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INTERVIEW

Overseas

RAZORLIGHT

 

RAZORLIGHT

Member:Bjorn Agren(G.) / Carl Dalemo(B.)

Interviewer:杉浦 薫


-ではアルバムのお話を伺いたいのですが、「Wire To Wire」をシングルに選んだ理由を聞かせてください。とても冒険的だったと思うのですが。

C:確かに君の言うとおり、凄く冒険したと思うよ。

B:ある意味このアルバムを象徴している曲だと思ったんだ。とっつきにくいんだけど、聴けば聴くほど良さがわかる曲だからね。このアルバム自体、聴けば聴くほど良くなるっていう、そういうアルバムだと思うからね。

-おっしゃる通り、聴けば聴くほど良さがわかるアルバムだと思いました。

B:その通り!

C:前作の方がわかりやすくポップな感じだったけど、今作の方が深みがあって味わえると思うよ。歌詞的にも、よりパーソナルだったり、深い物語を伝えていると思うんだ。

-ちなみに、個人的に最も気に入っている曲はなんですか?

C:演奏するのが好きな曲は「Burberry Blue Eyes」かな。

B:「Blood For Wild Blood」を聴くのが凄く好きだよ。ポストロックっぽくて、音響的な感じで。

-「North London Trash」について解説をお願いします。

C:これはJohnnyが、世間から見られる自分のロックスター像について皮肉を込めて歌ってる曲なんだ。本当はJohnnyがアルバムに収録するのをためらったんだけど、俺たちが「絶対に入れた方がいい!面白いじゃん!」て背中を押したんだよね。それでみんなで仕上げたんだ。THE KINKSを彷彿とさせる皮肉っぽい感じが、イギリスならではの音楽に仕上がっていると思う。

B:この曲のギターは、RICHARD HELLとかTOM WAITSのアルバムでギターを弾いてるボブ・キーンに影響されて弾いているよ。

-なるほど。アルバムでかなり人気の出そうな、いい曲ですよね! さて、RAZORLIGHTはこれまでに多大なセールスを記録し、イギリスの国民的バンドといっても過言ではないくらいポピュラーな存在になりましたが、バンドを長く続けるにあたって、結成当事と比べて、バンド内の役割分担について変化はありましたか?

B:この四人が、音楽が好きで、音楽を作っているっていう基本的なところは全然変わってないし、音楽への向かう心持ちも変わってないよ。ただ確かにバンドを続ければ続けるほど役割分担というのはハッキリしてくるものであって、自分の役割をしっかり果たすという形に自然と移行されてきたよね。 例えば俺たちの曲作りの場合、JohnnyとAndyがアイディアを交わしながら骨組みを作ってきて、俺とBjornが曲を作り上げるところから参加する。俺とBjornは、機材面のこととか、どんなサウンド、全体像にするのかっていうところに役割が特化しているんだ。この役割分担は長く続けてきて、今はそれがとてもうまくいくようになってきたっていう実感があるよ。

C:『Razorlight』は製作に4ヶ月もかかったんだけど、『Slipway Fires』は6週間で出来たっていうのは、みんながそれぞれ自分のバンドにおける役割っていうのをきちんと自覚して果たしたからだと思うよ。

-プロデューサーのMike Crossiとの作業はいかがでしたか?

C:凄く良かったよ。今までの2枚は、業界歴30年とかのベテランプロデューサーだたんだ。今回はMikeは俺たちと同世代で、人間的にもいい奴だったんだ。リラックスした雰囲気だったし。このアルバムはMikeも含めて、79年から80年に生まれた人間だけで作ったってことになるんだ。

B:これまでのプロデューサーは、BEATLESとかPINK FLOYDとかと仕事をしてきた人だから、ちょっと威圧感みたいなものもあったし、ちょっと突っ込んだら逆ギレされたりしたこともあったんだよね(笑)。Mikeはそういうことがなかったし、更に楽器のことも熟知していたから良かったよ。 日中は、Johnny、Andy、Carlが自分のパートを録って、俺は夜中にスタジオに行ってMikeと一緒に音作りの作業していたんだ。このアルバムはいいスピーカーで一度聴いてもらえればわかるんだけど、凄く凝った音作りをしているんだよ。

-なるほど、一度いいスピーカーで、爆音で聴いてみますね。 それではインタビュー時間も迫って参りました。2009年に突入しましたが、BjornとCarlにとっての、2008年のベスト出来事か、ベストサウンドトラックを教えてください。

B:いい質問だね。2008年は凄く楽しかったよ。アパートも買ったし!

Cうんうん。でも:一番はアルバムを作ったことだね。一番良く聴いたアルバムはBAND OF HORSESの「Case To Begin」かな。あとNeil Youngの「OnTheBeach」も良かった。

B:俺は結構昔の音楽を掘り下げて聴いていたんだ。「On The Beach」も良かったよね。Sam Cookeもよく聴いてたな。Sam Cookeのライヴアルバムは、スタジオ盤よりも彼の本質がよく出ていて素晴らしいと思うよ。

-ちなみに2008年はダンス・ロック系アーティストが台頭した年でもありましたが、そういうバンドは聴いていたりしましたか?

B:あんまりその辺のアーティストは好きではないかな。GLASSVEGASは大好きだけど。

C:俺はHot Chipをちょっと聴いていたくらいかな。

-では2008年にリリースされたアルバムで、よく聴いていたものはなんですか?

C:VAMPIRE WEEKENDとFLEET FOXESだね!

B:あ!LCD SOUNDSYSTEMも良く聴いていたな。

-(聞き取れず)AC/DCですか?あ、LCD SOUNDSYSTEMですね。

B:アハハ!AC/DCももちろん大好きだけどね(笑)。