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INTERVIEW

Overseas

Leah Kate

 

Leah Kate

2020年に「Fuck Up The Friendship」がTikTokで話題となり、注目を集めたLeah Kate。自身が10代の多感な感性で影響を受けた2000年代のポップ・ミュージックやポップ・パンクを中心に取り入れた、ノスタルジックでありながら今っぽくもあるサウンドが受け、新たなポップ・アイコンのひとりとなった。そんな彼女が、多くの女性ファンから共感されたヒット曲「10 Things I Hate About You」を収録したEPをリリース。今回は、その新EPと彼女の音楽のルーツや近況も含めて、インタビューでじっくり語ってもらった。

Interviewer:山本 真由
Translator:安江 幸子

-世界的にヒットしたシングル曲も含むEP『Alive And Unwell』が先月10月28日に配信リリースされました(※取材は11月中旬)。周囲の反応やSNSでの盛り上がりを受けて、現在はどのような心境ですか? 今はツアー中でファンの反応を目の当たりにしていますよね。

もう、すごくエキサイティングよ。毎晩みんなが新曲の歌詞を叫んでくれているときは特にね。みんなEPをとても気に入ってくれているみたいだし、正直言ってとんでもないくらい最高よ。心が吹っ飛ぶような感じ。初めてのヘッドライン・ツアーでこんな経験ができて、本当にありがたく思っているわ。

-初のヘッドライン・ツアーなんですね!

そうなの! ヨーロッパでね。初めてのヘッドライン・ツアー。すごく楽しいし、みんな歌詞を叫んでくれているし、最高よ。

-シンガロングしやすそうな曲が多いですし、想像するだけでも楽しそうです。

ありがとう! 自分の歌詞をみんなが叫んでいるのを見ることほど素晴らしいことはないわ。本当に信じられないくらい素晴らしいことよ。

-2020年に「Fuck Up The Friendship」がTikTokで注目され、瞬く間に人気に火がつきました。それまでも音楽活動はインターネット上での活動がメインだったのでしょうか? 今のように有名になる前もライヴ活動はしていたのでしょうか?

ライヴはそんなにたくさんやっていなかったね。歌のレッスンを受けていたから発表の場は何度かあったし、お遊びでライヴをしたこともあったけど、今までの人生の大半はシャイだったの(笑)。だから本格的にライヴを始めたのは今年に入ってからなんだよね。ここ5年間の間に単発のショーは何度かしたけど、今回みたいなツアーはやったことがなかった。

-そうすると今はいろんな新しい経験をしているんですね。

そう。物心ついたころからずっと歌ってはいたけど、ライヴやツアーは怖くてね。不安が大きかったの。

-今はファンがその不安を取り除いてくれているのでは?

そうね、100パーセント! 今は恐怖心もずっと薄れたよ。みんな愛情たっぷりだから。

InstagramやMVなどを観ると、モデルのようなスタイルや個性的なファッションも魅力的です。フォトジェニックといいますか。ファッションやヴィジュアル表現でこだわっているポイントは?

ありがとう! 変なアイテムを組み合わせるのが大好きで(笑)。スタイリストと仲良しだから、コーディネートを考えるのも好きなことのひとつだし、私にとってスタイルはあらゆる意味ですごく大事なものだから、気に入ってもらえて嬉しい。昔ファッション・デザイナーになりたいと思っていた時期もあったから、コーディネートを考えるのもとても楽しいの。変なアイテムはスリフト・ショップ(収益が慈善団体に寄付される古着屋)なんかで、他にはなさそうなものを探しているよ。ステージ用にユニークな恰好がしたくてね。

-オフ・ステージの服装もユニークですよね。

ありがとう! そういうふうにしようとしているの。上下スウェットとか、そういうのでなければオッケーということにしているよ。

-色をたくさん使って生き生きしているファッションがいいと思います。

わぁ、ありがとう!

-今回初めてのインタビューですので、少しバックグラウンドの質問もさせてください。音楽一家の家系で幼少期から音楽に親しみ、13歳の頃には作詞作曲も始めていたとのことですが、子供の頃はどんな音楽をやっていたのですか?

