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INTERVIEW

Japanese

MAMADRIVE

MAMADRIVE

Member:シブヤマサコ(Ba/Vo) ササカワマイカ(Gt) オオギマナブ(Dr)

Interviewer:白崎 未穂

-そして、Track.5「監禁」ではピアノの弾き語りとなっていますが、他の楽曲とは一線を画しているように感じました。今回なぜピアノでこの曲を?

ササカワ:もともとバンド・アレンジで作ろうとしたのですがギターのコード感だと明るくなりすぎることや、リズムができてしまうことがどうもしっくりこなくて。たまたま鍵盤でコードを探って弾いてただけなんですが、"その感じええやん?" となり、そこから考えを変更して、"ヴォーカルとピアノの曲"として作ることになりました。ピアノだと、儚い雰囲気や艶やかな雰囲気が出せるので、たまたまではありますが、いい方向に転んでよかったなと。

-映画"女の穴"の主題歌であるTrack.8「女の穴」ですが、映画もR-15指定で端的に言うと"宇宙人が女子高生に扮して子供を作ろうと教師にせまる""中年男性教師を調教する女子高生"という2種類の主人公が登場するなかなかカオスな作品でしたね。主題歌に抜擢された経緯や、苦労した部分はありましたか?

シブヤ:もともと映画"女の穴"の制作会社であるVapのスタッフの方からオファーされたのがキッカケです。たまたま私たちのライヴを見てくれて、そこからトントンと話が進みまして。私自身がエログロだったりカオスな邦画が好きなので、お話をいただいたときはとっても嬉しかったです。"女の穴"には2種類の主人公女性が出てきて、その2人のイメージを1曲でまとめる作業が大変でした。監督さんと何回も歌詞について話し合いましたね。

-ミュージック・ビデオにもなっているTrack.1「マッドサイエンティスト」とTrack.9「愛の果て」では、どちらも究極的な愛の求め方で、非常に狂気じみてはいますが、それでも表現方法が両極に振り切っているように聴こえました。それぞれどういったメッセージが込められていますか。

シブヤ:「マッドサイエンティスト」も、「愛の果て」も、どちらも最終的なテーマとしては、"この愛の幸せと終わりはどこにあるのか"ということです。

-シブヤさんの歌詞には、男女関係や愛情の形を描くものが多いですが、自然とそういうものが出てきやすいのでしょうか? また、願望や妄想ももちろんあると思いますが、こんなにも生々しくて人間らしい歌詞はどこから思いつくのでしょうか。

シブヤ:私はもともと人にすごく興味があって、恋愛気質だし、男性のどうしようもない一面を知ることも好きなんです。傷つきますけど。私、少女漫画の主人公キャラが苦手なんです。正直者ですぐ泣くし感情を天真爛漫に表に出してしまう女性よりも、心を掴むためなら主人公をイジメたり腹黒い部分があるライバル役的な女性の方が好きなんです。黒い部分に人間味を感じるんですね。でも気づいてないだけで主人公キャラにもそういう一面があるのかもしれないし、人の"うらはら"って面白い。そういう人の深層を探るのが好きで、自然と歌詞に反映してるんだと思います。あとは読んだ本とか観た映画とかにインスパイアされたものと、自分の感情を照らし合わせて歌詞を書いてます。

-ササカワさんとオオギさんは、シブヤさんの歌詞を読んでいつもどう感じていますか。

オオギ:自分自身、ストーリーを描いたりするのがすごく苦手で、だから単純にすごいなって思います。シブヤの歌詞は"よく思いついたな"って思うような歌詞が多いんですよね。陰と陽がうまいこと共存してて。今回のアルバムは特にそれが出てるんじゃないでしょうかね。

ササカワ:愛の形とか、狂気じみた関係となると、どうしても、男女間のこと......というふうになりますが、どんな人間関係の形でも当てはまる気がしていて。女の子同士だとわりと多いと思うんです、友情がいきすぎて憎しみとかそういう暗い感情になること。恋愛というくくりに囚われず、様々な心境で、同じ曲でも捉え方の変わるシブヤの歌詞が面白くて好きです。たまに泣きます(笑)。

-なぜこのような狂気さえも感じさせる表現をするようになったのでしょうか。MAMADRIVEの世界観を自分たちではどのように捉えていますか。

シブヤ:私の感覚的に、普通に恋愛してたら狂ったように抱き合いたいときだってあるだろう、とフワッとした気持ちで歌詞を書いてます。それをストレートに書くから怖いんですかね......。でも私たちの恋愛や日常の中に狂気は常にあって、それはすべて怖いものではないと思っています。

-最後に、MAMADRIVEが持っている目的や、今後の目標を教えてください。

シブヤ:暗黒の学生時代、音楽にすごく救われたので、自分の音楽も誰かの夜をあたためられたらと思います。あと北海道に行きたいです。

-リリース・ツアーが8月からスタートしますね。今回はどんなツアーになりそうですか。また、ツアー・ファイナルとなる9月11日(金)の大阪・十三ファンダンゴでのワンマン・ライヴへ向けての意気込みをお願いします。

シブヤ:今作のいろんな一面をライヴで楽しんでもらえたら嬉しいです。ライヴは私たち、爆音でガンガンやりますので、ご自宅のヘッドフォンでは満足させないです! ワンマンでは今までのMAMADRIVEを含めて、詰め込もうと思っています。どうぞよろしくお願いします。