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INTERVIEW

Japanese

BLAST

2016年10月号掲載

BLAST

バンドやろうぜ!

Official Site

メンバー:生田 鷹司(Vo/東雲 大和)

インタビュアー:沖 さやこ

Aniplex×Sony Musicが贈る、"青春"×"バンド"リズム・ゲーム"バンドやろうぜ!"。ゲームのリリースに先駆けて、9月に劇中バンド4組がフィジカル盤でシングルをリリースした。その第1弾リリースが、PENGUIN RESEARCHの生田鷹司がヴォーカルを務めるバンド、BLAST。生田は劇中のストーリーでも声優として参加し、BLASTは9月頭に完全招待制で初ライヴも行った。"バンドやろうぜ!"というプロジェクトは2.5次元の世界の、そしてアプリ・ゲームの新しい価値観になるのではないだろうか。

-"バンドやろうぜ!"のお話をもらったときの心境は?

歌だけで自分じゃない誰かを演じるというのは初めてだったので、とても楽しみでした。あと、BLASTがやっているジャンルは僕が本当に大好きな王道のギター・ロックだったので、それが歌えるというのは嬉しかったですね。

-どんなゲームか、少し教えていただけますか。

まずストーリーが面白いんですよ。特にBLASTはギャグ要素もあるし、紆余曲折しながらも各々が夢を掴むために前に進んでいく......という王道の少年漫画系のストーリーが描かれていて、メイン・シナリオはちゃんとフルで声も入っています。キャラクターの意外な一面が見られることも多いので、ゲームだけでなくストーリーも楽しみにしていてほしいですね。あと、今までのリズム・ゲームはバンドものが少ないと思うんですよね。僕自身がバンドをやっているのもあって"バンドは楽しい!"ということを知っているし、メインで登場する4つのバンドもそれぞれコンセプトが違うので、面白い作品になると思います。

-生田さんが演じる"東雲大和"というキャラクターにはどういう印象を抱いていますか?

まっすぐで熱血で天然、ですね。僕は、大和のそのすごくまっすぐな純粋さに憧れるんですよ。大和は挑戦してきたすべての事柄に対して"何かをやるからには天下一を取らなきゃ!"と突っ走っていくんです。僕は今までいろいろなことに挑戦しては、挫折を繰り返して、やっとひとつ見つけたのが今いる場所なんですよね。でも大和はすべてに対して全力で立ち向かっていくし、周りからは冷めた目で見られながらも、それでも天下一を目指す。その姿は男として憧れますね。彼が野球部の応援をしているところにたまたまギターの巻宗介が通り掛かったことがきっかけで大和はBLASTに加入するので、もともと音楽が好きな少年だったわけではないんですよね。でもそんな彼がどんどん音楽にのめり込んでいく――そういうストーリーも楽しんでもらえたらなと思います。

-BLASTは強い上昇志向を持った高校生バンドで、生田さんご自身も高校時代にギター、ベース、DTMを始め、地元でバンド活動を行いつつ幼稚園の先生になられたそうですね。そのあと音楽の夢を捨てきれずに辞めて上京されたとのことですが、BLASTにシンパシーを感じる部分はありますか?

BLASTに感じるシンパシーという意味では、バンドで夢を追いかけて前へ進もうとしている今の自分と通ずるものがあると思います。僕が高校生のときは純粋に音楽が楽しい、ギターを弾くのが楽しい、そういう気持ちだけだったんですよね。バンドもコピーをやることが多かったので、"音楽で食っていくぞ!"というつもりではなかったんです。でもそのあとに本気で音楽をやりたいな......と思ったきっかけの出来事がふたつあったんですよね。

-そのふたつの出来事とは?

まずはPENGUIN RESEARCHで曲を作っている堀江晶太(Ba/Composer)との出会いですね。僕が高校生のころから晶太とはネット上の知り合いで、ネットでセッションをしたりしてたんです。それで僕が短大1年生で晶太が高校3年生のとき、東京で"1回きりのバンドを組む"というオフ会をやったんですよね。晶太はベースで、俺はそのときに初めてヴォーカルをやったんです。そのときに、"俺より年下でこんなにすげぇ奴が東京にはいるんだ!"とショックにも近い感銘を受けて。オフ会を終えて地元に帰って、そのときに初めて"ヤバい。俺東京に行きたい!"と思ったんです。

-それが生田さんが本気で音楽をやりたいと思った出来事その1ですね。

保育士を目指していたときだったので、そのとき習っていたピアノの先生にも相談したんですけど、"そんなんじゃ将来生きていけねーぞ"と結局止められて。音楽への気持ちを断ちきれないまま、短大を卒業して幼稚園の先生になりました。でも24歳くらいのときに"別の道を目指すなら、年齢的にもこのタイミングを逃したらだめだ"と思ったんですよね。それで(2014年の春に)上京を決意するんです。そのあとに、晶太との2回目の出会いがあるんですよね。

-"2回目の出会い"?

