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INTERVIEW

Japanese

まなつ

2020年06月号掲載

まなつ

メンバー:いたやボーイ(Ba/Vo) アリー(Gt/Cho) ほたて(Dr/Cho)

インタビュアー:石角 友香

-今回3ヶ月連続で配信シングルをリリースしているわけですが、これはどういう目的で?

アリー:アルバムに向けてって感じなんですよね。連続リリース自体もタイトルとしてはめちゃめちゃインパクトあると思うんですけど、それがバトンタッチじゃないけど、どんどん繋がって、最終的に12曲入りのアルバムがドカンと決められたらっていう感じの動きをしようっていう。この3曲配信をみんながいい感じで言ってくれてるのが続いてて、すごい嬉しい状況にはなってますね。"録っといて良かった!"って。

-2月リリースの「あたたかくなった頃には」は、シャッフルのビートでこれまでにない感じですね。

アリー:そうですね。ガラッとよりポップにみたいな感じですね。

-この曲の歌詞のテーマはなんだったんですか? 印象としては付き合いはじめのふたりにも取れたんですよ。

いたやボーイ:駆け落ちみたいな感覚もありました。曲もベース・ラインとかは、今までのシャッフルだったらやってないようなものっていうことを凝って作っていて。で、曲がポップにキャッチーに仕上がったぶん、それに乗っかってるものも、ただ"冬が終わって春がきたら、なんかいいね"みたいなことじゃダメだなと思って。解決はしないことばかりなんですけど、まぁ、季節感に任せて逃げるんです。前向きに行くというよりかは逃げる。僕はそう思ってました。それにサビが最後1回しかこないアレンジもあんまりやってこなかったぶん、じゃあサビで何を言うのか? っていうのを考えて。完全な展開がないとダメだなと思ったんで、駆け落ちぐらいでいかんとなと思ってましたね。

-ロマンチックですね。ちなみに、この曲ってプロ野球中継の番組(tvk"横浜DeNAベイスターズ熱烈LIVE")でOAされるんですよね。とはいえ今は試合がないけれど。

アリー:でも、決まったときはめちゃめちゃ嬉しかったですね。もう言葉になんないぐらい。

-FMヨコハマでのレギュラー番組"すれすれでいいじゃん!?"も5月よりスタートしましたね。

アリー:MCのところに"まなつ"って書いてあったんで、嬉しかったですね。"あぁ、喋るんだ"と思って。毎週水曜24:30〜25:00で放送してるので、ぜひお聴きください!

-シングルの話に戻ると3月に「夜のこと。」が出て。これはAメロからどんどんアレンジが変わっていきますね。

いたやボーイ:結局サビで言いたいことが1個しか僕はなかったんで、曲の展開は変えていかないとと思って、2回目のAメロは2個ともアレンジを変えたりしました。で、レコーディングをするうえでアドバイスをくれる方がいらっしゃって、その人の発案でCメロみたいなところまでできたり。レコーディングを進めるにつれていろんなパートができて、どんどん長くなっていった曲です。

-この曲は情景とアレンジが寄り添ってるというか、ドラムもフェードアウトしていくじゃないですか? 電車が遠ざかっていくように。

いたやボーイ:あれはちゃんと狙ってやったんですよね。そしたらお客さんも気づいてくれたみたいで良かったと思って。

-そして、これからリリースされる「光芒」は元気な曲ですね。

アリー:これはもう"THEまなつ"みたいな、僕の思うまなつのイメージかな。

いたやボーイ:直接的なドラマ性というか、3部作みたいにはなってないんですけど、やってることは全然違いますね。「夜のこと。」は完全に個人的なことですし。ただ、「あたたかくなった頃には」は先の話をしてて、「夜のこと。」は過去の話をしてて、「光芒」でやっと紆余曲折あって春に辿り着いたときにっていう今までの変化――これもそんなに先のことは歌ってないんですけど。4月現在のことみたいな曲ですね。

-そうですね。現実、そんなに先のことも考えられないんで、むしろしっくりきました。この曲に"光芒"ってタイトルを付けたのは?

いたやボーイ:光芒って直線の光の筋なんですよね。だから、雲間から差し込んでるとかで、光自体の実態はまだ全然見えてない。何かに隠れてるみたいなところがリンクしてるかなと僕は思ってて。ただ、見えなくても、どこかに光が発生してるからものが見えるんです。それでこの言葉が合ってるかなと思って。

-アルバムは現段階でどんな感じですか?

いたやボーイ:この3曲とプラス3曲は、レコーディングは終わってます。次の3曲も先にテーマに沿って作った曲があるから、残り6曲ぐらいですかね。それこそ「光芒」みたいにまなつらしいキャッチーであんまりいろいろ考えずに、聴きやすい、パッて入りやすい曲をもっと作っていこうと思ってるんですけど、僕自身はこのご時世なんで、1曲くらいあんまり勇気づける曲じゃなくて、めっちゃアホな曲があってもいいかなと思って。ダンス・ナンバーっていうと言いすぎですけど、歌詞を読んで明るくなれる、じゃなくて、サウンドだけで楽しくなれるやつをプラスで作っていきたいなと。

-ジャンル云々より、まなつを聴くことで生まれる気分があるなと。それこそまなつ流のソウルをやったり?

いたやボーイ:それもあるし、めちゃくちゃ暗い曲をやってみるとかもありですね。わりとやってる音楽性は広いと思うんで、より広げたいと思います。この見た目で固定のジャンルじゃすごくダセぇなって。何やっても、たぶんまなつっぽくなるって自信が裏にあるので、なんでもやっちゃおうと思ってますね。

3ヶ月連続デジタル・シングル・リリース

「あたたかくなった頃には」
配信はこちら

「夜のこと。」
配信はこちら

「光芒」
配信はこちら

3ヶ月連続配信リリースの3曲は各々異なるカラーがまなつの音楽的なレンジを体現。「あたたかくなった頃には」はミディアムのシャッフル・ナンバー。ふたりだけの世界を走っていくような映像が浮かび、表現がスウィート且つ切ない。「夜のこと。」は曲構成が主人公の心情と光景とシンクロした、失恋を描いた曲。静かなAメロから"君を連れ去っていった"電車が走り出すようなテンポ・アップや、アウトロも続いていくドラムがさらに映像を立体化する。新機軸を聴かせた2曲に続く4月リリースの「光芒」は、ザクザク刻まれるギター・カッティング、速いBPMがまなつらしい1曲だ。愛しい人やその人がいた街の景色と、移り変わる季節。その早さを受け入れて前進するようなニュアンスを、曲の体感に昇華するセンスが光っている。(石角 友香)