Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

DISC REVIEW

Japanese

2017年02月号掲載

Volcano

TEMPLES

『Volcano』

Release Date :

英国ミュージシャンから多数の賛辞を受け、2012年に華々しくデビューした4人組サイケ・ロック・バンドの2ndアルバムがついに到着。先行シングルであるTrack.1「Certainty」から幕を開ける今作は、彼らの根源でもある70~80年代を代表する英国サイケデリック・ロックの音像により接近したサウンドに。抑揚のあるメロディとドリーミーなヴォーカル・ワークは色彩感を増し、前作以上にシーケンスを多用した今作がセルフ・プロデュースというのも納得。TAME IMPALAと比較された過去も笑い飛ばすように、昨今の行儀の良いバンドたちを冷ややかに突き放すTrack.12「Strange Or Be Forgotten」など、ロック・バンドとして大きな責任感を背負う覚悟を決めた快作であることは間違いない。(小田 淳治)


Related DISC REVIEW

Volcano

英国ミュージシャンから多数の賛辞を受け、2012年に華々しくデビューした4人組サイケ・ロック・バンドの2ndアルバムがついに到着。先行シングルであるTrack.1「Certainty」から幕を開ける今作は、彼らの根源でもある70~80年代を代表する英国サイケデリック・ロックの音像により接近したサウンドに。抑揚のあるメロディとドリーミーなヴォーカル・ワークは色彩感を増し、前作以上にシーケンスを多用した今作がセルフ・プロデュースというのも納得。TAME IMPALAと比較された過去も笑い飛ばすように、昨今の行儀の良いバンドたちを冷ややかに突き放すTrack.12「Strange Or Be Forgotten」など、ロック・バンドとして大きな責任感を背負う覚悟を決めた快作であることは間違いない。(小田 淳治)


Sun Structures

ここ最近、活況を呈するUKギター・ミュージック・シーンの面白いところは、出てくるバンドそれぞれがまったく異なった音楽的アプローチをしている点にある。このTEMPLESはその最たる例で、なんでこんな60~70年代のサイケデリック・ロック直系の音楽性で、しかもMarc Bolanみたいな髪型した奴のいるバンドが突然現れるのか、一昔前なら意味不明だろう。しかし、今はこれが"あり"で、最先端で、実際、このアルバムは最高だ。どっしりと力強いビート。摩訶不思議で物憂げ、だけどポップなメロディとハーモニー。エレキ・ギターのダイレクトな質感と幽玄なフォーク・テイストの混ざり具合も絶妙な、スケールのデカいサイケ・ロック。これを懐古趣味と言う人がいれば、考えを改めたほうがいい。だってこれ、凄く"今"だから。(天野 史彬)


Shelter Song e.p.

シングル「Shelter Song」でNMEの2013年の注目バンドに選出されたり、Noel GallagherやJohnny Marrが賞賛し、プログレやサイケの濃ゆい遺伝子を現代に開花させたMYSTERY JETSの前座に抜擢されと、こだわりのロック愛好家たちに愛されるUKのニューカマー、TEMPLESが、ここ日本でもデビュー!60年代バンドのマジカルなハーモニーが生む甘い白昼夢や、実験精神に満ちた音作りやレコーディングによる幽玄なサウンドの奥行きに、チルアウトしながらもエネルギッシュな体温があるヴォーカルなど、いにしえのバンドがタイム・トリップしてきたようなムードを湛えたサウンドにまずノック・ダウン。どんなバックボーンがあって、ここまで芳醇な音楽を生成できるのか。天性の勘や独自の審美眼があるのはまちがいない。(吉羽 さおり)