Japanese
asayake no ato
2014年11月号掲載
Member:神社 宏行 (Vo/Gt) 佐々山 裕 (Gt)
Interviewer:奥村 小雪
-この曲はミュージック・ビデオも公開されていますよね。青い海をバックに、白い砂浜で演奏する姿が映し出されていて、すごく爽やかな映像だと思います。このMVを撮影した際のエピソードなどはありますか?
佐々山:和歌山県の白浜にある景勝地、千畳敷という場所で撮影しました。砂浜っぽく見えますが、断崖絶壁の岩場でした(笑)。早朝3時ごろから昼11時ごろまでの撮影でしたが、夏場の撮影でとても眩しかったのと暑かったのを覚えています。日が登る前はフナムシが大量にいて気持ち悪かったです(笑)。
-そしていよいよ11月5日に1stミニ・アルバム『Memories』がリリースされますね。こちらには全7曲が収録されていますが、「追想と未来」以外はすべて新曲なのでしょうか?
神社:「追想と未来」と「Signal」以外はすべて新曲です。
-『Memories』というタイトルの通り、この7曲は思い出や実体験に基づいて作られたのですか?
神社:「追想と未来」と「Signal」の歌詞はほぼ実体験に基づくものですが、それ以外の歌詞はフィクションです。フィクションですが、登場人物が僕の言いたいことを代弁してくれています。"Memories"という言葉には暖かさも切なさも含まれていて、このアルバムの7曲に込めたいろんな気持ち、景色を一言で表すにはぴったりだと思っています。僕らがやっているエモという音楽の魅力が少しでも伝われば嬉しいです。
-Track.1「花たち / 旅」、 Track.2「荒野 / 別れ」は曲名がスラッシュで区切られていますが、ふたつタイトルがあるという意味合いなのでしょうか?
神社:ふたつのタイトルがあるというよりは、小説の目次タイトルのようなイメージですね。『Memories』には小説のような物語風の歌詞が多いという点と、bloodthirsty butchersの『kocorono』、LOSTAGEの『GUITAR』など、同様の形式のタイトルで構成されているアルバムがあり、偉大な先人へのオマージュの意味もあります。
-Track.3「指板の海」の"指板"とはギターなどを弾くときに指を置く板の部分ですよね。サビにも"指板の海は深い"というフレーズが出てきますが、ギターを弾いている際に浮かんだのですか?
神社:純粋に思いつきですね。僕はいつもWordで歌詞を書くのですが、たまたまそのメモの中に"指板" "~の海"という言葉があり、サビの冒頭で"指板の海は深い"と歌ったときにすごくしっくりきて。僕たちの音楽の可能性はまだまだある、絶対にやっていけるはずだ、そんな気持ちを込めてタイトルとサビに使いました。
-Track.6「追想と未来」のミュージック・ビデオが海で撮影されていたり、Track.7のタイトルが「海へ」だったりと、"海"に関連するものが多い様に思いますが、アルバムのテーマなどに関係しているのでしょうか?
神社:はい、"海"はこのミニ・アルバムを通してのひとつのテーマになっています。ミニ・アルバムのジャケットも海ですし、Track.4「遠い記憶」も海が出てくる歌詞になっています。小説を読むかのように、アルバムを通して、悲しみや弱さを抱えながらも、美しく強くあろうとした人たちの生き様の感じられるものにしました。それを描くうえでぴったりだと思った題材が"海"でした。
-『Memories』の中で、お気に入りの曲を挙げるとすれば?
神社:ミニ・アルバムの曲はすべて思い入れのあるものですが、強いて挙げるならTrack.3「指板の海」です。この曲が完成してからアルバムの他の曲のアイディアが湧いてきたので。
佐々山:僕はTrack.1「花たち / 旅」ですね。まず神社君のメロディがとても綺麗で素晴らしく、自分のギターも多様なジャンルから面白いフレーズをたくさん盛り込めたので満足しています。
-11月8日に京都、11月30日に大阪でリリース・パーティが行われますね。開催へ向けて意気込みをお願いいたします。
佐々山:はい! 京都編、大阪編はasayake no ato自主企画で開催します。自分たちがかっこいいと思っているバンドに声をかけ、みんな快諾してくれたおかげで、楽しい夜になりそうです。京都は濃厚4マン、大阪は濃厚フロア・ライヴです。僕たちだけでなく他の出演バンドも素晴らしいし、ライヴ・イベントってこんなに面白いものなんだと感じてもらいたいです。他のどのイベントより絶対面白い自信があります。ぜひ遊びに来てください!!
神社:11月7日には下北沢ERAにてレコ発東京編もあります。どの日も最高の1日にするので、是非CDだけでなく、ライヴにも足を運んでもらえたら本当に嬉しいです!
-最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。
神社:今まで僕たちのことを知ってくれていた人にはお待たせしました、初めて知ってくれる人にはこれが僕たちの音楽ですと言えるアルバムになっています。悲しいこと、苦しいこともきっと乗り越えられる、そんな気持ちになれる音源です。誰かの支えになるような存在になれたらとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします!!
佐々山:結成から今作のリリースまで、本当に多くの挫折や苦悩がありましたが、どんなに心折れそうなときも、自分たちの音楽を信じてここまで来ました。それが実現できたのは、ひとえに応援してくれている皆さんのおかげです。みなさんの大切な"Memories"でいられるよう、僕らはこれからも走り続けます。盤が擦り切れるまで聴いてください。これからも応援よろしくお願いします!
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