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INTERVIEW

Japanese

SHERBETS

2015年06月号掲載

SHERBETS

Member:浅井 健一(Vo / Gt) 福士 久美子(Key / Cho)

Interviewer:山口 智男

冬眠と復活を繰り返しているSHERBETSが復活。前作『STRIPE PANTHER』から3年ぶりとなる新作『きれいな血』を完成させた。ソロやその他のプロジェクトでも精力的に活動している浅井健一が希求する"この4人でしか辿りつけない唯一無二のSHERBETSワールド"はあいかわらずその美しさを湛えながら、結成18年目にして何やら新たな風も吹き始めた。今年2月~5月に行った3回シリーズのライヴで、改めてSHERBETSにはいい曲が多いことを実感しながら、メンバーたちはこれまでとは違う手応えも感じているようだ。

-2013年と2014年、浅井さんはソロとしてがっつり活動していましたから、その活動がひと段落したってことだと思うんですけど、このタイミングでSHERBETSが再始動したきっかけはどんなことだったんですか?

浅井:2012年に『STRIPE PANTHER』を出してから何もSHERBETSとしては動いとらんかったんだよね。"やろうやろう"って言いながら、なかなか動かなかったんだけど、去年の秋ぐらいからまた集まり始めて、やろうぜってなった。SHERBETSはこの4人でやると独特の世界ができるから、ずっと長い間やってきとるんだけど、まだかっこいい音楽が生まれるって信じてるからまたやってる。ソロではなかなか到達できない世界があるもんだから、その世界、俺すごい大好きなんで、ソロで作っていくのもそりゃそれで大好きだけど、SHERBETSで作っていくのもすごい驚きがあって、もう1度、それを目指そうよってみんなを誘ってまた始まったんだよね。今回のアルバムは去年から作っとったかな。作り方はこれまでと変わらないんだけど、今回は外村(公敏/Dr)君が作った曲と福士さんが作って歌ってる曲が入っとるもんだで、今までとはちょっと違うんだよね。

-外村さんが作った曲っていうのは。

浅井:それはTrack.7「ミツバチ」って曲。もちろん、みんなで協力して作ったんだけどね。

-福士さんが作った曲は?

福士:Track.8「She」って私が歌っている曲と「ミチバチ」は作曲も一緒に。

-今回、おふたりの曲を加えようというのはどんなきっかけで?

浅井:俺ばかり曲作って大変だなって思って(笑)。そんなにたくさんできないもん。だから"ちょっと手伝って"って。

-でも、これまでもたくさん作ってきたじゃないですか。

浅井:ものすごい努力しとるんだわ。天才じゃないもんだでさ(笑)。天才だったらすぐできるだろうけど、必死こいて作っとるから。

-「She」のメロディはこれまでのSHERBETSにはなかったものですよね?

浅井:それは福士さんが作っとるから。バンドとしてもいろんな血が入ってきたほうがいいじゃん。

-曲ごとにいろいろな色があったり表情があったりするんですけど、全体の印象は穏やかな作品だと感じました。おふたりは今回の作品についてはどう感じていますか?

浅井:そうだな。心に来たらいいと思う。それを言ったら全部そうなんだけどね。ただ、ヤング向けではないかな(笑)。やっぱ年相応だもんだでさ。今、自分の感じてることなんで。でも、響く人には絶対、響くと思うけどね。そういう作品になっとると思う。ひとり暮らしの人に沁みると思うんだけどな。

-ヤングはわからないですかね。

浅井:わかるヤングがいたらすげえと思う。わかって欲しいけどね。おるかな、鋭いヤングは。

-いや、いると思いますよ。福士さんはどんな作品になったと?

福士:自然にじわじわと仕上がった印象があるんですよね。心や心の中の遠い記憶の柔らかい部分にすっと入ってくるアルバムという気がしていて。

-そういうアルバムである一方では、今の世の中に対する憤りを感じているってことも感じられて......。

浅井:マジ!? どの曲から?

-えっと、例えばTrack.10「Blue Lagoon」とか「She」とか。

浅井:そうか。「Blue Lagoon」は酔っ払いの友達の歌なんだけど。あ、でも、仲田(憲市/Ba)君のことじゃないからね(笑)。

-その中で"飲んで違う世界にいたい""この世界が待ち焦がれてることっていったいなんだ?"って。

浅井:それは別に憤りじゃないじゃん。俺たち人類が待ち焦がれていることって何なんだろうって思ったんだよ、単純に。それは平和なんだろうけどさ、その平和ってありえるんかな、とかってなるじゃん。でも、それは憤りではない。俺はアルバムから憤りは感じんけどね。憤りのアルバムは作りたくないな。「She」は福士さんの中でひょっとしたらそういうのはあるかもしれないけどね。

福士:たしかに憤りはあるかもしれないけど、でも、絶対、良くするために歌いたいから、負の要素だけ散りばめたようなものにはしたくないと思ってるし、だからこそ「She」も"愛のために歌おう"ってポジティヴな気持ちを最後に歌ってるんです。

浅井:「She」は福士さんの素直な気持ちだと思うよ、それはそれで全然いいと思うし。