Japanese
"美少女戦士セーラームーン"25周年トリビュート・アルバム
2018年04月号掲載
Writer 高橋 美穂
昨年25周年を迎えた"美少女戦士セーラームーン"。漫画やアニメを越えて、様々なメディア・ミックスを重ねながら進化してきたセーラームーンの世界観は、今もなお幅広い世代に愛されている。このたび4月4日に『美少女戦士セーラームーン THE 25TH ANNIVERSARY MEMORIAL TRIBUTE』がリリースされることになった。"戦う女性像"というテーマが掲げられ、錚々たるアーティストが参加。ここからは、その多彩な楽曲と参加アーティストを一挙にご紹介しよう。
1. ムーンライト伝説 / LiSA
"ゴメンね 素直じゃなくて/夢の中なら云える"という歌い出しがあまりにも有名な大ヒット・ソング。TVアニメ"美少女戦士セーラームーン"シリーズのオープニング・テーマを長きにわたって飾った、セーラームーンの世界に触れたことがない人でも知っているであろう楽曲である。原曲のミステリアスなメロディとキュートな雰囲気を、今回はLiSAがパワフルにアップデート。25周年を祝うに相応しい、アップテンポでゴージャスなオープニングだ。
2. ラ・ソウルジャー(La Soldier) / 月蝕會議
もともとはミュージカル"美少女戦士セーラームーン"のテーマ・ソング。アニメ"美少女戦士セーラームーンR"最終回でも起用され、コアなファンにも人気が高い楽曲だ。原曲も、ちょっとダークなメロディと、ポップななかにエッジが光るトラックが印象的だったが、それを今回は月蝕會議がさらに極めている印象。めくるめく疾走感のなかで、ひとつひとつの楽器のスキルや、細やかなアレンジが、全編にわたって光っており、通して聴くと立て続けに発見がある仕上がりになっている。
3. Moon Revenge / BiSH
"劇場版 美少女戦士セーラームーンR"のエンディング・テーマ。シンプルなトラックの中で、セーラー戦士たちが美しいハーモニーを織りなしていく"しっとりとした"原曲なのだが、それを今回はBiSHが一新。スピード感と刻むギターでスカ調に塗り替えており、さらに後半にはデス声まで盛り込んでいる。とはいえ、原曲の"個々の(キャラクターの)声を生かす"ところは誠実に踏襲してあり、作品への愛情を感じる。
4. 乙女のポリシー / 石田燿子
TVアニメ"美少女戦士セーラームーンR"と"美少女戦士セーラームーンS"のエンディング・テーマ。この楽曲も有名なので、ピンと来る人も多いとは思うが、原曲を歌っているのも石田燿子。つまり、ご本人によるセルフ・カバーなので、原曲のイメージとブレがない仕上がりになっている。トラックは現代版にアップデートされ、歌に深みも増してはいるが、原曲のかわいらしさやフレッシュさはそのまま。変わらぬ魅力に酔いしれたい。
5. 革命はナイト&デイ / やくしまるえつこ
原曲は、TVアニメ"美少女戦士セーラームーンCrystal"のアルバム『美少女戦士セーラームーンCrystal キャラクター音楽集Crystal Collection』に、やくしまるえつこが提供した楽曲。今作に収録されている楽曲は、やくしまるえつこのセルフ・カバーと言えるのだが、原曲と聴き比べると、やはり全然違う。原曲は、セーラームーンのヴィヴィッドなポップ感が強く表れているが、やくしまるが歌うと、アンニュイなポップ感に変換される。声が感じさせる世界観の強さに気づかされる1曲だ。
6. "らしく"いきましょ / 井上苑子
TVアニメ"美少女戦士セーラームーンSuperS"の後期エンディング・テーマだった原曲。ポップなメロディとダンサブルなトラックが印象的だったが、今回はその明るさを引き継ぎながら井上苑子がカバー。ほんわりとかわいらしい歌声と爽やかなトラックで、井上苑子ワールドに染め上げながら、原曲の不変的な魅力を再確認させてくれる。丁寧に歌い、歌詞をクリアに伝えているところも、原曲へのリスペクトを感じることができる。
7. 風も空もきっと... / 月蝕會議
原曲は、TVアニメ"美少女戦士セーラームーン セーラースターズ"エンディング・テーマ。当時、この歌を歌っていたのは観月ありさで、彼女にとっては初めてのアニメ・ソングだ。壮大なメロディを伸びやかに歌い上げるバラードで、物語の余韻を噛み締めるにはぴったりの曲調だった。今回は月蝕會議が、そのいいところを引き継ぎつつ、2018年バージョンとしてアップデートしている。爽やかなコーラスと、天にまで届きそうなサビの歌声が聴きどころ。
8. セーラースターソング / SILENT SIREN
TVアニメ"美少女戦士セーラームーン セーラースターズ"のオープニング・テーマ。これまでも、中川翔子や堀江美都子がカバーしてきたが、今回はSILENT SIRENが挑戦。原曲の凛と澄み切った爽やかさと美しさを、サイサイらしいアップテンポでキュートなバンド・サウンドにアップデートして、瑞々しく蘇らせている。すぅ(Vo/Gt)の甘い歌声も、セーラームーンの世界観にぴったり。2018年に、改めて原曲の魅力を伝えてくれるカバーだ。
