Japanese
FULL POWER FEST'24
Writer :山本 真由
個性的且つ多ジャンルのアーティストが揃い、パワーアップした強力ラインナップ
広島を拠点に活動するロック・バンド RED in BLUEとライヴハウス Hiroshima CAVE-BEが発起人となり、昨年2023年の11月に初開催された大型野外音楽フェス"FULL POWER FEST"。そのコンセプトは、"世界が注目する広島で、世代や立場を超え音楽でみんなが一つになって熱狂する場を再び!"で、そこからは単に地元シーンを盛り上げたい思いだけでなく、広島から世界に向けて発信するという、より大きな目標も感じ取ることができる。
昨年は発起人であるRED in BLUEを筆頭にYOASOBI、KEYTALK、Survive Said The Prophet、コロナナモレモモ(マキシマム ザ ホルモン2号店)といった実力派アーティストが集まり、参加者7,000人を熱狂させ大成功を収めた。今年はそんな昨年の成功を受けて主催のRED in BLUEに加えNovelbright、Crossfaith、シンガーズハイ、TOOBOE、花冷え。の計6アーティストが出演決定。出演者数を増やし、パワーアップしたかたちとなる。
そして会場は、昨年に引き続き今年も"広島マリーナホップ特設会場"を使用。地元民に長年愛されてきた、中四国地区最大級のモール"広島マリーナホップ"の野外スペースを会場としていることで、ライヴ会場だけでなく同施設内の水族館や遊園地(別途料金必要)、レストランやショップ等も楽しむことができる。幅広い世代が様々な楽しみ方で過ごせる充実したロケーションも、このフェスの魅力の1つになっているだろう。ちなみに、その広島マリーナホップは、今年の12月1日をもって20年の歴史に幕を下ろすことが決定している。周辺地域の人々のたくさんの思い出が詰まったこの場所。最後の思い出作りとしても非常に意味のあるイベントとなりそうだ。
そんな"FULL POWER FEST"を立ち上げたRED in BLUEの経歴について、少し振り返ってみよう。2012年に広島にて結成、結成後間もなく島村楽器がプロデュースする、ライヴにこだわったコンテスト"HOTLINE2013"の中四国ファイナル・グランプリに選ばれる等実力を発揮。以降、ライヴ・バンドとしてリリースはもちろん精力的な活動を続け、2022年、コロナ禍以降満を持してリリースしたミニ・アルバム『RED』より「embers」がTiktokで100万回再生されたことをきっかけに、様々なストリーミング・サービスでのプレイリスト・チャートインを果たす。彼らの音楽の特徴は、ダンサブルでポップな曲調に重厚なバンド・アンサンブルと言葉遊びの効いたリリックが調和した、ジャンルにとらわれない自由なロック・スタイル。ライヴハウスを中心に、様々なフェスへも飛び回り、ライヴを主軸とした活動で地道にファン・ベースを築いている。また、昨年の"FULL POWER FEST'23"に出演したYOASOBIとは関係が深く、メンバー(田口 悟)がYOASOBIのサポート・ギターを務めていたこともあった。今年もそんなRED in BLUEと縁のある様々なアーティストたちが、広島の地で共演を果たすことになる。
ここで、今年のラインナップについてもおさらいしておこう。
路上ライヴから注目を浴び、SNSを中心に人気が広がって2020年にはメジャー・デビューした大阪の5人組ロック・バンド Novelbright。昨年結成10周年を迎え、ますます勢いに乗る彼等が今年"FULL POWER FEST"に参戦。圧倒的な歌唱力を持った竹中雄大を中心に、独特の世界観で魅せるポップで華のあるパフォーマンスに要注目だ。
そして、2020年の結成から、ハイテンションのギター・ロックで多くのリスナーを魅了してきたシンガーズハイ。世界的なロック回帰の流れにも乗った原点的なロックの情熱と、日本語ロック特有の詩的な世界が融合した彼等の音楽を、野外で楽しめるこのチャンスは必見だ。
ボカロP出身の音楽クリエイター、johnによるソロ・プロジェクト TOOBOE。癖のあるヴォーカル、独特なグルーヴ感のある楽曲で、作家性強めのスタイルながら親しみやすいキャッチーさも持ったバランスが魅力。2022年4月にメジャー・デビュー、話題のアニメとのタイアップも経て、さらに人気に火が付いた彼のライヴはぜひチェックしておきたい。
日本を飛び出し世界に活動の幅を広げている、実力派ラウドロック・バンド Crossfaith。ヘヴィでありながら、エレクトロも取り入れたダンサブルな一面もあり、エンターテイメント性も高いその圧倒的なパフォーマンスは一見の価値あり。
SNSを中心に海外で人気沸騰中の花冷え。は、メタルコア、ハードコアを昇華させたオリジナル・ジャンル"原宿コア"を核に、秋葉原カルチャーをも内包した、完全新感覚ハイブリッド・ガールズ・バンド。かわいい見た目とデスヴォイスというギャップは、アイドル好きにもヘヴィ・ロック好きにも刺さること間違いなしだ。
このような個性的且つ多ジャンルのアーティストが揃ったのは、やはり多様な音楽性を取り込んだRED in BLUEの柔軟性が、幅広い音楽性のアーティストと調和するからだろう。どのアーティストも見逃し厳禁の強力なラインナップだ。
さらに、今回の"FULL POWER FEST'24"では、⼀般社団法人広島県観光連盟(HIT)と連携し、"⾳楽×観光"の取り組みを実施。県内での観光を楽しんでもらうため、広島の各地域の魅⼒の発信や、広島観光アプリ"KINSAI"を使⽤したイベント等も予定している。
音楽をきっかけに多くの人が広島の地に集い、また素晴らしいロケーションと趣向を凝らした企画によって、様々な角度から広島の魅力を知ることができるこのフェス。日本全国、いや、世界からもぜひチェックしてもらいたい。
EVENT INFORMATION
"FULL POWER FEST'24"
11月3日(日)広島マリーナホップ特設会場
OPEN 10:00 / START 12:00
出演アーティスト:RED in BLUE / Novelbright / Crossfaith / シンガーズハイ / TOOBOE / 花冷え。
[チケット]
¥9,000(税込)
■一般発売:10月10日(木)10:00~
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