ウルトラタワー

Japanese

ウルトラタワー

2014年08月号掲載

Member：大濱健悟 (Vo/Gt)　寺内渉 (Gt)　平柿優 (Ba)　竹内阿理 (Dr)

Interviewer：吉羽さおり

－面と向かって言うのもなんだと思いますが、寺内さんの歌詞はどんなところがいいなと思っていますか（笑）。

寺内：結構照れくさいですね。

大濱：これは歌ってて感じることなんですけど、情景が頭に浮かんできて。それぞれの頭の中で、映画みたいな感じで流れていく歌詞っていうのが特徴なんじゃないかなと思って。メロディ的には、ストーリー性があるわけではないので、曲としての起伏は歌詞で作ってもらっていると思うので。そういうところが他にはないところなのかなと思ってます。同じサビを繰り返したりする人もいると思うんですけど、寺内の歌詞は例えば最後のサビが1言違っていたり、意味合いが最初と最後で変わっていたりとかするところが好きですね。

－歌詞は物語性があるのはもちろんですけど、いろいろなことを乗り越えていくというテーマがありますが、自分自身を投影していることもあるんですか。

寺内：僕は映画がすごく好きで。観た映画のストーリーの描写とかを見て、こういうことあるよなって、自分の思いが膨らんでいって歌詞ができる感じなんです。ちゃんと物語があって、描写があって、そこで起こる物語を歌詞にしていっていますね。サビだけ聴いてもいいようにも作っているんですけど、サビだけ聴いてすべてがわかるような歌詞にはなってないですね。

－作るときには、歌詞が先のことが多いんですか。

寺内：どっちもありますね。

大濱：3割詞先、7割曲先ぐらいですかね。歌詞からのときは、歌詞を見ながらどういうイメージでどう起伏があってというのを考えて。曲先のときもたぶんそういうのは考えていると思うんですけど。ふたりで刺激し合えるのは、作詞、作曲が別れている面白さだと思います。

－バンドもそうですけど、ひとりの世界で完結しない広がりが出ますしね。

寺内：歌詞を先に書いて、自分のイメージでこういう曲やろうなっていうのがあるんですけど。実際、大濱が作った時に全然違う切り口やったりして。こういうメロディついたらグッとくるなっていう発見があったりして面白いですね。

大濱：曲であまり気に入ってないメロディやったとしても、あとで詞がのって、なるほどなって思えたり。歌詞がついてようやくいい曲になるっていうのもありますね。

－いい組み合わせですね。

大濱：お互い詞や曲のことを遠慮なく言い合えるのも、昔から友達やったんでよかったですね。

－互いに言い合えるのはバンドでサウンドを作り上げていく時もそうですか。

平柿：そうですね。だいたい曲と詞ができてからアレンジになるんですけど、曲を作ってるのが大濱なので、大濱のイメージがベースになったり、僕がアレンジのアイディアのベースを出したりというのが多くて。そこにそれぞれのエッセンスをどんどん入れていく感じですね。アレンジの時点でもお互いに言い合ったりしながらやっていますね。

－竹内さんは後からこのバンドに入ったわけですけど、こういう仲のいい、それも男の子3人の中に入っていくっていうのは難しさもあります？

竹内：そうですねえ。

平柿：そうなんですか（笑）！

竹内：最初はすごい抵抗というか、ありましたね。

平柿：ああ、そうか。思春期やったんでね（笑）。

－そうですよね、この男子3人の中だけで通じる会話もあるでしょうしね。

竹内：そうなんですよ！仲いいですし。わたしは最初ヴォーカルと仲よくなったんですけど、2人のことは知らなくて、突然、大会に出る1週間前に出会って。

平柿：家に行ったんですよ（笑）。

竹内：まず名前も知らんし、顔も知らん人が家に来て、そこでバンド組んで大会に出るってなって。まあ、結構な期間打ち解けられなかったっていうのはありましたけど（笑）。今は、曲作りでもみんなで言い合ったりできますし、いろいろアドバイスとかをくれても信頼しているので、みんなのアドバイスも受け入れつつやっていたら、いい曲ができてきたので。今は信頼してますね。