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INTERVIEW

Japanese

或るミイ

2014年10月号掲載

或るミイ

Member:タカハシ ツトム (Vo/Syn) 田中 裕貴 (Gt/ Cho) 根本 勝一郎 (Ba) 村川 貴則 (Dr/Cho)

Interviewer:齋藤 日穂

-今作に寄せて川谷絵音さん(indigo la End、ゲスの極み乙女。)や佐藤さん(きのこ帝国)、村松拓さん(Nothing's Carved In Stone)らからのコメントが公開されていますが、普段から親交があるのでしょうか?

田中:川谷と佐藤はどちらも2011年頃にライヴハウスで知り合って、それから毎月のように対バンしたりお互いのライヴを見に行きあったりしてました。或るミイとindigo la Endときのこ帝国と、あともうひとつ仲の良かったかみぬまゆうたろうってシンガーと、4組で共同企画をやったりもしましたね。最近はなかなか会ったりできてないのですが仲はいいです。拓さんはこれまた千葉のバンドの先輩でお世話になってました。ツトムさんと拓さんがめっちゃ仲いいです。

-『サマタイム×サマタイム』とはタイトル通り夏を意味するかと思いますが、あえて秋の10月にリリースするということは、夏へのノスタルジックな気持ちを膨らませているのでしょうか?

田中:最も好きな季節が夏で、特に夏の終わりに感じるノスタルジーがたまらなく好きなんです。秋ってふとしたときにその夏の終わりのことを思い出したりするし、切なさみたいなものがなんとなく伝わればいいかなって思いました。或るミイとノスタルジーってのは切っても切れない関係にあると思ってます(笑)!

-今作の制作にあたって1番こだわった部分はどこですか?

田中:ふたり(タカハシと田中)の異なる色の楽曲をこのミニ・アルバムでどうやってバランスを取るか、という部分を特にこだわりました。結局ツトムさんの曲が4曲、自分の曲が2曲となったのですが、とてもいいバランスになったと思っています。あと個人的にはギターの音ですね。現時点で満足いく音ができました。

タカハシ:こだわりというか、前2作までは楽曲を作って、ライヴでやって、修正して、ある程度固まったものをレコーディングするという流れだったのですが、今作の多くはレコーディングしながらフレーズを考えたり、音を足し引きして作っていったので、瞬間瞬間のアイデアや感覚は大切にしました。

-今作の楽曲制作、並びにレコーディングはいつ頃行われたのでしょうか?

田中:楽曲はすべてツトムさんが加入してからのこの1年間で作った曲です。レコーディングは春から夏にかけての時期ですね。

-Track.1「JOY」で流れる水音が優しく淡い曲の雰囲気とマッチしていて心地よさを倍増させていますね。この水音は入れるアイデアはどうやって生まれたのでしょうか?また実際に川など水辺でレコーディングしたものでしょうか?

タカハシ:あれはレコーディング途中に「JOY」のラフ・ミックスを、皿洗いしながら聞いてたときに思いつきました。最初はそのまま皿洗ってる音をMTRで録音して、ラフ・ミックスに重ねてみたんですが、何か少し違くて。色々試した結果、川の音になりました。サンプル音源なんですが、15種類くらい聴いて、あの川の音を選びました(笑)。

-作品全体で感じたことですが、歌詞の語幹やリズムがメロディにぴったり合っていて、そこがまたメロディのポップさや伝わりやすさを助長していると思います。メロディにあわせて歌詞を書いているのでしょうか?

タカハシ:譜割りとメロディには強いこだわりがあります。エセ英語で自由に歌ってるデモ段階が、本当はもっともきれいな譜割りとメロディなのですが、そのままというわけにはいかないので、楽曲制作ではいつも1番考えてる部分です。

-今作はTrack.3「I'm yours」のようにライヴで盛り上がるような弾ける曲や、一転してTrack.4「鳴き砂」のような切ないメロウな曲もあって、或るミイのふり幅の大きさを魅せてくれる作品となっていると思います。初めて或るミイを聴くかたでも分かりやすく、今までの或るミイのファンでも飽きることなく楽しめる作品だと思いましたが、今作を作るうえでそういったことは意識されましたか?

タカハシ:僕が加入する前の或るミイは、深く深く潜るようなイメージだったんですが、僕が加入してからは......音の大海原を漂うようなイメージ。でも、ただ流されるんじゃなく、例えば僕ならキラキラしたメロディと等身大な言葉のように、4人がそれぞれ大切に磨いてきた武器と、共通の信念を持って、何度か使ってきた言葉ですが、"自由"に漂う感じ。それがそのまま、今の或るミイのふり幅などに繋がっていると思います。

-現体制になってから初めてのミニ・アルバムを完成させて大きな自信に繋がったと思いますが、今後への展望があれば教えてください。

田中:やりたいことはまだまだ尽きないのでどんどん新曲を作って次回作についての構想を練っていきたいですね。

タカハシ:今はもう本当、うおーー!! 届けーー!!!! って感じ(笑)。

-最後にリスナーに向けて一言メッセージをお願いします。

タカハシ:笑ったり、泣いたり、怒ったり、悩んだりしながら、今日もちゃーんと生きてるあなたにこそ聴いてほしい。だってさ、俺もそうだもん。

田中:或るミイを知ってる人も知らない人もぜひ聴いてほしいです。これが或るミイです。

根本:よろしくお願いします。

村川:大変良い作品ができました。聴いてください。