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DISC REVIEW

Japanese

2014年09月号掲載

ABEFUYUMI EP

阿部芙蓉美

『ABEFUYUMI EP』

Release Date : 2014-08-20
Label : 3rd Stone Records/(有)サード・ストーン・フロム・ザ・サン

"シンプル・イズ・ベスト"なんて言葉があるが、まさにその通りだと思わせてくれる作品に出会った。"FUJI ROCK FESTIVAL '14"でも、その凛とした歌声でオーディエンスを魅了した阿部芙蓉美の約1年半ぶりの新作は、無駄を削ぎ落し"シンプル"を極めたセルフ・タイトルEP。収録されている5曲とも、フラットなリズムに反復するコード進行で、彼女の魅力である憂いがかったウィスパー・ヴォイスを最大限に引き立てている。ただ単調な楽曲は長く感じてしまうものだが、今作は80's、ディスコなどのアレンジが加えられ、飽きのこない仕上がりに。あっという間に聴き終わってしまうので、何度もリピートして気付けば夕方6時過ぎ(朝から聴いていたのに......)。時間に余裕のある時に聴くことをおすすめする。(奥村 小雪)


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沈黙の恋人

彼女の歌声には常に光が内包されている、他に類を見ないハスキーなウィスパー(に近い)ヴォイスは透明感を含み広がる。そして、その声の振動とメロディが溶け合い眩いばかりの光を放ち続けているのだ。彼女の新作はリード・トラック「highway, highway」で静かに幕を開ける。恐らくこのギター、ドラム、そしてヴォーカルというシンプルなサウンド・プロダクションで穏やかに演奏されたこの曲は、彼女の新しい代表曲の1つになるだろう。全ての楽曲が存在感を放ちながらも必然的に並び流れ、聴き終えたものに言葉にならない多幸感を与える、まるで1本の映画のようでもある。このアルバムは、選ばれたものにしか届かないような作品ではない。全ての音楽を愛する人間にそっと寄り添う、スタンダードな作品だ。(伊藤 啓太)