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INTERVIEW

Japanese

FOGLAMP

2014年10月号掲載

FOGLAMP

Member:Kenny (Vo) Takashi Isaka (Key/Gt) Shoichi Nagakawa (Gt)

Interviewer:山口 智男

昨年、ひっそりとリリースされた作品がじわじわと注目され、今回ついに全国流通されることになったところに大きな意味がある。それは彼らが奏でる音楽に心を動かされ、彼らを応援したいと思った人たちの純粋が想いが形になったものだからだ。結成以来、マイペースに活動を続けてきた横浜の4人組、FOGLAMPによるデビューEP『Just Because It's Raining』。90年代UKロックやUSエモの影響を消化したうえでメランコリーとともに美しい風景を描きだした全5曲。リリカルなギター・ロック/ギター・ポップが好きならぜひ注目を!すでに新たな作品に取り組んでいるという彼らにインタビュー。

-2009年結成で、2011年に現在のメンバーが揃ったそうですね。そもそもどんなふうに始まったんでしょうか?

Isaka:もともと、Kennyはいなかったんです。最初、ヴォーカルが決まらず、僕とNagakawaとドラムの(Yu)Saitoとコピーを始めて、そこから徐々にオリジナルを作るようになっていったとき、いいヴォーカルが欲しいねということになって、ネットでKennyと出会ったんです。その時、今回のEPにも入っている「Sorry」の弾き語りをネット上で公開してて、それを聴いて、"もう、この人しかない"と思ってすぐに連絡しました。 Kenny:(照笑)

-最初はどんなバンドのコピーをやっていたんですか?

Isaka:主に90年代のUKロックをやってました。TRAVIS、OASIS、RADIOHEAD......歌がいいバンドをやってました。

-90年代のUKロックに1番影響を受けてバンドを始めたわけですね?

Isaka:スタートはそうですね。あとは90年代後半から00年代初頭の、いわゆるエモって言われるジャンルのバンドにも憧れてました。JIMMY EAT WORLD、COPELAND、MAE......やっぱり、それも歌とメロディがいいバンドでしたね。

-Kennyさんはこのバンドに出会う前はひとりで活動していたんですか?

Kenny:そうですね。運悪く趣味が合う人がいなかったので、大学生の頃からずっと作った歌を自分で録りながら、大学の中や路上で弾き語りでライヴをやってました。バンド・サークルにも入ってたんですけど、そこはコピー・バンドばかりだったんですよ。そしたら、たまたま声をかけてもらったので、やってみようかなって、それまで作った曲を一緒にやるところから始めて、それが今回、EPとしてまとまったって感じです。

-音楽の趣味も似ているわけですね?

Kenny:いろいろな意味で似てますね。もとを辿れば、最初はJ-POPから入って、ヴィジュアル系、BON JOVIからのハード・ロック/ヘヴィ・メタル、NIRVANA他の90年代オルタナ、エモ、インディ・ロックといろいろ聴いてきましたけど、弾き語りでやってたころはエモの影響をもろに受けていたので、それもあって拾ってくれたのかもしれないです(笑)。

Isaka:Kennyが入ったことでよかったことがあって、それ以前は僕が曲を作ったり、アレンジしたりしてたんですけど、内省的と言うか暗い曲が多かったんです。何か突き抜けなかった。でも、その曲にKennyがメロをつけた瞬間、急に景色が開けるような感覚があってうれしかったんですよ。Kennyが入ってから、より多くの人にアプローチできる曲が作れるようになったと思います。

Kenny:逆に僕は弾き語りしていた曲をバンド・サウンドにアレンジしてもらったことで、"えぇ、こんなふうになるの!? "っていう驚きと嬉しさがありました。それが楽しかった。

-そこからは順調に活動してきたんでしょうか?

Nagakawa:みんな別に仕事を持ってるので、そんなにライヴはできなかったんですけど、それでも応援してくれるライヴハウスさんを含め、周りから大事にしてもらいながらマイペースでやってきました。

Isaka:それがやっと実を結び始めました。CDをオーダーしてくれるお店が増えてきたりとか、今回こうやって取材してもらったりとか、段々、形になってきたという実感はあります。

-昨年リリースしたEP『Just Because It's Raining』を今回、改めて全国流通に乗せることになりましたね?

Isaka:これまでは手売りやネットで販売してきたんですけど、流通業者さんから声をかけていただいたんです。それだけ評価してもらえたことがうれしかったし、これをきっかけに多くの人に聴いてもらえるならやらない理由はないと思いました。結果、なかなかいい反応も返ってきて、ありがたい限りです(笑)。

Kenny:味わったことがない感覚を味わってます。そんなに注文してくれるんですかって(笑)。もちろん、そんなにたいした数ではないんですけど、でも、これまでに比べたら全然違うんで、へぇ~って(笑)。今、新たにアルバムを作ろうと考えてるんですけど、それによって創作意欲が刺激されて、沸き立つものがじわじわと来てるんですよ。

Isaka:次の作品に興味を持ってくれる人がこれをきっかけに増えてくれればいいですね。今回、サウンドもシンプルでかなりわかりやすいものになってるから、そこから入ってもらって、アルバムが出たとき、また変化を楽しんでもらえたらいいと思います。