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INTERVIEW

Overseas

THE ROYAL CONCEPT

THE ROYAL CONCEPT

Member:David Larson(Vo/Gt/Key) Magnus Nilsson(Ba/Gt) Povel Olsson(Dr) Jonathan Larson(Key)

Interviewer:山口 智男

―ジャズをやっていたバンドが現在のようなポップかつダンサブルなロックを演奏するようになったきっかけは?

D:特にこれだっていうきっかけがあったわけじゃない。元々、ポップスやロックも大好きだったんだ。だから、僕らは大学ではアウトサイダーだったんだ。

M:いや、変人扱いされてたね(笑)。

D:PovelなんてDAFT PUNKが好きで、プログラミングをやってたんだぜ。ジャズの学校で(笑)。だから、僕らは先生たちからはちょっと見下されてたんだ。

―ああ、ポップスとかロックとかが好きだから。

D:THE BEATLESの曲をジャズ風に演奏したりすると"そんなのは本当の音楽じゃない"なんて言われたもんだよ。でも、今は学校のポスターに僕らの名前を出して"彼らと同じ学校に来たくないか?"みたいなことをやってるんだからね(笑)。見返してやったって言うか、僕らがやっていたようなこともちゃんとした音楽なんだって認めさせたような気はするね。

―DIRTY LOOPSとはひょっとしたら知り合い?

D:知り合いも何も同じクラスだったよ!さっき言った学校のポスターには彼らの名前も載ってるんだよ(笑)。

―へぇ。あれ、彼らってちょっと前に日本に来ていたんじゃないかな?

P:2週間ぐらい前だろ?

D:TOWER RECORDSに行ったら、インターナショナル・チャートで僕らが7位で、彼らが8位だったんだ。思わず写真に撮っちゃったよ。"勝ったぜ"って(笑)。

―ポップスやロックはどんなアーティストやバンドを聴いてきたんですか?

P:みんなそれぞれにいろいろ聴いてきたよ。古いところで言えば、NIRVANA、SMASHING PUMPKINS。最近のバンドならFOSTER THE PEOPLE。

M:ホントいろいろだよ。

D:HAIMが大好きなんだ。今いるバンドの中ではベストなんじゃないかな。

M:彼女たちも日本に来たことがあるんだろ?

通訳さん:彼女たちもここでインタビューを受けました。

D:うわっ。彼女たちと同じ部屋で取材を受けるなんて光栄だな(笑)。彼女たちは本当に素晴らしいよ。

―ところで、デビュー・アルバムの『Goldrushed』を作るにあたっては、どんな作品を目指していたんですか?

D:デビュー・アルバムだから、THE BEATLESの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』のようなアルバムを作れるわけがないってことはわかってたから、コンセプトを決めず、とにかくいろいろな要素を詰めこんで、スタジオ・ワークを楽しもうと思ったんだ。それがテーマの1つだったわけだけど、それは実現できたと思うし、出来にも満足してるよ。

―Jonathanはデビュー・アルバムを聴いて、どう思いましたか?

Jonathan Larson:たぶん自分でもこういうアルバムを作ったんじゃないかな(笑)。そう思えるぐらい自然に聴こえるし、ライヴで演奏していても自然に感じられるんだ。

―Track.1の「World On Fire」ではDJ文化をチクリと批判していますね?

D:ちょっとしたジョークだよ。僕らはAviciiも大好きだし、REBECCA & FIONAやAdrian LuxっていうDJともコラボレーションしてるしね。ただ、ストックホルムでは、僕らが若い頃からどこに行ってもDJパーティーばかりで、バンドが演奏できるところが少なかったんだ。「World On Fire」でも歌ってるように、演奏ができないならDJになって金を稼ぐしかないねって多くの人に思わせるぐらいにね(笑)。でも、僕らはバンドとしてライヴ・パフォーマンスや、それを通してオーディエンスとの繋がりを追求していきたかった。「World On Fire」にはそういう気持ちを込めたんだ。

―『Goldrushed』はみなさんが目指したとおり、多彩な曲がTHE ROYAL CONCEPTというバンドが持っているさまざまな可能性をアピールする作品になったと思います。今後、ここからどんな方向に進んでいきたいと考えていますか?

D:結局、アルバムには入れなかったんだけど、最後に作った曲がちょっとブルージーだったんだ。ブルージーとは言っても、ブルース調の曲ではなく、メロディからブルージーなヴァイブが感じられるという意味なんだけど、今まで書いたことがないメロディに思えたんだ。そのメロディにインスパイアされたのか、それ以来、ブルージーなメロディを持った曲が増えてるんだ。だから、そういう方向に進むのかもしれない。でも、自分たちでもまだよくわからないんだ。ただ、友達のバンドにその曲のデモを送って"何か思い出す?"って尋ねたら、"いや、聴いたことがない"って言ってくれた。そういう意味では手応えをすごく感じてるんだ。