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INTERVIEW

Japanese

ギャーギャーズ

2015年05月号掲載

ギャーギャーズ

Member:蛭田昌弥 (Vo/Gt)

Interviewer:山元 翔一

-2012年10月に1stフル・アルバム『ギャラクティカファントムビーナス』をリリースされていますが、これはギャーギャーズにとってどういった作品でしたか?

"最初の一歩、ドーン"そんな感じです。大切な曲ばかりの大切なアルバムです。

-今回、約2年半ぶりのフル・アルバムのリリースとなりますが、そもそもなぜ『先祖返り』と『逆襲』の2枚同時リリースという形をとったのでしょうか?

2年出さなかったから、2枚かな、と。

-2枚同時リリースは特殊なリリース形態だと思うのですが、ゆらゆら帝国の『ゆらゆら帝国のしびれ』『ゆらゆら帝国のめまい』、最近ですとPRINCEの『Art Official Age』『Plectrum Electrum』など同じリリース形態をとるアーティストも少なくないですよね。印象に残っている2枚同時リリースの作品はありますか?

Theピーズの『GREATEST HITS VOL.1』と『GREATEST HITS VOL.2』の2枚です。リアルタイムじゃ知らんかったけど、あの2枚を知ったのはでかかったですね。

-『先祖返り』はこれまでのライヴでのレパートリーを中心に、一方『逆襲』はほとんど新曲で構成されていますね。『先祖返り』で"これまでのギャーギャーズ"、『逆襲』では"これからのギャーギャーズ"を打ち出しているように感じましたが、実際のところいかがでしょうか?

最初は新旧織り混ぜて曲を振り分けてみたんですが、結局収まりがいいのは「デスビーム」(『逆襲』Track.7)前後で分けたラインナップやったのです。自分らでも気づかんうちに自然と分けて考えていたのかもしれません。

-それぞれの作品についてうかがいたいと思います。まず、2ndフル・アルバム『先祖返り』ですが、全体の方向性的には、THE STROKES以降のストレートなロック/パンク、フォークを軸にしたサウンドやメロディがベースとなっているように感じました。実際どういった作品にしようとディレクションされましたか?

『逆襲』に比べて初期に作ったストレートな印象やアホっぽさが勝手にまとまってくれていて、特に意識せずにテーマが成り立っていたという感じで。どちらかと言うと聴きやすいアルバムになっていていいねぇって思います。

-『先祖返り』の資料では"だんじりロック"という表現もありましたが、祭囃子のようなフレーズや童謡的などこか懐かしいフォーキーなメロディもギャーギャーズの大きな特徴かなと思いました。そんなギャーギャーズらしさが1番表れている楽曲はどれだとお考えでしょうか?

ライヴでもよくやる「チャリンチャリン」ですね。ギャーギャーズのわかりやすさとわかりにくさが、うまいことコンパクトにまとめられてる名曲だと思います。

-Track.3「らくご」の"ノンフィクション Born to be 落語"や"人生は落語"という歌詞が印象的で、蛭田さんの生き様がよく表れた楽曲なのかなと感じました。これらの歌詞の真意について教えてください。

そのまんま人生は落語みたいなものだと思っているからです。"情けないとこや意地汚いとこもひっくるめて笑ってしまえばええわい""ボロボロでも生きとるわい"と、歌いたくなったのです。

-この曲は、印象的な歌に引っ張られてしましますが、一筋縄ではいかないアレンジが施されているなと感じました。ギターのアプローチもポスト・パンク色が滲んでかなりオルタナティヴですよね。楽曲制作やアレンジにおいて、インスパイアされたアーティストや作品について教えてください。

音楽や作品じゃないんですけど、渋谷の外れにある銭湯の湯船に浸かってるときに向かいにいたじいさんを見てできました。そのじいさんからあのギターが聴こえてきていたのです。