上京するタイミングで、6、7年ぶりに晶太から電話がかかってきたんです。なぜ電話がかかってきたかというと――まず、俺は普通に動画サイトでいろんな人がアップしている楽曲を聴いたりしていて、その中でとある曲が気になったんですよね。俺はその人の書く歌詞の世界観もその曲もすごく好きで、なんとなくその人の書く歌詞を晶太とリンクさせて聴いてたんです。"この人の中身が晶太だったら素敵だな"と思いながら、その曲の"歌ってみた"動画をネットに公開したんですよ。そしたら僕が上京するちょっと前に晶太がその動画を見てくれて、"あれ? これ昔一緒に1回だけライヴやったことがある鷹司じゃね?"と思ったらしく、電話をくれたのが3月末。それで"今どうしてる?"と聞かれて"もうすぐ上京するよ"と答えたら"え、そうなんだ! というかあの曲歌ってくれてありがとう。あれ作ったの俺だよ"と言われたんですよ。

-なんて運命!

俺も"やっぱりあれ、お前だったんだ!"ってその瞬間に泣きそうになっちゃって。そのあと晶太から"会わせたい人がいるんだ。俺バンドやろうと思ってて、ヴォーカル探してるんだよね"と言われて、上京したあとに久しぶりに会って、メンバー探しを始めて、2015年にPENGUIN RESEARCHが始動したんです。

-大和の運命を宗介との出会いが変えたように、生田さんの運命を堀江さんとの出会いが変えたんですね。

そうですね。小さな積み重ねが"2回の出会い"を生んで、運命的なことになって。もともと最初はステージに立って歌う、デカい音を出せる、楽しいという気持ちだけでバンドをやっていたけど、今は僕たちが作る音楽を受け取ってくれる人がいるし、僕らとお客さんでそれを共有してひとつの空間を作り上げるライヴがある。それは素敵なことだし、やりがいがあるなと思います。

-PENGUIN RESEARCHでやっている生田さんから見て、BLASTはどんなバンドでしょう? 完全招待制のリリース記念ライヴで、BLASTとPENGUIN RESEARCHは対バンしていましたよね(笑)。

いやー、対バンしたら強いバンドですね(笑)! あと、4人の仲の良さがすごく伝わってくるんですよ。僕はメンバー間の距離感が近いバンドさんがすごく好きなんです。BLASTはジャケ写からもそれが伝わってくるし、ストーリーにはキャラクターの裏側まで描かれているものもあって、4人の成分が濃縮されたトマトジュースみたいなんです(笑)。こんなバンドが実際近くにいたら、"ここからもっと伸びるんだろうな、手ごわいだろうな"と思いますね。楽器を弾くスキルを持っている人はいっぱいいると思うんですけど、そういうメンバー同士の距離感、人間が集まってできあがる空気は、作りたくても作れるものではないと思うんですよ。BLASTには音楽だけではなく"仲間"を感じますね。PENGUIN RESEARCHは晶太の曲が好きで集まったメンバーで結成されたから、最初は心の距離が遠かった。でも今は思ったことをみんなで言い合えるようにもなったし、ライヴでメンバー全員の気持ちが重なった瞬間を感じることが増えてきたので、BLASTに負けないようになってきてると思います(笑)。

-BLASTの楽曲はアグレッシヴで熱い曲が特徴。こちらの楽曲は堀江さんが作詞作曲をされていますが、BLASTはPENGUIN RESEARCHよりも直球な楽曲が多いと感じました。

"バンドやろうぜ!"はストーリーごとに曲が生まれていくので、そのストーリーに合ったものを晶太が作っていく感じでしたね。晶太いわく"PENGUIN RESEARCHじゃできないことをいろいろやってやろう"という思惑もあったみたいです。PENGUIN RESEARCHでやると行きすぎなことも、ギター・ロックのBLASTならガツッといけると。PENGUIN RESEARCHはメンバーに鍵盤がいるのでシンセが前に出てくることも多いんですけど、(BLASTは鍵盤のメンバーがいないぶん)ベースやギターがリードを取るので、そういうところがまっすぐな印象を与えるかもしれないですね。でも「Objection」(Track.2)はわりと詰め込んでるかな。テンポが速くてワード数も多いし、リズムも動くので。