Japanese
"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"
2023年08月号掲載
Writer : 山本 真由
音楽×伝統×テック×アウトドア――阿蘇の大自然で堪能する日本のエンタメの未来、充実の2日間を味わい尽くそう
2015年、泉谷しげるを発起人として第1回が開催され、今年で6回目を迎える"ASO ROCK FESTIVAL"。今年は、名称に"FIRE"が加わったことにお気づきの方もいるのではないだろうか。昔から"火の国"と称される熊本らしい、パワフルな印象のネーミングだ。"FIRE"というだけあって、今年は音楽だけでなく"体験"をテーマにした企画(会場内でのキャンプや、焚き火体験など)にもより力を入れて開催予定だ。
そんなパワーアップしたフェス"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"は、9月30日、10月1日の2日間にわたって、野外劇場アスペクタを舞台に開催される。
そもそも"ASO ROCK FESTIVAL"が立ち上げられたきっかけは、阿蘇山噴火による風評被害を払拭するためだった。そこで、自然災害の被災地域への支援活動などを積極的に行っていたアーティストの泉谷しげるが発起人となり、阿蘇での大規模な音楽フェスが開催されることとなったのだ。会場は、1987年に開催され多くの伝説を残したロック・フェス"BEATCHILD"の会場でもあった野外劇場"アスペクタ"。阿蘇とスペクタクルを合わせたというその名称に相応しい、阿蘇の雄大な自然を肌で感じることができる広々とした野外会場だ。
そして、第1回目の開催となった2015年は、発起人である泉谷しげるをはじめ、きゃりーぱみゅぱみゅ、Every Little Thing、東京スカパラダイスオーケストラ、スチャダラパー、MONGOL800、チャットモンチーといった豪華ラインナップが集まり、フェスは大いに盛り上がった。しかし、その大成功の翌年2016年は、熊本地震によって開催中止を余儀なくされる。もともと開催のきっかけが阿蘇山噴火の影響を受ける地域の活性化を目的とした、地元と深い繋がりのあるフェスであったため、翌年2017年は熊本復興の象徴といった意味合いも強く、TV番組など多くのメディアにも取り上げられ、2016年に出演予定だったウルフルズ、サンボマスター、スチャダラパー、電気グルーヴ、レキシ、WANIMA、でんぱ組.incのリベンジ出演も叶い、地元の中学/高校吹奏楽部も参加するなど、感動的な1日となった。
翌2018年も泉谷しげるを中心に、実力派のベテラン・アーティストから勢いのある若手まで充実した出演ラインナップが揃った音楽フェスという側面に加え、トレッキング・ツアーなど自然体験も堪能できる個性的なイベントとして、その存在を確立していった。さらに2019年は、北九州市との共催で初めて会場を小倉に移しての開催となり、熊本だけにとどまらず、日本屈指のフェスとして全国に向け発信することとなった。
しかし、その翌年2020年は未曾有のパンデミック、COVID-19の感染拡大によりあらゆるライヴ、音楽フェスなどのイベントが中止となり、"ASO ROCK FESTIVAL"もそのひとつだった。音楽業界が様々な方法でイベントの継続について模索し始めるなか、"ASO ROCK FESTIVAL"は大きな決断をする。翌年の2021年、まだ各地の大規模なイベントが中止となることが多いなか、コロナ感染症対策を実施しながらフェスを開催することにしたのだ。それは非常に徹底されたもので、出演者や関係者全員だけでなく、来場客にも抗原検査を実施。初めての2日間開催という大規模なイベント運用にもかかわらず、感染者ゼロという偉業を成し遂げた。そして、これを機にあとを若い人たちに譲るというかたちで、初開催からフェスを牽引してきた発起人の泉谷しげるが勇退。そして今年2023年、新たに体制を整え、"ASO ROCK FESTIVAL"が"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"となってアスペクタに帰ってくる。
