Japanese
イズミフミ
2019年04月号掲載
Interviewer:渋江 典子
作詞作曲、編曲、プロデュースを自ら手掛ける北海道出身のシンガー・ソングライター、イズミフミ。耳と心に引っ掛かるキャッチーでリズミカルなメロディと、リアルな女心を赤裸々に綴った歌詞が魅力だ。そんな彼女の楽曲「SPY」がTBS系"イベントGO!"の4月度オープニング・テーマに選出されたことを記念し、Skream!では初のインタビューを敢行。高校時代はダンスに打ち込んでいたというイズミフミが音楽を始めたきっかけから、ニューEP『夢見がち脳内』まで、いろいろと話を訊いた。
-Skream!初登場となりますので、まずは音楽活動を始めたきっかけを教えてください。
小さいころから歌手に憧れていて、歌やダンスを習っていたんです。一時期は"ダンサーになるぞ!"ってダンスをがっつりやっていたんですけど、"やっぱり歌を歌いたい"と思って。それで上京して、専門学校に通い始めたのが本格的に活動を始めたきっかけですね。
-小さいころからの夢だったんですね。歌手になりたいと思った理由はなんですか?
お母さんがすごく音楽好きで、地元でアフリカン・ミュージックのバンドを組んでいて、ムビラっていうオルゴールの原型となった楽器をやっていたんですよ。いろんなジャンルの音楽を小さいころからずっと聴いていて、音楽が身近にあったからだと思います。
-ダンスに打ち込んでいたときに、"やっぱり歌いたい"と思ったのはどうしてでしょうか?
ダンスは、"青春のすべてを捧げる"ってくらい結構本気でやっていたんですけど、当時組んでいたダンス・チームで北海道の大会で優勝したんです。そこで優勝できたことで、"ダンスもういいかな"っていう気持ちになってしまって......もっとほかのことをやってみたいなというか。そのときに、"歌手になりたい"っていう夢を思春期に周りに言えなくて隠していたことに気がついて、やってみようって思いました。
-それは何歳くらいだったんですか?
18歳ですね。19歳で上京して専門学校で曲作りとかを学び始めました。
-歌手と言ってもいろいろな形があると思うんです。その中でもシンガー・ソングライターを目指した理由はなんですか?
最初は歌だけ歌えたらいいって思っていたんです。歌詞すら書いたことないし、ましてや曲を書くなんて......ってくらいの気持ちでしたね。でも専門学校に入学してから、私が進学したコースは、全員曲を作れるようにならないといけないっていう方針だったことを知って、"え、まじ? やんなきゃいけないの?"って感じで。DTMを習ってたんですけど、いざやってみたら楽しくてハマっちゃったんですよ。誰かに自分が作る音で踊ってもらいたいとか、誰かに自分の書いた曲を歌ってほしいとか、そういう気持ちが生まれたんですよね。最初は曲作りに対してやる気がなかったんですけど、どんどん楽しくなっていきました。
-初めて曲を作ったときにお手本にしたアーティストはいますか?
ダンスをやっていたときに洋楽をよく聴いていたので、サンプリングというか、マネして作ってました。ヒップホップの曲は基本ループなんで、コードを4つくらい打てばできちゃうんですよ(笑)。最初はヒップホップを参考にすることが多かったですね。
-学生時代と今では制作方法に変化はありますか?
最初は教えられたことしかできなかったんですけど、少しずつ自分なりのやり方を掴めている感覚はあります。今はメロ先行とか、歌詞先行とか――いろんな作り方ができるようになりました。
-歌詞とメロディ、どっちが先か決まっていないんですね。
そうですね。歌詞とメロディを一緒に作ることも多いです。
-歌詞やメロディはどんなタイミングで浮かびますか?
"作るぞ!"って作ることもあるんですけど、何気なく散歩してるときに思い浮かぶことも多いです。今日ここに来るときも地下鉄で歌詞を書いてました。いろんな人がいるから面白い歌詞が思いつくんですよ。
-イズミさんの歌詞はリアリティがあるなと感じますが、実体験がベースになっているのでしょうか?
リアリティを出せるように意識して書いています。実体験ももちろんあるし、友達の話を自分の経験とリンクさせることも多いですね。友達とのガールズ・トークの中でいい話が聞けたらメモったりしてます(笑)。女の子のリアルな話を聞きたいので、自分からグイグイ恋愛の話題に持っていったりもしますね。
-音楽活動のほかにも映像クリエイターとしてCMやMVを手掛けたり、キャストとして出演したりと多岐にわたって活躍されていますね。
音楽を発信するときって、どうしても曲+映像になってくるじゃないですか。私自身、曲を作るなかでやっぱり映像は大事だなと思うんです。でも映像を作るのってお金がかかるんですよね。そのときに自分で作れるようになったらコストが下げられるし、自分の仕事の幅も表現の幅も広がるんじゃないかなと思って、映像関係の会社でバイトして勉強しました。自分のMVとかリリック・ビデオを作ろうと思ったのがきっかけです。
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