9. eternal eternity / 女王蜂
TVアニメ"美少女戦士セーラームーンCrystal"のエンディング・テーマ。原曲は、セーラーウラヌス(CV.皆川純子)とセーラーネプチューン(CV.大原さやか)が歌う、艶やかなナンバーだった。なかなかカバーすることは難しいと思うのだが、今作において女王蜂が見事にカバーしている。アヴちゃん(Vo)がふたりの歌声を使い分け、ふたりの感情を表現することで、原曲の世界観を成立させているのだ。トラックはシンプルで、歌を際立たせている。
LiSA
アニメ・ソングのタイアップを数多くヒットさせてきた経歴と、パワフルなライヴ・パフォーマンスでオーディエンスを巻き込んできた経歴、どちらも併せ持つ実力派女性シンガー。高い歌唱力を誇るだけではなく、作詞を自身で手掛け、積極的にメッセージを発していこうとする姿勢も持っている。フェスもアニメ系からロック系まで、幅広く出演。今年5月には初のベスト・アルバム『LiSA BEST -Day-』、『LiSA BEST -Way-』の2タイトル同時リリースを予定している。
月蝕會議
2017年に始動した、音楽クリエイター・ギルド・バンド。メンバーはエンドウ.(Gt)、Billy(Gt)、鳥男(Ba)、楠瀬タクヤ(Dr)、岩田アッチュ(Key)、キリン(Vo)からなる。全員が作詞/作曲/編曲家でもある、百戦錬磨のアーティスト集団だ。様々なアーティストへの楽曲提供も行っており、ももいろクローバーZの『トリック・オア・ドリーム』や上阪すみれ『踊れ!きゅーきょく哲学』(作詞は上坂すみれと共作)などが発表されている。
BiSH
百花繚乱のアイドル・シーンにおいて、"楽器を持たないパンク・バンド"と呼ばれている異色のグループ。そのライヴ・パフォーマンスや楽曲から、ジャンルを越えた多くの支持を集めている。2015年に結成され、2016年にメジャー・デビュー。現在のメンバーはアイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dの6人。最新作は3月28日リリースのメジャー3rdシングル『PAiNT it BLACK』。
石田燿子
1990年に開催された"アニメシンガーコンテスト"のグランプリ受賞をきっかけにデビューしてから、アニソン・シーンで活躍してきた"エンジェル・ヴォイス"の実力派女性シンガー。デビュー・シングルはTVアニメ"美少女戦士セーラームーンR"、"美少女戦士セーラームーンS"のエンディング・テーマを表題曲とする『乙女のポリシー』。他に、アニメ"ストライクウィッチーズ"のオープニング・テーマ「STRIKE WITCHES ~わたしにできること~」などが有名。
やくしまるえつこ
2006年に自身のバンドである相対性理論を結成したことをきっかけに、音楽家/アーティスト/プロデューサーとして、さらにイラスト、朗読、ナレーション、CM音楽などにおいて幅広く才能を発揮している稀代のアーティスト。作詞作曲を行う際の別名義はティカ・α。なお、TVアニメ"美少女戦士セーラームーンCrystal"のオープニング・テーマ「ニュームーンに恋して」も担当。昨年は映画"南瓜とマヨネーズ"の音楽監修/劇中歌制作も手掛けた。
井上苑子
小学校6年生から作詞作曲と路上ライヴをスタートし、高校生でメジャー・デビュー。等身大の歌詞と類まれなる歌唱力によって、同世代の女子中高生から圧倒的な支持を獲得し、20歳の今も飛躍を続けている。また、MVの総再生回数が5,000万回を突破していることなどから、"SNS新世代のシンガー・ソングライター"とも呼ばれている。最新作は昨年12月にリリースされた2ndフル・アルバム『JUKE BOX』。
SILENT SIREN
すぅ(Vo/G)、あいにゃん(Ba)、ゆかるん(Key)、ひなんちゅ(Dr)の4人から成る、ガールズ・バンド。通称"サイサイ"。2012年にメジャー・デビューすると、メンバー全員が読者モデル出身というルックスの良さと、親しみやすいポップ・ソングを武器に、女子中高生を中心に人気を獲得。2015年には、ガールズ・バンドとしてはデビュー史上最速で日本武道館公演を行った。最新作は昨年12月にリリースされた5thフル・アルバム『GIRLS POWER』。
女王蜂
2009年結成。現在のメンバーはアヴちゃん(Vo)、やしちゃん(Ba)、ルリちゃん(Dr)、ひばりくん(Gt)。メンバー全員が本名、年齢、性別、国籍などを未公表にしているミステリアスなバンドだが、ガレージ・ロックやグラム・ロック、歌謡曲など確固たるルーツをもとにした独自の音楽性と、何ものにもとらわれないアーティスティックな世界観は、多くのリスペクトを集めている。最新曲はTVアニメ"東京喰種:re"のエンディング・テーマ「HALF」。
▼リリース情報
V.A.
