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INTERVIEW

Japanese

イトヲカシ

2017年02月号掲載

イトヲカシ

Member:伊東歌詞太郎(Vo) 宮田“レフティ”リョウ(Ba/Gt/Key)

Interviewer:山口 智男

-「カナデアイ」の歌詞には「さいごまで」のような、これだというフレーズはあるんですか?

伊東:"重なっては離れて/傷つけあった二人"という歌い出しにしたことで、単純なラヴ・ソングにはなっていないと思います。"世界中の全員が君の敵になったとしても僕は君の味方だよ"とは今回、僕は言えなかったんですよ。"僕もあなたのことを傷つけたけど、あなたも僕のことを傷つけたよね"って。でも、それで痛みを知って、優しさを知って、謝って、そのうえで"もう一度行ける?"と問い掛けているんです。ふたりとも人間だから合わないところがある。でも、"それって合わない部分だよね"で終わらせちゃったら、男女の関係って成立しない。男女に限らず、僕らみたいなユニットも難しいと思うんですよ。そこは思いやりや愛情を持って、相手のことを考えなきゃいけない。"お前が言うから俺はこうするよ"っていうのは大嫌いなんですよ。"お前が嫌だったら、俺はお前に嫌だと思ってほしくないから俺は変わりたい"という気持ちで変わりたいと思っているし、そういうことがお互いにできたら、ふたりとも傷ついたけど、もう1回、ここから行けるんじゃないかって。だから、決して甘いラヴ・ソングではないんですけど、僕はこれこそが男女も含む、いろいろな関係性における学びに繋がるんじゃないかって思ったから、それを歌いたかったんです。

宮田:倦怠期の夫婦に聴いてもらいたいんですよ(笑)。

伊東:初めて聞いたよ(笑)。でも、そのとおりだと思う。

-"傷つけあった二人"はどうなっちゃうんだろうと思ったら、終盤、"必ず出会う二人"というフレーズがあって、ちょっとほっとしました(笑)。

伊東:せっかく出会ったふたりなんだから、傷つけ合うためだけに出会ったとしたら悲しすぎると思うんですよ。傷つけ合ってもまた出会う......出会うというか、また向き合う。そういうことがないと寂しいと思うし、綺麗事かもしれないけど、僕はそこに夢も見ているし、結局、本当の運命の人とは1回出会って、別れて、お互いいろいろなことを経験して、最終的には添い遂げるんじゃないかな。赤い糸って言ったらあれですけど、信じてなくはないというか。まぁ、信じてるんですけど(笑)。

宮田:すべては運命的なものだと思いますね、人生って。僕らも中学から同級生で、お互いに初めて組んだバンドで一緒になって、それが解散してから何年かして、またこうやってできることも運命だと思うし、レコーディングに参加してくれたミュージシャンも各々の縁があって繋がった結果、お願いできているわけだし。僕らの音楽を好きになって、"一緒にやっていこう"と言ってくれる人がいて、こうやってCDを出せているというのも運命だし、聴いてくれるリスナーは特にそれでしかないというか、赤い糸で結ばれているというか。この先どうなるかわからないけど、僕はその運命を信じているというか、信じざるをえないような出来事がたくさんあるんですよ。

伊東:"さいごまで"っていう言葉を思いついたら、応援ソングのお話が来たのもそうだし。

宮田:神様の手のひらで踊らされているんでしょうね(笑)。

伊東:だとしたら、いくらでも踊りますよ(笑)。

-最後に、今作のリリース後、どんなふうに活動していきたいか抱負を聞かせてください。

伊東:2016年は自分たちだけでやっていたらできないような活動もできたし、自分たちだけでやっていたら広がらないような数の人にも聴いてもらえたと思うんです。でも、僕らの音楽を知らない人は、まだまだいると思っているから、去年を超えるぐらいたくさんの人に聴いてもらえるようにしていきたいと思ってます。

宮田:路上ライヴもこれまでどおりやりますけど、ライヴハウスのツアーもあるんですよ。去年もたくさんライヴをやりましたけど、今年はそれ以上にやりたいと思ってます。音源は僕らの気持ちや思いをパッケージしてお届けしていますけど、ライヴの熱量はまたちょっと違うというか。受け取ってもらうものも違うと思うので、ライヴもたくさんの人に観てもらいたいし、いいライヴがたくさんできるようにしたいですね。