Japanese
She Her Her Hers
2014年03月号掲載
Writer 吉羽 さおり
サポートを務めていたドラマー、松浦大樹が正式メンバーとして加わり、4人となったShe Her Her Hersが2作目のフル・アルバム『stereochrome』を完成させた。前作『Rollercoaster』から約1年を経たアルバムは、深みを帯び、シックな装いでありながらも随所に遊びがあって、儚い美しさや繊細さを湛えたメロディと、彼方へ吹っ飛ばすようなギターのバースト感とのコントラストはより鮮やかとなった。グンとドライヴ感を増したギター・サウンド、バンド・アンサンブルで、彼らの描く景色の中へとリスナーを引っ張り込んでいくアルバムだ。
2011年に、タカハシヒロヤス(Vo/Gt/Syn)、とまそん(Ba/Cho)、坂本夏樹(Gt/Cho)で結成したShe Her Her Hers。このバンドでの活動歴としてはまだ浅いものの、それぞれこのバンドに至るまでにキャリアを積んできたメンバーだ。メジャー・リリースもあるバンドで活動をしてきており、坂本は現在もチリヌルヲワカ等でも活動中。多くの経験を踏んできた彼らが、自由に、今求める音楽を、自身の手で作品へと封じ込めているのがこのバンドである。US/UKインディー・ロックやシューゲイザーなど、お気に入りのエッセンスをサウンドへ落とし込み、日本語詞ならではの情緒感や奥ゆかしさ、飄々としながらもエモーションをたっぷりと籠めた歌心を武器にしている。
2作目の『stereochrome』は、シンプルながらもよりサウンド・メイクにこだわった内容になっており、冒頭の「Point Of No Return」は重厚なギター・アンサンブル、フィードバック・ノイズが分厚い雲のように覆う空間を、真っ直ぐなドラムが光のように貫き、そしてタカハシのヴォーカルとメロディがやわらかに降り注いでくる。淡々と短い曲ながら、ノイズとキャッチーなメロディのリピート感で想像力を刺激する。幕開けに相応しい曲だ。VAMPIRE WEEKENDを彷彿とさせるようなビート感と、細かなギター・リフで突き進む「brain-train」では、とても日本風な、70年代フォーク・ロックにも通じるエアリーなメロディがとても似合っている。一見、ミスマッチな感じもあるサウンドとメロディが、とても自然なハーモニーを生みだしているのが面白い。実験、というような堅苦しい感覚でなく、寄りそうようなありかたで心地好さを生んでいる。
中盤の静謐なピアノではじまる「slowtown」もまた美しく、かつ激しい1曲。序盤のノイズから、じんわりと夜が明けていくように歌が転がり出して、物事が動きだしていくよう。ヒリっとした緊張感やざわめきを宿しながらも、穏やかに流れていく。相反するような要素が、この曲でもまたなにげなくそこにある。
このアルバムのレコーディングは、約1週間に渡る合宿で行なわれたという。4人で寝食を共にしながら、一体となって、また楽しんで作ったことが、伝わってくる。4人の呼吸感がある、思いの迸ったアンサンブルや、アクセルを踏み込んでいく瞬間の高揚感、そういったバンドが生みだしている空気やスタジオでの息吹が、サウンド・エフェクトになっているのは間違いないだろう。星野誠(SPECIAL OTHERSやクラムボンを手掛ける)をエンジニアに迎えて、そこで起こっていること、マジックを余すことなくレコーディングしている。
作品の真骨頂は、タイトル曲であり、ラスト・ソング「stereochrome」だろう。壮大でハイ・ボルテージなバンド・アンサンブルで、一気に上り詰めていく、その瞬間を真空パックしていったエンディングは、とてもスリリングだ。ヘッドフォンで聴きたくなる、音世界をぜひ堪能してほしい。そんな深化を遂げたアルバムの完成だ。
- 1
LIVE INFO
- 2025.07.06
-
PEDRO
Creepy Nuts
UVERworld
鶴
ビッケブランカ
sumika / Novelbright / Omoinotake ほか
荒谷翔大
reGretGirl
[Alexandros]
竹内アンナ
go!go!vanillas
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
DYGL × Newspeak × ANORAK!