トリビュート・アルバム
『美少女戦士セーラームーン
THE 25TH ANNIVERSARY MEMORIAL TRIBUTE』
2018.04.04 ON SALE
KICA-3271/¥3,000(税別)
[KING RECORDS]
amazon
TOWER RECORDS
HMV
1. ムーンライト伝説 / LiSA
2. ラ・ソウルジャー(La Soldier) / 月蝕會議
3. Moon Revenge / BiSH
4. 乙女のポリシー / 石田燿子
5. 革命はナイト&デイ / やくしまるえつこ
6. "らしく"いきましょ / 井上苑子
7. 風も空もきっと... / 月蝕會議
8. セーラースターソング / SILENT SIREN
9. eternal eternity / 女王蜂
Bonus track1. ムーンライト伝説
Bonus track2. タキシード・ミラージュ
※Bonus track1&2共通/セーラームーン(CV:三石琴乃)、セーラーマーキュリー(CV:金元寿子)、セーラーマーズ(CV:佐藤利奈)、セーラージュピター(CV:小清水亜美)、セーラーヴィーナス(CV:伊藤 静)
※一部既発音源となります。
- 1
LIVE INFO
- 2025.06.25
-
オレンジスパイニクラブ
ザ・シスターズハイ
SHE'S
星野源
TenTwenty
Czecho No Republic
PEDRO×詩羽
People In The Box
斉藤和義
岡崎体育
- 2025.06.26
-
Creepy Nuts
ザ・シスターズハイ
ヤングスキニー
怒髪天
ドミコ
TENDOUJI
YOUR ADVISORY BOARD
the dadadadys
斉藤和義
WANIMA
岡崎体育
にしな
プルスタンス / Navy HERETIC / cherie / ライティライト
- 2025.06.27
-
四星球
Creepy Nuts
GOOD ON THE REEL
Subway Daydream
東京スカパラダイスオーケストラ
ビッケブランカ
the shes gone
The Slumbers
GLIM SPANKY
オレンジスパイニクラブ
女王蜂
ポルカドットスティングレイ
ドミコ
フリージアン
サイダーガール
TENDOUJI
Nothing's Carved In Stone
荒谷翔大
yama × 群馬交響楽団
chilldspot
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
Amber's × シズクノメ
空白ごっこ
WANIMA
岡崎体育
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series~ナニカシラ presents sunriseeee!!!!〜"
- 2025.06.28
-
眉村ちあき
女王蜂
鶴
LOCAL CONNECT
竹内アンナ
GRAPEVINE
怒髪天
[Alexandros]
Lucky Kilimanjaro
Organic Call
浅井健一
"CRAFTLAND"
チリヌルヲワカ
the shes gone
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
OKAMOTO'S / w.o.d. / MONO NO AWARE / Laura day romance ほか
いゔどっと
いきものがかり
ASP
コレサワ
ドレスコーズ
神はサイコロを振らない
Laughing Hick
荒谷翔大
福永浩平(雨のパレード)
FINLANDS
the dadadadys
私立恵比寿中学
スカート
ゴキゲン帝国
礼賛
ORCALAND
"World DJ Festival Japan 2025"
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
斉藤和義
sumika
"TAKASAKI CITY ROCK FES.2025"
忘れらんねえよ / BLUE ENCOUNT / ヒトリエ / 打首獄門同好会 ほか
Halo at 四畳半
TGMX(FRONTIER BACKYARD etc.)
