Overseas
CHERUB
Member:Jordan Kelley Jason Huber
Interviewer:山口 智男
-使ったんですか?
Jordan:いや、もうあれは神聖なものとして、触れないでおくことにした(笑)。
-ところで、ふたりはナッシュビル出身じゃないですか。"ナッシュビル=カントリー"というイメージはもう昔のもので、現在のナッシュビルではいろいろな音楽が盛んだと聞いているんですけど、ふたりがやっているようなエレクトロ・ミュージックのシーンもあるんでしょうか?
Jason:"ナッシュビル=カントリー"ってイメージは、アメリカでも未だに根強いよ。だから。俺たちがこうやっていろいろなところをツアーすることで、ナッシュビルはカントリーだけじゃないってことを言っていきたいという気持ちもある。実際、シーンとしてはダンス・ミュージックもヒップホップもあるんだ。俺たちの活動を通して、音楽の街として再認識してもらえたらうれしいよ。
-じゃあ、エレクトロ・ミュージックをやっているからという理由で活動しづらいってことはなかったわけですね?
Jason:デビュー当初からナッシュビルの街は、俺たちをすごく応援してくれたよ。ホームグラウンドだと思えるいい街さ。 Jordan:アメリカに戻って1発目のライヴはナッシュビルのカントリーの聖地と言われているライマン・オーディトリアムでやるんだ。そこはオール・シーティングの会場で、俺たちオール・シーティングの会場でやるの初めてなんだけど、数年前だったら、そこはカントリーのアーティストしか出られなかった。そういうところで俺たちがやるのはある意味、快挙と言えるし、俺たちにとってもいい経験になる。楽しみだよ。 Jason:座席はあるけど、誰も座らないことを祈るよ(笑)。
-前作の『Mom & Dad』(2012年リリース)に収録されていた「All」という曲には、ナッシュビルの女性シンガー・ソングライター、Natalie Prassが参加していたけど、そういうジャンルを超えた交流は盛んなでしょうか?
Jordan:Natalieって日本で有名なの?
-いや、まだまだこれからです。
Jason:交流そのものは盛んだけど、ジャンルが違うからって理由で、Natalieに歌ってもらったわけではないよ。Natalieは俺たちふたりも大好きだから歌ってもらったんだ。 Jordan:彼女は本当に素晴らしいシンガーだからね。 Jason:それに俺たちはひとつのジャンルにこだわってるわけじゃない。だからヒップホップのアーティストに来てもらって、ラップではなく歌を歌ってもらったりね。そういう実験的なこともやってるんだ。 Jordan:この間、ギャングスタ・ラッパーのDJ PREMIERともコラボレーションしたんだ。でも、それは90年代っぽいオルタナ・サウンドなんだ。そういえば、今回、日本の街を歩きながら、DJ PREMIERのTシャツを着てる人が結構いて、彼のファンって日本でも多いんだと思ったよ。街でそういう人たちに会うたび、"本人に送りたいから写真を撮ってもいいかな?"って撮らせてもらったよ(笑)。言葉の壁を越えて、音楽が浸透してることは本当にすごいことだと今回、改めて感じることができた。日本に来られて、ホントよかったよ。
-ひとつのジャンルにこだわっているわけではないという話が出ましたが、ふたりはライヴではギターやベースを弾いているじゃないですか。エレクトロ・ミュージックというと、ふたりしてキーボードに向かっているというイメージがあるんですけど、ふたりは場合によってはアコースティック・ギター1本でアコースティック・セットのライヴもやっていますね? それで思ったんですよ。ひょっとしたら、ふたりは今、たまたまエレクトロなサウンドをやっているんじゃないかって。エレクトロなサウンドって、ふたりにとってどれぐらいこだわりがあるんですか?
Jason:俺たちふたりともサンプリングやシンセが使われてる音楽を聴いてきたけど、やってきた音楽はロックだったんだ。それが根本にあるのかな。ロックだけにこだわてしまったらダンスできないし、逆にエレクトロなサウンドにこだわってしまったら、ゴリゴリのロックはできないだろ? だから、意図してやってるわけではないんだけど、俺たちがやってることって、両方のいいとこどりなんだと思うよ。 Jordan:この秋、ナッシュビルからツアーを始めるんだけど、そのツアーではドラマー、キーボード奏者、ギタリストを加えるつもりなんだ。そのドラマーが使うドラムっていうのが見た目はロック・バンドが普通に使うセットなんだけど、実はシンセ・ドラムっていうね(笑)。秋からのツアーはエレクトロなダンス・ミュージックとロックの融合になる。俺たちがやりたいことがよりわかってもらえるんじゃないかな。
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