Japanese
EA
2012年05月号掲載
Writer 伊藤 啓太
恐らくSkream!の読者で耳の早いリスナーは名前を耳にしたことがあるだろう。都内を中心に2009年から決して急がずマイ・ペースでの活動をしてきたユニット“EA”が初の全国流通音源をリリースする。ヴォーカルに加え、シンセやテノリオン、ヴィンテージ・アナログ楽器の演奏からプログラミング、楽曲の作詞作曲までを担うMaika LeboutetとギターのShinya Saitoの2人が“EA”だ。
EAの楽曲はとにかく色彩豊かだ。アコースティックの音色も電子楽器の音色も決して喧嘩せずに、まるで楽曲1つ1つが物語のように感じられ、ヴォーカルも含めその音色全てが物語の出演者のように歌っている。作品は間違いなくポップ・ソングでありポップスであるが、歌を活かす為だけではなく、インストの楽曲としても通用するほどの存在感をもつトラックもまたEAというユニットの底知れぬポテンシャルをまざまざと感じさせてくれる。
今作『METEO』の話をしよう。恐らくリード・トラックであろう、Track.1の「Red block on the hill」はリフレインする印象的なシンセのフレーズが、日本語詞と英語詞を飛び交うMaikaの歌にノスタルジックな輪郭を付けている。Track.2の「Pitcha Pitcha」はイントロの弾むシンセの音を英詩でラップとも歌とも取れるようなアプローチからスペイシーなギター・ロック・サウンドへと変化していく。ユニークなタイトルはイントロのリフからインスピレーションを受けて閃いたタイトルとのこと、今作で最もキャッチーな楽曲の一つだろう。
Track.3「UCHU」は壮大で荘厳な宇宙のイメージではなく、おもちゃ箱の中を宇宙に見立てたような、カラフルでキュートで宅録感を感じさせる。電子楽器は用いているのだが非常にアナログ的な暖かい温もりがある楽曲だ。歌詞にも“宇宙”という単語は繰り返し出てくるのだが、ひらがなの“うちゅう”で統一しているところもこの楽曲の持つ柔らかさを象徴している。タイトルを見たときに一瞬目を疑うTrack.4「ミミズのダンス」、どこかフレンチ・ポップのようなキュートさを持ったメロディと跳ねるリズム、それとは裏腹に深読みすると少しドキっとしてしまう若干の狂気をはらんだ詞の世界とのコントラストが面白い。
そして最後に収録されているTrack.5の「ひので」、本来ピアノの弾き語り楽曲だったという同楽曲だが、アンビエントで柔らかなエレクトロニカ・トラックに優しいギターが入り混じり、ピアノとヴォーカルに深みを与えている、木漏れ日のような刹那的な美しさを内包した楽曲である。
実際には「Red block on the hill」のフランス語ヴァージョンが「ひので」の後に収録されているのだが、EAのポップでありながら日本のJ-POPのそれとは一線を画した、独特のキュートさとスタイリッシュさを感じるのは全楽曲の作詞作曲を務めるMaikaがフランスに在住していた経験からかもしれない。
今作『METEO』ではレコーディングにあらきゆうこ(mi-gu)がドラムで参加し、デビュー前ながらsalyu×salyuや高野 寛等と同じステージで演奏する等、リスナーはもちろんミュージシャンからの評価も非常に高い。確かにポップ・ミュージックにベクトルが向いているアーティストは数多くいるが、彼女たちほど自然体で独自の世界観を紡いでいるアーティストはそう多くは無い。
“EA”の名前の由来は英語で言う“she”をラテン語で表したものだという。様々な形に姿を変える彼女たちの音は確かに具体的な対象といよりは曖昧な表現のほうがしっくりくる。是非“彼女”がどんな形を、色をしているか確かめてもらいたい。
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