片平里菜
PK shampoo
GLIM SPANKY
"見放題名古屋2025"
女王蜂
SCOOBIE DO
怒髪天
チリヌルヲワカ
ART-SCHOOL
Bimi
jizue
クレナズム
halca
HY
SIX LOUNGE
ドレスコーズ
LEGO BIG MORL
有村竜太朗
フラワーカンパニーズ
- 2025.07.07
-
ビレッジマンズストア
ナナヲアカリ
NakamuraEmi
浅井健一
- 2025.07.08
-
TENDOUJI
Hump Back
go!go!vanillas
ビレッジマンズストア
the dadadadys
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
銀杏BOYZ
- 2025.07.09
-
SHE'S
いきものがかり
Maki
山内総一郎(フジファブリック)
- 2025.07.10
-
TENDOUJI
Saucy Dog
礼賛
いきものがかり
浅井健一
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
BBHF
the dadadadys
Hello Hello
GRAPEVINE
ザ・シスターズハイ
Organic Call
downy
四星球
- 2025.07.11
-
TenTwenty
女王蜂
TENDOUJI
なきごと
the shes gone
フレンズ
Saucy Dog
Laughing Hick
浅井健一
WtB
yutori
ビレッジマンズストア
古墳シスターズ
東京スカパラダイスオーケストラ
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
のうじょうりえ
賽
ヤバイTシャツ屋さん × Perfume
wacci
KALMA
LITE / DO MAKE SAY THINK / HOTEL NEW TOKYO
GLIM SPANKY
Mirror,Mirror
reGretGirl
四星球
Rei
- 2025.07.12
-
大原櫻子
星野源
藤沢アユミ
FIVE NEW OLD
ASP
コレサワ
あれくん
ART-SCHOOL
SAKANAMON
女王蜂
LOCAL CONNECT
BLUE ENCOUNT
竹内アンナ
いゔどっと
PK shampoo
荒谷翔大
ACIDMAN
ズーカラデル
夜の本気ダンス × BRADIO × 8otto
チリヌルヲワカ
Homecomings
ブランデー戦記
[Alexandros]
鶴
SVEN(fox capture plan)
YUTORI-SEDAI
ビレッジマンズストア
GRAPEVINE
Nothing's Carved In Stone
ADAM at
WtB
Eve
有村竜太朗
Bimi
MAPA
安藤裕子
蒼山幸子
古墳シスターズ
斉藤和義
原因は自分にある。
怒髪天
渡會将士
マオ(シド)
- 2025.07.13
-
星野源
あれくん
SVEN(fox capture plan)
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
TenTwenty
板歯目
SAKANAMON
LOCAL CONNECT
FIVE NEW OLD
ASP
YOASOBI
BLUE ENCOUNT
コレサワ
鶴
"HELLO INDIE 2025"
なきごと
ズーカラデル
UNCHAIN
ART-SCHOOL
有村竜太朗
アルコサイト
[Alexandros]
寺口宣明(Ivy to Fraudulent Game)
チリヌルヲワカ
GRAPEVINE
Nothing's Carved In Stone
Homecomings
ADAM at
ブランデー戦記
Eve
神はサイコロを振らない
荒谷翔大
カミナリグモ
FUNNY THINK
ぜんぶ君のせいだ。
VOI SQUARE CAT
安藤裕子
古墳シスターズ
東京スカパラダイスオーケストラ
reGretGirl
斉藤和義
原因は自分にある。
トラケミスト
- 2025.07.14
-
Mirror,Mirror
- 2025.07.15
-
有村竜太朗
板歯目
BLUE ENCOUNT
桃色ドロシー
[Alexandros]
Mirror,Mirror
TENDOUJI × 浪漫革命
SCOOBIE DO
キミノオルフェ
羊文学
Saucy Dog
Ivy to Fraudulent Game
- 2025.07.16
-
有村竜太朗
YOASOBI
BLUE ENCOUNT
桃色ドロシー
GLIM SPANKY
BIGMAMA × Dannie May
坂本慎太郎
Base Ball Bear × PEDRO
SHE'S × ヨイズ
TenTwenty
Saucy Dog
- 2025.07.18
-
斉藤和義
YOASOBI
フレンズ
[Alexandros]
SVEN(fox capture plan)
板歯目
東京スカパラダイスオーケストラ
ExWHYZ
GLIM SPANKY
the paddles
キュウソネコカミ
NEK! × komsume
KiSS KiSS
Organic Call
ぜんぶ君のせいだ。
SAKANAMON
ヤングスキニー
ACIDMAN
Laughing Hick
TENDOUJI
cinema staff × eastern youth
- 2025.07.19
-
豆柴の大群
浅井健一
フレンズ
"NUMBER SHOT2025"
コレサワ
YOASOBI
PIGGS
鶴
東京スカパラダイスオーケストラ
"KESEN ROCK FESTIVAL'25"
ASP
Novelbright
"JOIN ALIVE 2025"
shallm
Eve
"OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2025"
キノコホテル
UNCHAIN
竹内アンナ
め組
"焼來肉ロックフェス2025"
SPECIAL OTHERS
ExWHYZ
LOCAL CONNECT
寺口宣明(Ivy to Fraudulent Game)
ぜんぶ君のせいだ。
いきものがかり
新しい学校のリーダーズ
"DAIENKAI 2025"
チリヌルヲワカ
片平里菜
PENGUIN RESEARCH
荒谷翔大
Nothing's Carved In Stone
マオ(シド)
- 2025.07.20
-
神はサイコロを振らない
"NUMBER SHOT2025"
斉藤和義
[Alexandros]
ビッケブランカ
"KESEN ROCK FESTIVAL'25"
ASP
"JOIN ALIVE 2025"
キノコホテル
HY
Eve
"OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2025"
崎山蒼志 / NakamuraEmi / ズーカラデル / TENDRE ほか
GRAPEVINE
"焼來肉ロックフェス2025"
清 竜人25
PK shampoo
"DAIENKAI 2025"
LOCAL CONNECT
ROF-MAO
いきものがかり
GARNiDELiA
ブランデー戦記
- 2025.07.21
-
"NUMBER SHOT2025"
斉藤和義
PK shampoo
LOCAL CONNECT
東京スカパラダイスオーケストラ
ASP
鶴
TENDOUJI
jizue
め組
HY
PIGGS
小山田壮平 / 奇妙礼太郎 / 安部勇磨(Band set) ほか
ぜんぶ君のせいだ。
アーバンギャルド
LACCO TOWER
GOOD ON THE REEL
いゔどっと
ビレッジマンズストア
GRAPEVINE
Homecomings
SpecialThanks / レイラ / GOOD4NOTHING / THE FOREVER YOUNG ほか
アカシック
PENGUIN RESEARCH
RELEASE INFO
- 2025.07.06
- 2025.07.07
- 2025.07.08
- 2025.07.09
- 2025.07.10
- 2025.07.11
- 2025.07.13
- 2025.07.15
- 2025.07.16
- 2025.07.18
- 2025.07.19
- 2025.07.20
- 2025.07.23
- 2025.07.25
- 2025.07.29
- 2025.07.30
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
音ノ乃のの
Skream! 2025年06月号