いろんな音楽に囲まれて育ってきたよ。パパがラジオ局に勤めていたから、いつもいろんなジャンルの音楽をかけていたの。カントリー系のラジオ局で番組の司会をしていたこともあるよ。それもあっていろんな音楽に囲まれていたけど、好きだったのはBLINK-182、OUTKAST、MADONNA、Avril Lavigne、NO DOUBT......そのあたりかな。でもたくさんの音楽を聴いてきたし、音楽好きな人たちが周りに多かったの。

-いわゆるY2Kポップ、Y2Kパンクいったところでしょうか。ちょうどその頃10代だったのですよね?

そう。10代前半。その頃はそういう音楽が好きだったの。

-お父さまがカントリー系のお仕事をされていたとのことですが、そういう非ポップ、非パンク的なものの影響も受けているのでしょうか。

インスピレーションを受けた、とまでは言えないかも。でも父の番組で一緒に司会をしたこともあったよ。お遊びな感じの番組だったからね。どんなジャンルの音楽でも大好きだったの。スタイル的に自分がカントリーの影響を受けたとは思っていないけど、もしかしたらあるかもしれないし......カントリー・ミュージックは歌詞なんかも素晴らしいから、もしかしたらどこかで影響を受けているかもしれない。

-伝統のあるジャンルですし、ご自分で気づかないうちに何か受けているかもしれませんね。

そうね。

-また音楽以外ではどんなものにインスパイアされていますか? ファッションもその一部だという話でしたが。

自分の人生そのものね。私の歌詞はすごく自分に正直な内容だし、個人的な経験じゃないことを書くっていうのは、コネクトできないから私にとってとても難しいことなの。自分の人生、感情、それから周りの状況からいつもインスピレーションを得ているよ。それは私の歌詞から聴き取ってもらえると思う。すごく率直と言えるね(笑)。

-歌詞については訊きたいことがいくつかあるのでおいおいと。ちなみに、最近はどんな音楽を聴いていますか? 今は自分がビッグなアーティストになっているわけですが。

最近よく聴いているのは......THE 1975が大好き。あとDua Lipaがお気に入りのアーティストね。彼女が大好き。まぁお気に入りは毎日のように変わるけど、今のトップ2はその2組ね。

-他のアーティストと友達になったりしましたか。

もちろん! ラジオ番組に出たり、パフォーマンスをやったり、音楽業界にいるうちにたくさんの素晴らしいアーティストと友達になれたよ。最高だよね。自分のいるコミュニティで友達ができて嬉しい。

-若い頃に憧れていたアーティストと会うことはできましたか?

そうね......Avril(Lavigne)には会えたよ。すごくクールな経験だった。最近会ったの。素晴らしい出来事だった、というかクレイジーだった(笑)! 本当に素敵な人だったな。

-あなたの音楽に対して何か言ってくれていましたか?

それはなかったけど、私の名前を知っていたの! すごく素敵な人で、あとでプレゼントまで送ってくれた。もしかしたら曲を知ってくれているのかもしれない(照笑)。

-いろんな夢を叶えていますね。

本当にそうよ!

-AvrilもいわゆるY2Kポップ・パンクのスターのひとりですね。近年はポップスやヒップホップ界隈でも、2000年代のポップ・パンクにインスパイアされた楽曲がヒットしています。あなたもそのひとりかもしれませんし、他にMACHINE GUN KELLYやOlivia Rodrigoなどもいますね。こういったムーヴメントについてはどのように感じますか? ご自分が聴いて育ってきたタイプの音楽だと思いますが。

すごくハッピーなのは間違いないね。私の大好きなスタイルの音楽だから、それがカム・バックしていてまた人気が出てきている現象は素晴らしいことだと思う。私にとってはすごくエキサイティングな状況だし、ワクワクしているの。

-あなたの音楽は必ずしもポップ・パンク一辺倒ではなく、いろいろなタイプの音楽が交ざっている気はしますが、自分もそのリヴァイヴァルの一部になっているというのはスペシャルな気分なのでは?

ええ、ものすごくスペシャルなことよ。何しろ私が聴いて育ってきた音楽だから。そのリヴァイヴァルの一部になれるなんて、願ったり叶ったりという感じ。

-この素晴らしいカルチャーを引き継いだ感などは?

あるね。嬉しいことよ。100パーセント!