Japanese
Wienners
Skream! マガジン 2012年11月号掲載
2012.10.20 @代官山UNIT
Writer 天野 史彬
もう、最高にカッコよかった! 8月に2ndアルバム『UTOPIA』をリリースしたWiennersの、ツアー・ファイナルを飾る代官山UNITでのワンマン。今、自分が日本のパンクの最前線の現場に来ているのだと実感できる、凄まじいライヴだった。
開演時間から少々遅れて登場した4人を、既に爆発寸前と言わんばかりにテンションの上がりまくったフロアが迎える。1曲目の「風流ボーイ」からいきなりダイブが起こる盛り上がり様。代官山UNITに集まったキッズの誰もがこの日を待ち焦がれていたのだろうとヒシヒシ感じさせる。続くメロディ・オリエンテッドな名曲「十五夜サテライト」、フリーキーな展開でフロアを掻き回す「TOKYO concert session」、そしてメロウなダンス・チューン「シャングリラ」へと、有無を言わず駆け抜ける、このスピード感! これがWiennersである。彼らの楽曲は2年前の1stアルバム『CULT POP JAPAN』の時点でのパブリック・イメージである“フルスロットルなハードコア・パンク”という枠組みをもはや逸脱した幅広さを持っているが、ライヴ現場での彼らは、やはり屈強なパンク・バンド以外の何者でもない。その巧みな技術力と明確な“現場主義”に裏づけされた演奏は、一介のロック・バンドとは比べ物にならない筋力を持っているのだ。
続けざま、「Why can you stand?」や「Blitzkreig POP」などの『CULT POP JAPAN』収録ナンバーも披露。会場をカオティックに盛り上げる。原発問題を歌ったナンバー「三原山の怪獣」では、SONIC YOUTHばりのノイズで怒りに満ちた爆音を鳴らし、かと思えば、90年代ジャパニーズ・スカ・パンクの伝説LIFE BALLのカバー「Because I love it」では、伝統的なパンクのポジティヴィティを真っ向からフロアに突き刺してみせる。1曲1曲が瞬間最大風力で過ぎ去っていきながら、しかし胸にグッとくるものを残していくのだから、たまらない。Wiennersのライヴは、確かにそのテンションや勢いは圧倒的であるものの、同時に、とても丁寧である。演奏はスピーディーに、熱狂の渦を巻き起こしながら猛進していくのだが、楽曲のクオリティの高さ、そし1曲1曲の背景にある思いや意図が、ライヴをただ過ぎ去っていくインスタントな娯楽ではなく、リスナー一人ひとりの人生を変えうる確固としたメッセージを感じさせるものにしているのだ。
MAXがヴォーカルをとる「トワイライト」ではメロウな心地よさが会場を包み込む。そして“家族愛”、“人間愛”すら滲ませる普遍的なラブ・ソング「子供の心」、バンドのキュートネスをこれでもかと放出する「レスキューレンジャー」……繰り出される楽曲の引き出しの多さ、そして音と言葉の発するメッセージの確かさに、“やはりWiennersは現在進行形のパンク・バンドなのだ”と改めて感じさせられる。パンクはいつの時代もロックンロールが本来的に持つ意味を再定義するために現れたが、Wiennersは今まさに、この国のロックンロールを再定義している。安直な諦念やシニシズムを吹き飛ばすスピード感。自分のことしか考えられない輩の脳天を直撃するように降り注ぐ他者への愛と神秘的な世界観。人と街とライヴハウスを繋ごうとする現場主義。歴史とジャンルを飛び越えた自由な音楽性を持ちながら、しかしそのどちらも愛する音楽原理主義。そして“楽しいのが一番!”という、何よりも正しい享楽性。この10年、日本のロック・シーンに足りなかったものをWiennersの音楽は見事に体現しているのだ。本編ラストを飾った名曲「午前6時」に宿った音楽を届けるための誠実さも、2度目のアンコールで鳴らされた「Idol」のキュートな爆発力も、絶対に、今この国に必要なものだ。この日のワンマンは、そんなWiennersの今に対する”必要性”を熱く感じさせる、素晴らしいものだった。
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