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INTERVIEW

Japanese

Theキャンプ

2014年05月号掲載

Theキャンプ

Member:伊藤 洋平 (Vo) 山口 立史 (Gt) ヨウヘイコバヤシ (Ba) オカエモン (Dr)

Interviewer:奥村 小雪

-アルバムの制作期間はどのくらいだったんですか?

伊藤:昔からある曲とかも入ってるんですけど、レコーディング自体は数ヶ月くらいで、そんなに時間はかかってないですね。

-昔作った曲というのは、収録にあたってアレンジを変えたりしましたか?

伊藤:表立って"こういう風に変えていこう"というよりは、少しずつ変わっていったという感じですね。アルバムの中で1番古いのは6〜7年前とかに作った曲なんですけど、やっぱり少しずつ少しずつ変わってきました。

-Track.1「ピカデリー」の"何かが足りてないが確実に何か持て余すんだ"っていう歌詞が凄く深いと思ったのですが、曲が生まれたエピソードなどはありますか?

伊藤:大体どの曲も弾き語りで完成した状態からアレンジに入るんですけど、「ピカデリー」だけはバンドでセッションした時に、近い響きの言葉を選んで歌も入れてみたらできたっていう感じです。

立史:いつもスタジオでセッションするんですけど、それまでセッションから曲が生まれたことは1度もなくて。「ピカデリー」の時だけ全員がやったことがわりと綺麗にハマって"これ曲になるんじゃないかな"って。

-タイトルはどうして「ピカデリー」になったんですか?

伊藤:最初は"Over the mind"とか、歌詞の意味に沿ったタイトルをいろいろ考えてたんですけどあんまりしっくり来なかったんです。歌詞もセッションの段階での響きに言葉を乗せていった感じだったので、あんまりタイトルに深い意味はあってほしくなくて。それでタイトルも"響き"や"韻"みたいな視点で、言葉だけ選んで決めました。だからタイトル自体に深い意味とかはないですね。

-タイトルは皆さんで一緒に考えたんですか?

オカエモン:タイトルを考えたのは伊藤君とコバヤシ君の2人ですね。 立史:どっかの移動の車の中で、"この曲「ピカデリー」だから"って言われて(笑)。

オカエモン:気付いたら定着してしまったっていう(笑)。

-Track.2「アルフレッド」には歌詞にリアリティを感じたのですが、元になったストーリーがあるのですか?

コバヤシ:僕、ガンダムが好きなんですけど、"ポケットの中の戦争"っていう話があって、珍しくガンダムが出てこなくてもいいような内容なんです。兵隊に憧れるアルフレッドっていう小さい男の子が、最終的に戦争に巻き込まれたりして、現実に直面してしまったけれども真実は全て自分の胸の中にしまって終わる、みたいなストーリーで。ちっちゃい頃に見てたんですが、大人になって改めてそれを見たら、"すげー深いな"って。映画とかに影響を受けて曲とか作ったことはなかったんですけど、この話を見て"面白いから歌にしたいな"と思って。自分から出てきたものっていうよりは、他から受け取ったインスピレーションみたいなものからできた曲ですね。

-Track.5「Nice boat.」はサンバ調の明るいメロディとは裏腹に、"もしかして私に沈めてほしくてわざとなの?"とか、結構怖い歌詞だと思いました。作詞は"ヨウヘイコバヤシとマーナー"と書いてありますが、このマーナーさんというのはどなたなんでしょうか?

コバヤシ:マーナーは大学の後輩で、Theキャンプとしてやる前にサークル内で別に組んでたバンドでヴォーカルをやってたんです。僕が女の子ヴォーカルのバンドがやりたくて、"こんなのいたらやだなー"みたいな、かなりイタい感じの女の子を主人公に歌詞を書いてマーナーに渡したら、"女の子目線でこれはないですよ"って指摘を受けて。それをマーナーが修正したものが、「Nice boat.」の歌詞なんです。だから大もとの歌詞よりはだいぶソリッドな怖さが出てるとは思いますね。

-その楽曲をTheキャンプでやることになったのはどうしてですか?

コバヤシ:(マーナーがヴォーカルを務めるバンドの方は)お遊びでやっていたので、特にがっつり活動していたわけではなくて。これをTheキャンプで歌ってもなーと思ってたんですけど、いざやってみて、今のアレンジになったらめちゃくちゃいいなと思って。

-他のメンバーの皆さんは「Nice boat.」の歌詞を初めて見たときどう思ったんですか?

立史:"なんかやってんなー"みたいな感じでしたね。

コバヤシ:俺に興味ねぇな(笑)。

立史:でも昔、コバヤシ君がこの曲の弾き語りをしていたことがあって。それをメンバー全員で見てて、終わって"やったら面白いんじゃないの?"みたいな話になって、やってみたらわりとすぐあの形になったんです。