Japanese
SILVERTREE
2017年03月号掲載
Member:RICKY(Gt/Vo) Python山崎(Gt/Cho) SHUN(Ba/Cho) TOSHI(Dr/Cho)
Interviewer:蜂須賀 ちなみ
仙台出身、2016年春に上京して以降は都内のライヴハウスを中心に活動している4ピース・ロック・バンド、SILVERTREE。彼らはこのたび自らレーベルを立ち上げ、1stミニ・アルバム『Age without rock star』をリリースする。平均年齢19歳。若き4人はバンド初の全国流通盤であるこの作品に"ロック・スターのいない時代"と名づけた。その真意とは。そして、このバンドが高々と掲げる信念とは。それらを探るために、Skream!ではメンバー4人にメール・インタビューを敢行した。
-バンド名の由来を教えてください。
RICKY:SILVERというのは銀メダル、TREEというのは高さを意味していて、表彰台を思い浮かべてこのバンド名にしました。今は2番目の景色だけどいつかてっぺんを取る、負けの悔しさを知っているからこそ、本当の意味で次は1番になれる。これから活動していくなかで悔しいことがあっても、次頑張ろうと思えるようなバンド名にしました。自分たちでもこのバンド名はすごく気に入っています。
-このメンバーはどのような経緯で集まったのでしょうか。
RICKY:みんな同じ中学の先輩と後輩で、中学のときから4人ともバンドをしていたんです。高校ではバラバラになったんですが、僕とドラムのTOSHIの2ピースでやっていて、他のメンバーも高校で組んだバンドがうまくいってないって話を聞いて、"じゃあ一緒にやろうよ"って地元の喫茶店(マック)で話し合って、今のメンバーが集まりました。
-ギター・ロックとオルタナ・サウンドの"二刀流"を掲げているとのことですが、結成当初からそのようなスタイルだったのでしょうか。
RICKY:結成当初はオルタナティヴ・ロックやグランジで、もう少しヘヴィな曲が多かったですね。歌詞も頑張って辞書を引いて英語詞でやってました。でも、4、5曲書いたところで全然違うギター・ロックの曲を持ち出したんですが、合わせて見たらこれはこれで楽しくて、こういうのもやろうよってことになったんです。メンバーも嫌な顔せずやってくれたので、その流れで二刀流でやっていこうと話し合って決めました。
-みなさんご自身の音楽的ルーツを教えてください。
RICKY:僕はRED HOT CHILI PEPPERSでロック・バンドというものを知りました。他に好きなバンドは洋楽だとRAGE AGAINST THE MACHINE、NIRVANA、FOO FIGHTERS、LED ZEPPELIN。邦楽だとThe Cheserasera、ETCHIKA、ACIDMAN、Mr.Children。正直たくさんありすぎるんですが、これらのバンドにはものすごく影響を受けました。
SHUN:音楽を始めたころはスピッツに影響を受けてやっていました。今はMUSEとRED HOT CHILI PEPPERSに影響を受けてます。
Python山崎:バンドを始めるきっかけになったのはQUEENです。ほとんどの曲がどこかで一度は聴いたことがあったので、よく適当な英語で歌ってました。SILVERTREEに入ってからはRED HOT CHILI PEPPERSの魅力を教えてもらい、こんなすごいバンドがいるのかと、音楽家に対する考え方が変わりました。
TOSHI:僕にとってのルーツはRED HOT CHILI PEPPERSです。レッチリを聴く前からいろんなアーティストを聴いていたんですが、レッチリを知ってからどんどん音楽の深さ、素晴らしさに気づき始めて、僕はジャンルにとらわれない様々な音楽を好きになることができました。一番尊敬するアーティストです。
-それぞれ、担当パートの楽器や歌を始めたきっかけを教えてください。
RICKY:小学生のとき、コブクロが大好きで毎日のように歌っていました、エア・ギター込みで(笑)。それで中学1年生のクリスマス・イヴに親父に中古で5,000円のエレキ・ギターを買ってもらって。小さいときからピアノをやっていたのですぐに譜面が読めたんですよ。なので、コブクロの弾き語りのスコアを買って見よう見まねでやってました。
SHUN:最初はギターをやってたんですが、SILVERTREEに加入するときに壊滅的に下手ということがバレて、"それならベースやってみない?"って言われてやってみたら思いのほか弾けたので、ベースを始めました。
Python山崎:もともとはドラムをやっていたのですが、ドラム・セットを買うお金もないため、"バンドしてる!"って感じが味わいたくて中古で5,000円くらいのギターを買って家でちょこちょこ触ってました。それで"ギターでSILVERTREEに入ってみないか"と誘われ、本格的に始めました。
TOSHI:中学1年生のときにRICKYが"バンドをやらないか"と誘ってくれて、それでドラムを始めました。ドラムを選んだ理由としてはゲームの"太鼓の達人"をずっとやっていて、打楽器への興味があったからです。
-SILVERTREEは幼馴染みと同級生で結成されたバンドとのことですが、そういう人たちと共にバンドをやることのメリット、デメリットにはどういうものがあると実感していますか?
RICKY:やっぱりこれだけ長く一緒にいるとお互いを理解し合えてると思うんですよね。僕は何をするにも先陣を切る人なんですけど、嫌だなと思いながらもついて来てくれるんですよね、理解し合えてるから。そういう意味ではバンドのまとまりはすごくいいですよ。デメリットはないですね。長くいればいるほど、続ければ続けるほど、ひとりひとりがちゃんとバンドのことを背負える人になれるし。強いて言うなら、だからこそやるべきことをやってなかったり、甘えたことをしてるとそれが許せなくなってしまうんですよ。
-2016年春に上京したとのことですが、そのタイミングで踏み切った理由は何でしょうか。
RICKY:ちょうど僕らと同い年の人たちが、大学受験や就職活動をするタイミングだったんですよね。だから、僕らも地元でフリーターをやりながらバンドするくらいなら、いっそ東京に出て自分たちの人生賭けてみようってなったんです。正式に決めたのは2015年の11月ごろだったんですけど、準備期間があまりなくて、実はちょっと焦ってましたね(笑)。Python山崎が1ヶ月くらい遅れて来たんですけど、正直来ないんじゃないかと思いました(笑)。
-都内のライヴハウスで本格的に活動を開始してから約1年が経つころかと思いますが、現在の手応えはいかがですか?
RICKY:地元の仙台でやっていたころに比べてライヴ自体は格段に良くなったと思えます。東京に来て、もちろん知名度は恐ろしいほどなかったので、初めてライヴハウスでやったときの興奮、初期衝動的なモノをすごく思い出せていつもライヴが楽しいです。最近少しずつですが、名前を覚えてもらっているのか、ライヴハウスをちゃんと盛り上げられてる気がするんです。まだまだですけどね。
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