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DISC REVIEW

Japanese

TURBO TOWN

80KIDZ

『TURBO TOWN』

Release Date : 2012-04-18
Label : ケイエスアール

再生ボタンを押した途端、一歩間違えば耳触りになるくらいギリギリまで尖らせたサウンドが仰々しく響き渡り、脳天へ突き抜けていく。尖っていると言っても錐とは違う。まるで鋸の刃のようなのだ。鋸の刃がダイレクトに一音一音を脳に刻みつけていくような錯覚に陥る。本来丸みを感じるはずの鍵盤のコードですら、どこかギラギラしているのだ。しかし、リスナーを突き放してしまいそうなくらい強烈な自己主張をしながらも、インストであることを忘れさせるくらいのメロディ・センスは健在。特にTrack. 5 のロック・バンド顔負けのリード・ギターは必聴。1人室内で聴いていたにもかかわらず思わず拳を振り上げそうになった。今作を待ちわびていたファンはもちろん、このロックでエレクトロな1枚は、幅広いリスナーに受け入れられるに違いない。(石井 理紗子)


Related DISC REVIEW

5

『FACE』以来、1年半ぶりとなる5作目のフル・アルバムは、2015年に発表したHAPPYをフィーチャーした『Baby EP』からの「Baby」、KenKenをフィーチャーした『Gone EP』から「Gone」を収録しているほか、パリ発のインディー・ロック・バンド、JAMAICAのAntoine Hilaire、またCapesonやOBKRなど東京の気鋭のアーティストもフィーチャー。アクも個性も強いアーティストを調理していく術はもちろんのこと、高い嗅覚で新たな感性を見つけその人の鋭く面白い部分にバシッとフォーカスしていく審美眼は、このふたりならではのものだろう。アッパーで攻撃的なサウンドから、聴き手を翻弄するような奇怪なビート、メロウなヴォーカル曲からソリッドなロックまで、パターンにはまることなく飛び出してくる最高のミックス・テープといったふう。(吉羽 さおり)


FACE

エレクトロ・ユニット、80KIDZによるフル・アルバム。前作『TURBO TOWN』から2年半ぶり、4作目のオリジナル・アルバムとなる本作では、国内外から多数のヴォーカリストをゲストに迎えている。全12曲(うち6曲はゲストとの楽曲になる)、一口にエレクトロとも言い難い振れ幅の広さには感服の一言。顔を隠して活動してきた彼らが結成時から大切にしてきたテーマ"顔"をタイトルに冠したとのことだが、"自分のスタイルを確立しよう"と躍起になるのではなく、ただただ音楽で遊んだ結果、多面的なアプローチに繋がった、ぐらいのテンションに思える。だから多彩且つプリミティヴな本作には今の彼らの風通しのよさを感じるし、ぐるぐると廻る無数のリフレインはとても心地よい。(蜂須賀 ちなみ)


TURBO TOWN

再生ボタンを押した途端、一歩間違えば耳触りになるくらいギリギリまで尖らせたサウンドが仰々しく響き渡り、脳天へ突き抜けていく。尖っていると言っても錐とは違う。まるで鋸の刃のようなのだ。鋸の刃がダイレクトに一音一音を脳に刻みつけていくような錯覚に陥る。本来丸みを感じるはずの鍵盤のコードですら、どこかギラギラしているのだ。しかし、リスナーを突き放してしまいそうなくらい強烈な自己主張をしながらも、インストであることを忘れさせるくらいのメロディ・センスは健在。特にTrack. 5 のロック・バンド顔負けのリード・ギターは必聴。1人室内で聴いていたにもかかわらず思わず拳を振り上げそうになった。今作を待ちわびていたファンはもちろん、このロックでエレクトロな1枚は、幅広いリスナーに受け入れられるに違いない。(石井 理紗子)


HOTSTUFF

2ndアルバム『WEEKEND WARRIOR』から1年2ヶ月振りにリリースされた80KIDZの新作は、iTunes限定配信の5曲入りデジタルEP。ワンマン・ツアーから4ヶ月に渡るDJツアー、FUJI ROCK FESTIVALへの出演と怒涛の2011年を駆け抜けた彼ら。今作はその充実っぷりを凝縮させたと言って良いだろう。クールでスマートなバンド・サウンドは更に鋭さを増し、アコースティック・ギターは流麗な旋律を奏で、エレクトロ・サウンドも美しく輝きを放つ。両極端な魅力を持つ音が融合する様は、流星のように優雅であり刹那的で、そのなめらかさと居心地の良さ、そこはかとなく漂う物悲しさに催眠状態にかかったような気分に陥った。今年春にリリース予定の3rdアルバムへの期待も高まる作品だ。(沖 さやこ)


