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INTERVIEW

Japanese

dummy-xD

2015年07月号掲載

dummy-xD

Member:アンクー(Vo/Gt) 市川 憲人(Ba)

Interviewer:吉羽 さおり

-陰があれば陽もあって、ひとつになってるような。

アンクー:そんな感じがしますね。

-アンクーさんも客観的に考えるとそうやって何かしらバランスをとっていると思いますか?

アンクー:そうですね、これがなければという感じがありますね。

-自分を表現するならいろんな方法がありますが、それが音楽だったのは。

アンクー:それはやっぱりhideが大きいですね。

-そこをスタートに聴く音楽もどんどん広がっていったんですか。

アンクー:そうですね、hide聴いてX JAPAN聴いて、ヴィジュアル系っぽいものを聴いて、そこからBLANKEY JET CITYを聴いて。お姉ちゃんが9個くらい年上なんですけど、留学かホームステイかでアメリカに行っていて。帰ってきたときに、"今これが流行ってるんだよ"って、RADIOHEADの『Pablo Honey』を買ってきたんです。"これが流行ってるから聴きなさい"って。9個も年上だから、学校の人たちが言ってることよりもお姉ちゃんが言ってることの方が進んでるんだっていう気持ちで。何でも"ああそうなんだ"って受け入れるタイプだったから。小さいころにRADIOHEAD聴いて、"これが1番かっこいいのか"って。それで本当に好きになっていって。

-そこから洋楽を聴き始めたんですね。

アンクー:そこから、Xが「Anarchy In The U.K.」かなんかをやっているのを映像で観て。それがSEX PISTOLSってバンドの曲なんだって知って。それでSEX PISTOLS聴いて、ダセエって思って(笑)。下手だしめちゃくちゃだなあって思いながら聴いて、そこからパンクが好きになったりした感じですね。

-ひと通り聴いて、自分に合う音楽ってここだなってわかったところはありますか。

アンクー:もともとパンク・バンドやってたんですけど。パンク・シーンにいる人たちは、ほんとに見た目が過激で、hideみたいにみんな変わってる人たちばっかりで、内面も変わってるし。同じように、人と一緒じゃつまんないよって感じてる人たちもいっぱいいたんですよね。その中で、もっと変わってるもの、もっと変わってるものって探していったら、パンクからさらに変わっていたいっていうジャンルがニュー・ウェイヴなんだなって思って。それで大好きになった感じです。

-もともとはパンク畑でやっていた人たちが多いですしね。そういう実験性みたいなものもよかったんですかね。

アンクー:あとは熱い感じが僕はダサいと思うところがちょっとあって。クールな方がいいじゃんっていう。DISCHARGEやDISORDERも好きだし、そういう音楽もやってたけど、みんな熱いなって。一方、GANG OF FOURとかJOY DIVISIONって一歩引いて、温度低めで淡々としていて、でも狂ってる感じはばっちり出てる。それが最高にかっこいいと思いました。

-今、自分たちの企画イベントでは、いろんなバンドとやりたい、面白い人とやりたいっていう、変わった人とやることが1番刺激だっていう感じですかね。

アンクー:ああ、それはありますね。あとは、最近はわりと先輩のバンドと一緒にやらせてもらう機会がありまして。それがすごい僕のなかで、影響になってるというか。今も聴くけど10代のころよく聴いていたミュージシャン――例えば、元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのドラマーのクハラさんとか、あとはルースターズの池畑さんと対バンをしたとき、一発ドラム叩いたら、ほんとに音が違うんだなっていうか。同じくらいの上手さの人が世の中にどのくらいいるかわからないですけど......。

-空気が一変するみたいな。

アンクー:僕は、そう思いましたね。そうか、やり続けるとそういうことがあるのかって思って。

-パンク・バンドをやってたときはきっと、続けていくというよりも、太く短くくらいなイメージはあった?

アンクー:パンクのときはそう思ってました。Sid Viciousより長生きしちゃいけないとか思ってましたね。でもそれも結局、そういう人たちに憧れているんだったら、違うことやった方がいいなと思って。そうじゃないと変わった人にはなれないから。