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DISC REVIEW

Japanese

Discovery Age

ガレージ、ポスト・ロック、時にプログレなどを3ピースのストイックなアンサンブルで構築するスタイルにしか成し得ない引き締まった音像。混沌や危機感が迫る時代と個人の普遍的な内面を行き来する世界観。それらが高い地点で融合したthe knowlus、約7年ぶりのアルバム。ここから歩みを進めていく宣誓にも似たギター・フレーズから始まる1曲目の「僕らが深淵を見つめる時」、豪雨を思わせるざらついたギターと性急な8ビートがこのバンドのガレージの解釈を窺わせる「アルキメデスの螺旋」、今作の方向性を決定した「クロノス」のアルバム・バージョン、ピアノを取り入れることでドラマ性が押し上げられた「方舟の揺れかた」など、どれもこのバンドの誠実さを感じずにいられない完成度だ。(石角 友香)