THIS IS MY WORKS 02

FUJI ROCK FESTIVAL '11やROCK IN JAPAN FES.2011への出演が決定し、破竹の勢いの80kidz。エレクトロには珍しい楽器を使ったライヴ・パフォーマンスが注目を浴びる中、彼らもう1つの彼らの魅力、大評判だったリミックス集『This Is My Works 01』から1年半ぶりの第2弾が登場。誰もが知る「Pirates of the Caribbean」のテーマ曲「He's A Pirate」のカバーからマニアックな洋楽インディーズまで、今回も幅の広い選曲で楽しませてくれる。人気スクリーモ・バンドFACTの「Why...」も80kidzの手によって、原曲とはまた違ったジャンルを超えた楽曲の魅力を開花させている。また、初音源化となる「VOICE」のセルフ・リミックスはファンならずとも聴き逃せない。(石井 理紗子)


Kidz Rec.03

80KIDZが主宰するインディ・レーベルKIDZ REC.からのコンピレーション・アルバム第3弾。このコンピ盤シリーズの常連でもあるBAROQUEからは新曲「Hit It!」が収録されているが、これが必殺キラー・チューンに仕上がっている。フロアから大歓声が今にも聞こえてきそうだ。そしてSALMANことKIDZ REC.のニュー・カマーKIDO YOJIとDEXPISTOLSのレーベルROC TRAXの新鋭BAZZによるユニットの「North」は、KIDO YOJIの泣きのギター・サウンドが走り、憂鬱さと爽快感を合わせ持つダンス・ロック・ナンバーに仕上がっている。また80KIDZのアルバム未収録曲「Night Pulse」も収録。クラブ好きのマスト・アイテムになりそうだ。(成田 早那)


Spoiled Boy

海外アーティストなど多くのリミックスを手掛け、世界から高い評価を獲得しているエレクトロ・ユニット80kidzから、NEW EP『Spoiled Boy』が届いた!2ndアルバムに向けた本格始動とのことで、CSSのLovefoxxx をゲスト・ボーカルに迎えたナンバー「Spoiled Boy」は重低音なブレイク・ビーツのリズムとLovefoxxx のだるくてセクシーな歌声がまた心地いい。そしてこのEP には、タイアップ曲である「Blow」や「Northcoast」が収録されているほか「Spoiled Boy」をフレンチエレクトロ・デュオのTHE SHOESとドイツGOMMAレーベルのオーナーMunkが手掛けたリミックスまで聴けちゃう贅沢盤。(成田 早那)


This Is My Works

DAFT PUNKは永遠に語り継がれるだろう。多分、JUSTICEも。でも、それ以外のエレクトロ勢って、もちろんいいのはたくさんあるんだけど、3年後どころか1 年後にいるかどうかも微妙なんじゃないかと感じてしまう。善し悪しの話じゃなくて。で、それは置いといて。80kidzは、日本においては間違いなく一つの起点になっているアーティスト。デビューアルバム『This Is My Shit』で見せた確たる個性は"勝ち"以外の何者でもなかったし、その先が更に楽しみなる、とても頼もしいものだった。これまでに彼らが手掛けたリミックスの数々を集めたこの作品も、一聴しただけで80kidzのそれだと分かるものばかり。全曲において快楽性が高く、原曲のもう一つの完成系としてパーフェクトに仕上がっているものばかりだ。(杉浦 薫)


Kidz Rec.02

今や日本を代表するエレクトロ・ユニットである80Kidz。彼らが主宰するレーベルである「KIDZ REC」から早くも二枚目のコンピが届けられた。彼らの1stアルバムはもちろん、数々のリミックス・ワークに関しても、彼らが飛びぬけた存在であることを証明していると思う。今回の目玉はやはりTHE SHOESのヴォーカルの掛け合いが楽しいディスコ・トラックと、メキシコのガールズ・バンドQUIERO CLUBによるエレポップ・チューン。それにしても、エレクトロのコンピという括りにしては、様々な音色やリズムが収められている。本人達は多分もうその気などさらさらないんだろう。(遠藤 孝行)