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INTERVIEW

Japanese

otter hangout

2019年06月号掲載

otter hangout

メンバー:あやかす(Vo/Gt) きさら(Ba) さくら(Dr)

インタビュアー:稲垣 遥

"強烈な熱量と歌声"を持つ3ピース・ガールズ・ロック・バンド、otter hangout。2017年末のバンド結成後間もなく、無名ながらも地元名古屋のラジオ局にピックアップされ、1stデモ・シングル『さよならと閃光』は早々に完売。昨年10月には自主企画も実施し、短期間で着実に前進を続ける彼女たちが、満を持して1stミニ・アルバム『新呼吸』で全国デビューを果たす。あやかすの女の子らしさと荒々しさを兼ね備えた抜けのいいヴォーカルと、ストレートで精悍なバンド・サウンドで勝負を挑む、3人の潔さを味わうことができる。自信作を引っ提げ、ロック・シーンに今まさに乗り込んでいく彼女たちに話を訊いた。

-2017年12月にバンドを結成されたということですが、何がきっかけで集まった3人なんですか?

さくら:私たち3人とも大学が一緒なんですが、最初はベースはきさらじゃなくて、同じ部活の先輩にやってもらってました。私が別でバンドをやってて、それがちょっと......雲行きが怪しくなったときに、あやかすと組みたいなって思って、電話したんだっけ?

あやかす:うん。

さくら:夜にあやかすに電話して、"バンドやらない?"って言って、組むことになりました。

-あやかすさんは誘われていかがでしたか?

あやかす:私ももともとバンドをやりたくて。大学の軽音部だったんですけど、自分で作った曲を、さくらと前のメンバーと、その前にもちょっとやったことがあったので、迷わず決めましたね。

-もともと軽音楽部で友達だったんですね。そしてそのあと、きさらさんが加入されると。それまで、地元名古屋のZIP-FM"FIND OUT"のマンスリークローザーに選ばれたり、2018年2月にリリースした1stデモ・シングル『さよならと閃光』が完売したりと、活動を開始して間もなく注目され、目まぐるしい日々を送っていたのではないですか?

さくら:間違いないね(笑)。

あやかす:そのとおりです。

-何か印象に残っている出来事はありますか?

あやかす:メンバーが抜けたときはやっぱり忘れられないですね。

さくら:でもナチュラルに(きさらを)引きずり込んでしまった(笑)。

あやかす:そう。ふわっとニューカマーが来てくれたので良かったですね。困ったときに、きさらが"やりたい"って言ってくれてすごく嬉しかったです。

さくら:前のメンバーが就職するって言ってやめちゃって。それが2018年の4月かな。

あやかす:きさらは軽音部の後輩で、前から一緒にやりたかったんですよね。それで声を掛けたらやってくれるとなったので、お願いしました。

-きさらさんの方も興味があったんですね。

きさら:そうですね。このふたりだったから入ったというか。

あやかす:他にも候補があったんだよね?

きさら:そう。他にも誘われてたバンドがあったんですけど、それよりもふたりとやりたかったので。

あやかす:いや~、私たちが勝ちました。

-勝ち取れて良かったです(笑)。では、作品のことについてうかがっていきたいと思います。今作は、あやかすさんの歌声を筆頭にすごく勢いがあって、多くの人に伝わるような、"一発でシーンに乗り込んでやるぞ"というパワーを感じました。作品のタイトル"新呼吸"にはどんな意味が込められているんですか?

あやかす:漢字の深いという字で"深呼吸"って書くのが普通ですけど、"新"の字で書いて"新呼吸"って読むようにしたんです。既存曲が自分自身に言い聞かせるような歌詞のものが多くて、1年間バンドをやってきてふと考えたときに、自分自身に言い聞かせるのも忘れてはいないけど、誰かの背中を押したり、応援できたりしたらいいなっていう気持ちができて、それを表現できないかなって思ったんです。私自身、大学を卒業して新しい生活を送っているし、みんなそれぞれ新しい環境で、まぁ平穏じゃない日々もあったりすると思うんですけど、そういうときに自分の殻を破って、新しい呼吸が、自分なりの呼吸ができますようにという思いで付けました。

-どうして自分自身に言い聞かせるところから、誰かの背中を押したいと考えるようになったと思います?

あやかす:やっぱりステージに立ったからですかね。このバンドを組むまでは、ひとりで曲を作って小さいコミュニティで披露することはあったんですけど、外でやるってなったときに、初めてのお客さんとか知らない人もたくさんいて、"自分だけの曲じゃなくなったんだな"っていうのはふたりとバンドをやっていて思いましたね。

-全曲、作詞作曲のクレジットが"otter hangout"になっていますが、曲作りはどのように進めていくのでしょうか?

あやかす:基本私がギターとメロディと歌詞を録ったものをふたりに聴かせて、ドラムとベースのフレーズはふたりに作ってきてもらうって形で、編曲とか構成はふたりと話し合いますね。

-収録曲について詳しく聞いていきたいのですが、1曲目「ガール」は"上司に怒られた"という言葉から始まってインパクトがありますね。歌詞を作るときは主人公を想像して考えていくのでしょうか?

あやかす:そうですね。「ガール」は本当にひとりの主人公がいます。歌詞は、事実と照らし合わせる部分もあるし、主人公を立ててストーリー仕立てにしていくものもあります。

-ちなみに、歌詞と曲ではどちらを先に作りますか?

あやかす:メロディにもともと歌詞がある感じで、どっちも浮かんでくるけど、歌詞の言い回しはあとからすごく考えますね。

-言葉も聞かせたい気持ちが強いと。

あやかす:そうですね。自分の言葉を崩しすぎず伝えることは意識してます。

-「衝動の中で」は、"やってやる"と強く歌い切るサビがすごく印象的ですが、みなさんは実際に凹んでしまうことがあったときにこういう考え方ができるタイプですか?

さくら:そうだよね。負けず嫌いだよね。

あやかす:うん、プライドが高い(笑)。歌詞を作ってる私の性格が出てるんですよね。

-そういう反骨心のようなものが音楽、バンドをやる原動力になるのでしょうか。

あやかす:そうですねぇ。でも過去よりも先を向いて、マイナス以外のこと、今を歌いたいですよね。でも自分も後ろを向いちゃうときはあるし、そういうときは後ろ向きの曲をいっぱい聴けばいいと思うし、前に進みたいときは私たちの曲を聴いてくれたらいいなって。

-元気を出したいときとか。

あやかす:そうですね。何か一歩踏み出せないときに支えになる曲ができたらいいなって。"聴けよ!"みたいな感じにはしたくなくて、あくまでも自由に、聴きたくなったらいいなって思いますね。

-というのも、この曲を歌い続けて、いずれ大きなステージで披露したときの説得力って凄まじいだろうなと聴いた瞬間に想像してしまったんです。

あやかす:やべぇー。

きさら:嬉しいね。

さくら:"やってやるー!"って。

あやかす:そのときは"やってやりましたー!"って言うかもしれない(笑)。