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INTERVIEW

Japanese

HONEBONE

2019年04月号掲載

HONEBONE

Member:EMILY(Vo) KAWAGUCHI(Gt)

Interviewer:石角 友香

-(笑)一方、シリアスに聴こえる部分が残っている曲もあります。「汚れた場所でも」はすごく大きな曲ですね。

EMILY:これは昔からあるんですよ。リメイクしたって感じなんですけど、HONEBONEらしいっちゃらしい。真面目な部分もないと自分もつまんないしってことで。

-どの曲もそうかもしれないですが、この曲の歌詞はEMILYさんのことじゃないんですか?

EMILY:私自身のことじゃないかってことですか? そうやって、いろいろ"こうなんじゃないか"と思いながら聴いてほしいですね。うちのお客さんは結構病んでる人も多いんです。"僕は鬱病です"って教えてくれる人もいて。"どうぞ重ねて聴いてください"って、ある意味"涙活"というか、"泣きに来て~"みたいな感じはありますね。

-右から左に抜けていくものでもないし、でもいわゆるメンヘラ的な歌詞でもない。

EMILY:そうですね、難しいですよね。露骨すぎてもくどいし、その塩梅は難しいと思ってます。これ以上言うとほんとに嫌な奴になっちゃう、でも言わなすぎると想像できないっていうのもありますし。メンヘラと言われる歌詞も一応見たりするんですけど、それともちょっと違うかなと思います。

-あとはふたりの形態もそうですね。フォーキーだし、最低限の編成だからあんまり禍々しくは聴こえないし。基本的に聴いていて楽しいんですよ。ある程度の年齢以上の人は自分の日常と重ねられるだろうし。

EMILY:うちらのお客さんの層的には40、50代男女と若い女性で、若い男性はいないんですよね。若い女性はInstagramとかを見て来てくれる感じですけど。

-最近"ソロ活"が普通になってきて、ひとりで行動する方が気楽な人も多いのでは?

EMILY:お客さんはほとんどひとりで来るよね? うちは"ひとりでも大丈夫"みたいなのがあって、それでほかのお客さんと仲良くなって帰るみたいなのもあります。"ひとりでもいいからおいで"って言ってますね。

-唐突な質問ですけど、今の10代の子とかを見てどう思います?

EMILY:10代の子は考える前にケータイを打っちゃってるんだろうなと思ってます。脳を通す前に目で会話してるみたいな。毎日のようにInstagramとかにDMが来るんですよ。"ねぇ、面白いことやって~"と。私、YOSHIKI(X JAPAN/Dr/Pf)さんやHYDE(L'Arc~en~Ciel/VAMPS/Vo)さんみたいに崇められたいんです。なれないのはわかってるんですけど、キャラ的に。でも、それも曲にしちゃいますけどね。かっこいい言い方じゃなくて、ほんとにどこにも吐き出さないままは耐えられないんです。基本姿勢としては、"ひとりで悩んでる人はおいで"というテンションですね。

-フォークといえばフォークだし、メロディもあるけど、メンタリティとしてはヒップホップ的な部分もあり。

EMILY:ヒップホップを感じるのは、もしかしたらKAWAGUCHI君がメインの曲かも。

KAWAGUCHI:たしかに、お客さんの中には"ラップ・ミュージックばっかり聴いてるんです"っていう人が"初めてライヴハウスに来ました"みたいに言ってくれることがあって。ずっと不思議だったんですよ。すごく厳ついお兄ちゃんとかが来て怖かったんですけど、そういうことか。

-ちなみに鶴瓶(笑福亭鶴瓶)さんなどお笑い界の方からの支持も厚いですが、そういう世界の方がわかってる感じなんですか?

EMILY:ミュージシャンと話をするより、お笑いの方と話す方が"だよね"ってことが多いですね。"こういうことがあったんで、こういう曲にしたんです"っていうのと、コントで"こういうことがあったからわかりやすく伝えるには?"みたいな部分は一緒。お笑いやりたいのか? っていうわけじゃないんですけどね。かと言ってゴリゴリなミュージシャンもやれないから中途半端なんですけど。笑福亭鶴瓶さんにそれを相談したら、"その真ん中を極めろ、喋りも磨け"って言われて(笑)。あの人が言うんだったらそうしようと。

-その"真ん中"はたしかに空いてるんじゃないでしょうか。

EMILY:かなぁ? 良かったらワンマン・ライヴ(5月18日開催)も来てください、代官山でやるんで(笑)。「東横戦争」やりたいよね。そこにどう持っていくかも考えます。

-代官山UNITでやる「東横戦争」はこの曲のピークかもしれないですね。

EMILY:ははは、たしかに(笑)!