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INTERVIEW

Japanese

渡邉 蒼

2025年08月号掲載

渡邉 蒼

俳優としてもNHKの大河ドラマや連続テレビ小説に出演、近年は"舞台ハリー・ポッターと呪いの子"でもメイン・キャストとなるアルバス・ポッター役を務める等、子役から順調にキャリアを積んで活動してきた渡邉 蒼。昨年より音楽活動も開始し、二十歳を迎えたこの夏、EP『ボーイズ・イン・ミステリー』を配信した。アーティスト活動や作品についてメールで話を訊く。

-今回Skream!初登場ということで、自己紹介をお願いします。

アーティスト、俳優として活動しています。渡邉 蒼です。平成16年生まれです。

-ご自身の音楽性について伺えますでしょうか。

誰も言わないから、僕も言わない。きっと理解はしてもらえないから、ここでは言わない。でも音楽では伝えさせてもらう。そんな気持ちを中心に制作している気がします。

-ルーツとなるアーティスト、よく聴いていた音楽を教えてください。

JUDY AND MARYさんを始めとした90年代の邦ロックと、BIGBANGさんを始めとしたK-POP、その二台巨頭でした。

-そういったアーティストや音楽と出会ったきっかけはなんだったのでしょうか?

数年前まで韓国の事務所で曲作りやパフォーマンスを学んでいて、そのスタジオまでの行き帰りの車では、運転している父の好きなバンドの曲がかかっていました。そんな日々が自然と僕のルーツに繋がっていきましたね。

-デジタルEP『ボーイズ・イン・ミステリー』のリリースおめでとうございます。今の率直なお気持ちはいかがですか?

ありがとうございます。嘘のないアルバムになりました。皆様の様々な日常にほんの少しでも寄り添わせていただけたらいいなと心から願っています。

-今回まとまった作品としては初めてのリリースとなりますが、今作のテーマやコンセプトがあれば教えてください。

答えのない問いやモラトリアム。それに僕は立ち向かうべきか、逃げるべきか。そういったものが自然と大きなテーマになりました。全て10代で作った楽曲だからかもしれません。

-ミドル・テンポのバラードから、グルーヴ感たっぷりの踊れるナンバー、アップテンポなものまで幅広い音楽性の楽曲が収録されていますが、制作にあたって意識した点や、苦労したポイントはありますか?

その時々に聴いていた音楽を積極的に試していきました。僕は1つのジャンルを極限まで学べているわけでもないので、逆にあれこれと手を出すのに苦労は感じません。

-事務所の大先輩にあたる山口百恵さんの名曲「プレイバックpart2」のカバーも収録されているのが、非常に興味深いです。この楽曲を選んだ理由やきっかけを教えてください。

「プレイバックpart2」は日本を代表する名曲ですが、退廃的で妖艶で、圧倒的なキラーワードがあって。ここ数年の流行と通ずるものがあると感じました。今、改めてこの曲を歌わせていただきたいと強く思いました。

-多様な楽曲の収録により、表現者としての底知れないポテンシャルや才能の可能性を感じる1枚になっていますが、楽曲の制作スタイルについてもお聞かせください。

嬉しいです。どの曲もちょっとした日記から制作が始まります。ちょっとした疑問や何気ない鬱憤、そこにさりげなくメロディを付けられたらいいなと思っています。

-歌詞の一つ一つに意味を込めたような、語り口のように感じる歌声が魅力的です。サウンド面やヴォーカル面でのこだわりはありますか?

もちろんどんな歌詞にも時代にあった魅力的なトラックが必要です。そこは周りの方や世の中の流れの力をお借りします。ただどの歌詞がどんな方の人生に影響を及ぼすか分からないので、なんとなく歌わないように少しだけ気を付けています。

-今作の中で特に思い入れのある楽曲があれば教えてください。

1曲目の「歪な春」でしょうか。たぶんいつまで経っても、こんなことを心のどこかでは思いながら生きていくんだろうなと思う曲です。皆様にとってもそんな曲になったら嬉しいです。

-今作から「歪な春」、「拍拍」、「〈新〉地動説」の3曲のMVと、「3mg」のリリック・ビデオが公開されています。どれも違った世界観が堪能できますが、見どころを教えてください。

「歪な春」、「3mg」は僕自身が編集をして「拍拍」、「〈新〉地動説」は大好きな監督さんにご協力いただいています。前者は自分の頭の中を、後者ではそれが外の世界へ広がり、誰かや何かを巻き込んでいく、そんな映像になっています。

-活動を続けるなかで、最近新たに挑戦していることや、ご自身の中で感じている変化があれば教えてください。

誰かの力をお借りすることの素晴らしさと難しさを感じています。音楽を作るのも、やはり人間と人間。言葉と言葉が大事です。善きアーティストであり、善き人間でありたいと思っています。

-今後の展望や目標を教えてください。

自分の名刺となってくれるような曲を作りたいです。多くの人と繋がり、そこから少しずつでいいので、自分という人間を奥深く知っていただけたら嬉しいですね。

-最後にSkream!読者にメッセージをお願いします。

最後までお読みいただき本当にありがとうございます。皆様がなんだかモヤモヤとした日、それを言葉にしたいと思う日に、お茶とお菓子を用意していつもの場所で待っていられるような、そんなアーティストになりたいと思っています。これからどうぞよろしくお願いいたします。

RELEASE INFORMATION

渡邉 蒼
DIGITAL EP
『ボーイズ・イン・ミステリー』

[A ROOM]
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