泉谷しげる勇退後、初開催となる今年は、ウルフルズ、ZAZEN BOYS、Cocco、サンボマスター、スチャダラパー、yama、キュウソネコカミ、ヒトリエ、BLUE ENCOUNTなど、ロック・フェスらしい出演ラインナップに加え、小泉今日子、BEGIN、きゃりーぱみゅぱみゅといった幅広い層から愛されるアーティストなどなど、魅力的なメンツが決定している。また、"THE FIRST TAKE"出演でも話題となったバーチャル・アイドル、星街すいせいの出演も決定しており、大自然とデジタルのコラボレーションにも期待が高まる。
さらに、公立高校初の"マンガ学科"新設でも話題になった熊本県立高森高等学校とのコラボレーションも決定している。この"マンガ学科"はプロの漫画家や編集者らが集い、日本のマンガ文化を世界に発信する高森町と、元"週刊少年ジャンプ"編集長の堀江信彦が率いる出版社"コアミックス"、県教育委員会、そして高森高等学校の4者が一丸となって作り上げたユニークなプロジェクト。新たな幕開けを迎える"ASO ROCK FESTIVAL"と漫画家志望の生徒によるコラボレーション企画では、日本のエンタメの未来を感じ取れるきっかけになるに違いない。詳細には要注目だ。
また、今年はアクティビティからも目が離せない。中でもキャンプ・スペースでは、メイン・ステージが見える"アソロックキャンプ"に加えて、ステージ裏でバイクと一緒に宿泊できる"バイカーズキャンプ"も設営される。キャンプ・スペースの拡充のみならず、今年はキャンプ宿泊者向けのイベントも決定しており、音楽と焚火を一緒に楽しめる夜のイベントも実施。キャンプでの参加も検討のうえ、ぜひ阿蘇の大自然を贅沢に味わってほしい。
さらに、今回はテクノロジーや地元の発展といった要素も、フェスをさらに進化させる要因となっている。台湾の世界的半導体メーカー TSMCが熊本に進出することが決まり、最先端技術を持った企業の大規模な工場施設が開発されているほか、熊本空港に台湾との直行便の新設も決定しており、熊本と台湾との文化交流も進んでいる。そんななか今年の"ASO ROCK FESTIVAL"には、台湾のポストロック・バンド 歩行者(Pacers)の出演が決定。台湾で若い世代から支持されるロック・バンドの来日ということで、貴重なこの公演は見逃せない。
阿蘇山噴火の風評被害、熊本地震、そしてコロナ禍を乗り越え、不死鳥のごとくその歴史を繋いできた"ASO ROCK FESTIVAL"。今年はワールドワイドに進化し、より多彩なエンターテイメント性を持ったフェスして生まれ変わった。豪華な出演ライナップによるライヴ・パフォーマンスはもちろんのこと、キャンプやBBQなど自然と触れ合える遊び場の提供、地元の活性化にも繋がる企画の数々など、子供も含め老若男女問わず楽しめる企画が充実。さらに、周辺地域も自然豊かな観光地で、温泉施設への直通バスも完備ということで、遠方からの旅行も兼ねた参戦もおすすめだ。今年"久々にフェスに行こうかな"と考えている方は特に、ひと口で2度も3度も美味しい"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"で、音楽と自然に全身で触れ合える2日間を楽しんでほしい。
EVENT INFORMATION
"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"

"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"
9月30日(土)、10月1日(日)熊本県野外劇場アスペクタ
※雨天決行/荒天中止
[出演アーティスト]
■9月30日(土)
天月-あまつき- / キュウソネコカミ / 小泉今日子 / ZAZEN BOYS / サンボマスター / スチャダラパー / BEGIN / BLUE ENCOUNT / 星街すいせい / DJ LEGEND オブ伝説 a.k.a サイプレス上野(OPDJ)
■10月1日(日)
ウルフルズ / きゃりーぱみゅぱみゅ / グソクムズ / GLIM SPANKY / Cocco / C&K / ヒトリエ / 歩行者(Pacers) / yama / 肥後のび太(OPDJ)
[チケット]
2日通し券1名:¥17,000
2日通し券+駐車券:¥26,000
キャンプ泊付き2日通し券:¥20,500
キャンプ泊付き2日通し券+キャンプ専用駐車券:¥29,500
バイクとキャンプ2日通し券:¥23,000
1日入場券 ¥9,000
1日入場券1枚+駐車券 ¥15,000
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