Japanese
bomi
2012年10月号掲載
Writer 沖 さやこ
今年6月にミニ・アルバム『キーゼルバッファ』でメジャー・デビューした、ユル系ロック・ガールbómi(ボーミ)が、10月24日に早くも1stフル・アルバム『メニー・ア・マール』をリリースする。“てんぱり微炭酸ガール”“踊るガーリー・ロック”“日常から1cm浮いたポップ”などなど、ちょっと風変わりな形容をたくさん持つ彼女。これまでに『キーゼルバッファ』含め3枚のミニ・アルバムをリリースしているが、『メニー・ア・マール』はそんなbómiの奔放な魅力を凝縮した作品に仕上がった。
アメリカ生まれ大阪育ちで韓国人の両親を持つ彼女は、新鋭プロデューサーであるwtfと出会い、2011年に“bómi”の音楽活動を始動させた。同年7月、TOWER RECORDS限定でミニ・アルバム『Gyao!Gyappy!!Gyapping!!!』をリリース。今年2月にもTOWER RECORDS限定でミニ・アルバム『OH MY POOKY!!!』をリリースし、6月20日に『キーゼルバッファ』でメジャー・デビューを果たす。今作『メニー・ア・マール』には既発曲が6曲含まれており、これまでのbómiの音楽性と、どんどん広がる彼女の可能性の両方を堪能できる。
彼女の楽曲の作曲を主に手掛けるのは、プロデューサーのwtf。ダンサブルなビートと、UKロックを彷彿させるクールなギター、そこにエレクトロ的なアプローチも織り込みポップ・サウンドへと昇華する。そこに乗るのが彼女の書くシュールで遊び心のある歌詞とヴォーカルだ。彼女の描く歌詞世界は一見抽象的だが、様々な解釈ができるところが非常に興味深い。今作のタイトル“メニー・ア・マール”が象徴的な良い例だろう。慣用句の“目に余る”、丸の集合体“many a 丸”、たくさん物が余ってしまう“many 余る”……同じ言葉であっても見方を変えるだけで、まったく別のものになってしまうのだ。彼女の“ユルさ”とは俗に言うそれではなく、物事をやわらかく捉える柔軟性と、凝り固まった常識をぶち壊すエッジの効いたユーモアと言えるのではないだろうか。その彼女のセンスとwtfの作り出すサウンドの相性は格別だ。
既発曲6曲を含む『メニー・ア・マール』は、まず新曲3曲で幕を開ける。「BIG BANG!!」の軽やかなギター・ロックは彼女の透き通る高音を支えるように響き、「薄目のプリンセス」のダンス・ビート風のドラムは恋する女子のドキドキをそのまま表現しているようだ。音の空間も心地よいシンプルなエレクトロ・ナンバー「Rock'n Roll TAKADA-KUN」は声に加工を施し、ロック少年について淡々と歌う。声の使い方がシニカルな雰囲気をより強める「Mr. & Ms. Boring」、麹町に勤める干物系OLの悶々とした感情を4つ打ちのビートに乗せる「麹町のスネーク」、素朴な乙女心を紡ぐ「iYo-Yo」と、曲ごとにアプローチを巧みに変えてゆく。
bómiがトラックを手がけた「シャルロットの子守唄」は人形を主人公においたナンバー。シンセを多用し、無機質さと可憐さと切なさを作り出す。「パンゲロスの定理」はwtfとbómiの共作。言葉が多くメッセージ性も強いナンバーなのだが、答えを名言しないがゆえに重苦しい空気にならない。ラップ風、演説風のヴォーカルもユーモラスだ。ガールたちからの人気が高いという「泣きっ面リリー」は、“守ってあげる”というアネゴ肌的な力強さを伺わせる。前作『キーゼルバッファ』のリード・トラックでもあった「キューティクル・ガール」はダンス・ビートとバンド・サウンド、突き抜けるハイトーン・ヴォイスの威力が爆発。選りすぐりの既発曲と強力な新曲が詰め込まれたフル・アルバムで聴いても圧倒的な存在感を放つこの楽曲。改めてキラー・チューンだと確信した。届きそうで届かない恋心を歌う「エクレア」で締め括られる『メニー・ア・マール』。bómiが2年間で築き上げたすべてが詰まっていると言って良いだろう。
11月23日には代官山UNITにて初のワンマン・ライヴ“bomb bomb bomi!”を開催。勢力を増す彼女のポップ・センスに今後も注目だ。
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