことはすごく大きいですね。今までのTHIS IS JAPANって、"歪んだギターがトレードマーク"みたいなところがあったと思うんです。それを音の波形にすると帯みたいな感じで、ずっとうるさい。でも、ビートを主体にダイナミクスをつけた表現にシフトしたんで、ギターの鳴ってないベースとドラムだけの部分もすごく多いですし、前は結構リバーブをかけてミックスもゴージャスにしてたんですけど、今回は「SUNNY」以外は一度もリバーブを使ってないんです。すごくタイトで、繋がった帯のような波形にならないように意識していました。
杉森:俺に至ってはほとんどギター弾いてないしね。最初はちょっと戸惑いましたけど、音数を減らして、ビートを主体にシンプルでソリッドな感じにしていきたいっていう意識は、4人共にあったんですよ。俺がデモを出した曲だと「グルメ」はポスト・パンクが、「apple me」はTHE STROKESが、なんとなく頭の中のイメージにあったけど、結局全然違う曲になって。
-まさに、"何をやってもTHIS IS JAPANになる"ですね。
杉森:そうなんです。だから、本当になんでも案として出してみて良かったなって。
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