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INTERVIEW

Japanese

魅起法則

2014年02月号掲載

魅起法則

Member:八代ゆか (Vo/Gt)

Interviewer:山口 智男

インディー・シーンでじわじわと注目を集めていた魅起法則が、浅井健一が主宰するSEXY STONES RECORDSの新レーベル、FICK FILLYからいよいよ1stアルバム『is escape』をリリース。2008年結成の女性3人組は魅起法則と書いて、ミキノルムと読ませるバンド名からしてただ者ではない。ガールズ・バンド、オルタナなど、さまざまな切り口でとらえることができるものの、情念に衝き動かされるように轟音を鳴らす彼女たちはどこにもぴたっと収まりきらない。そんな超個性派バンドを代表して、ソングライティングも手掛ける八代ゆか(Vo/Gt)にインタビューした。

-これまで自主制作のCDを5枚リリースしていますが、今月、FICK FILLY LABELから本格デビューを飾ることについて、どんなふうに感じていますか?

これから始まるんだ、という気持ちです。CDをリリースするインディーのバンドさんがいっぱいいる中、ただ"リリースできた!やった!!"ではなく、リリースするからにはしっかりやりたいです。売ってやろうという気持ちはあります。

-これまでもCDをリリースしませんかという話はいろいろあったんじゃないですか?

1回ありました。"新しいレーベルを始めるから一緒にやらないか"とメジャー・レーベルさんから声をかけてもらったんですけど、ディレクターさんが"こうしたほうがいい""ああしたほうがいい"とけっこう言う人だったんです。さすがだなと思いながら、一緒にスタジオに入って、ディレクターさんが言うように曲のコードを変えたり、いろいろやったりしたんですけど、正直、納得がいかなくて(笑)、言われたことを全然やらずに、ライヴでもそれまでどおりバーンとやってたんです。そしたらそのディレクターさん、いつの間にかいなくなってました(笑)。自分たちが納得いかないのにCDを出してもうれしくないと思ったんですよ。だったらデビューしなくても、やりたいことをやって、それを認めてくれる人だけに聴いてもらえればいいかって。今回、やりたいことをそのままやって、CDとして出せることになったのでよかったと思います。

-FICK FILLYはそのままでいいよ、と。

そうですね。っていうか、特に何も言われなかったんですけど(笑)。

-そもそもFICK FILLYとの出会いは?

たまたま出演したライヴに(現在の)マネージャーさんが見に来てて。それからずっとライヴがあるたびに来てくれるようになって。

-つまり惚れこまれたということですよね?

よかったです(笑)。

-今月、リリースされる『is escape』を聴いてみたところ、魅起法則ってバンドはいろいろな切り口でとらえることができると思いました。でも、どの切り口にもぴたっと収まりきらない個性がある。そもそもこのバンドは、どんなふうに始まったんですか?

バンドは中学生の時からやっていたんですけど、そのバンドは卒業と同時に消滅しちゃったんです。それで、高校生になってからちゃんとバンドを組みたいと思い、寿司屋でバイトしてギターを買ったんです。それから仲のいいクラスの友達にベースを買ってもらったんですけど、ドラムがいなかったので、楽器屋にドラム募集という貼り紙をしたら、ドラムをやりたいというすごく暗い女の子が来て、そこから始まりました。

-中学生のとき、バンドをやりたいと思ったきっかけは?

レミオロメンがかっこいいと思ったんです。それで親に『ether[エーテル]』ってアルバムを買ってもらって、聴いたらすごくよくて、聴いた瞬間にバンドやって有名になりたいと思いました。そこからいろいろな音楽を聴くようになりました。