岡崎体育
Novelbright
- 2025.06.29
-
眉村ちあき
アルコサイト
ヤングスキニー
ブランデー戦記
鶴
竹内アンナ
GRAPEVINE
[Alexandros]
HEP BURN
GLIM SPANKY
怒髪天
FINLANDS
Lucky Kilimanjaro
ネクライトーキー
東京スカパラダイスオーケストラ
浅井健一
Chimothy→
SVEN(fox capture plan)
いゔどっと
大原櫻子
荒谷翔大
reGretGirl
ドレスコーズ
VOI SQUARE CAT
終活クラブ
サイダーガール
ポルカドットスティングレイ
いきものがかり
ASP
コレサワ
のうじょうりえ
清 竜人25
私立恵比寿中学
"World DJ Festival Japan 2025"
おいしくるメロンパン
斉藤和義
sumika
"TAKASAKI CITY ROCK FES.2025"
yutori
岡崎体育
Nothing's Carved In Stone
Novelbright
- 2025.06.30
-
Dear Chambers
清 竜人TOWN
浜崎容子(アーバンギャルド)
Hump Back
岡崎体育
- 2025.07.01
-
ビレッジマンズストア
Mirror,Mirror
岡崎体育
- 2025.07.02
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
SHE'S
Saucy Dog
Hump Back
Laura day romance × Billyrrom
Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)/ 寺中友将(KEYTALK)/ 谷口 鮪(KANA-BOON)/ アユニ・D(PEDRO)
ドミコ
岡崎体育
- 2025.07.03
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
斉藤和義
go!go!vanillas
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
PK shampoo
TenTwenty
Saucy Dog
ビレッジマンズストア
クジラ夜の街
KALMA
the dadadadys
神聖かまってちゃん
サカナクション
フィロソフィーのダンス×清 竜人25
岡崎体育
- 2025.07.04
-
Nothing's Carved In Stone
MAN WITH A MISSION
斉藤和義
ExWHYZ
GRAPEVINE
SAKANAMON
LOCAL CONNECT
the shes gone
ビレッジマンズストア
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
女王蜂
ザ・シスターズハイ
のうじょうりえ
DOLL PARTS
カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)
GANG PARADE
佐々木亮介(a flood of circle)
大原櫻子
緑黄色社会
ポルカドットスティングレイ
リーガルリリー
浅井健一
サカナクション
Mom
- 2025.07.05
-
Nothing's Carved In Stone
SAKANAMON
鶴
THE ORAL CIGARETTES / ヤングスキニー / 水曜日のカンパネラ ほか
reGretGirl
GLIM SPANKY
チリヌルヲワカ
キュウソネコカミ
ART-SCHOOL
コレサワ
[Alexandros]
フラワーカンパニーズ
shallm
go!go!vanillas
アーバンギャルド
ExWHYZ
FINLANDS
"見放題大阪2025"
GRAPEVINE
片平里菜
HY
SCOOBIE DO
the shes gone
怒髪天
荒谷翔大
the dadadadys
envy
サイダーガール
緑黄色社会
め組
Helsinki Lambda Club
androp
WtB
ASP
Conton Candy
The Slumbers
有村竜太朗
- 2025.07.06
-
PEDRO
Creepy Nuts
UVERworld
鶴
ビッケブランカ
sumika / Novelbright / Omoinotake ほか
荒谷翔大
reGretGirl
[Alexandros]
竹内アンナ
go!go!vanillas
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
DYGL × Newspeak × ANORAK!
片平里菜
PK shampoo
GLIM SPANKY
"見放題名古屋2025"
女王蜂
SCOOBIE DO
怒髪天
チリヌルヲワカ
ART-SCHOOL
Bimi
jizue
クレナズム
halca
HY
SIX LOUNGE
ドレスコーズ
LEGO BIG MORL
有村竜太朗
フラワーカンパニーズ
- 2025.07.07
-
ビレッジマンズストア
NakamuraEmi
浅井健一
- 2025.07.08
-
TENDOUJI
Hump Back
go!go!vanillas
ビレッジマンズストア
the dadadadys
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
銀杏BOYZ
- 2025.07.09
-
SHE'S
いきものがかり
Maki
山内総一郎(フジファブリック)
RELEASE INFO
- 2025.06.25
- 2025.06.27
- 2025.06.28
- 2025.07.02
- 2025.07.03
- 2025.07.04
- 2025.07.05
- 2025.07.06
- 2025.07.07
- 2025.07.08
- 2025.07.09
- 2025.07.11
- 2025.07.13
- 2025.07.15
- 2025.07.16
- 2025.07.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
音ノ乃のの
Skream! 2025年06月号