Japanese
凛として時雨
2013.04.29 @Zepp DiverCity
Writer 石角 友香
GW前半最終日のショッピング・モールのファミリー感120%の喧騒をよそに、Zepp DiverCity Tokyoには異空間の緊張感と渇望に満ちあふれている。前回の凛として時雨 TOUR 2011"αβ+1"から約1年半。ニュー・アルバム『i'mperfect』での3人でしか有り得ない音像を突き詰めた、隅から隅までソリッドな世界観に痛快なまでの手応えを感じた今、その渇望が否応なく増すのは当然だろう。ツアーはこの後も続くので詳細な記述はできないが、常にそれまでの自分たちを更新してきた凛として時雨というバンドの真骨頂を見た思いでもあり、今回のアルバムについてTKが発言していた、自身は作ったものを不安定に思うのをよそに、聴き手からは完璧であると評されることの違和感、それは彼が表現を続ける限り永遠についてまわる感覚なのかもしれない、という印象をライヴの場でより鮮明に刻み込んでいた。
瞬間瞬間が一音鳴らした後から即座に過去のものとなり、だからこそその1音1音、演奏の微妙なニュアンスがすべて渾身であり、独立した3者の人間が誰を補うのでもなく楽曲という生き物の血肉であり、骨であり細胞と化していく。抜き差しならない瞬間を息もできないテンションで構築しながら同時に破壊していくような緻密なアレンジに、1曲演奏されているあいだこちらも息を詰め、エンディングの残響が途切れた瞬間にため息をついてしまう。ノルというより、全身で今起きていることを受け止めると自然とそうなってしまう。
少しは具体的なことを書こう。緊張感に満ちてはいるものの、演奏前に音を確認するようにラフに鳴らされるTKのギター、そんなこともなかなか珍しいが、それも今ここから新しい時雨が始まる生々しさに満ちている。そしてこれまで以上に強く明瞭に響く345のヴォーカルと楽曲をより立体的に聴かせるベース・プレイに瞠目した。そして全編、緻密なアンサンブルでありながらこれまた非常に生々しい音像。ニュー・アルバムからの選曲が多いのはもちろんだが、その生々しさはたとえば「Beautiful Circus」でのTKのソリッドなカッティングと歌のみの部分だったり、かっちり構築されたというより曲そのものが怪物的に育っていく展開を持つ「Metamorphose」を生で目の当たりにするエクストリームな体感であったり、音源でのキャッチーさよりカオティックに濃度を増した「abnormalize」しかり、生々しさを感じる五感のエリアというエリアに、この日のライヴがプラグインしている感じなのだ。もちろん、ニュー・アルバム以外の楽曲も1音1音再考がなされていて、いわゆる盛り上がり必定な場面でもそれに乗じる気持ちにいい意味でなれないのだ。当たり前だが1年半前とは違う肉体を持った3人がいて、今のバンドのモードに更新された真新しい演奏に胸がすく。
具体的な曲目はライヴ当日のお楽しみだが、バンドのエモーションが大きな音像で表現されたライヴ終盤での、これ以上どうギター・プレイで創造するのか?このままギターごとTKが木っ端微塵に空中分解しそうな極限状態に至った瞬間は、勝手な想像だが彼が自意識から完全に解放されているように見え、究極的に凛として時雨がなぜ音楽を創造しているのか?その一端を見た思いがした。その音が消えた時、誰もが歓声や拍手すら忘れていた。こんな経験は時雨を初めて観た時以来かもしれない。ツアーをまわるうちに何が変化し研ぎ澄まされていくのか。これから体験する人はなるべく意識を解放して、正面衝突してほしい。6月の初の日本武道館ワンマンにも、時雨でしかない体験を期待してやまない。
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